続/穂高市役所ストリートビュー年史

十二滝わたる

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子供もやらないわがまま放題

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 「この建物で俺に会っても挨拶もしない。どうにかしろ。」と小早川に言われたと板坂が話し出した。

 今年から業務を委託したのだか、業者の従業員達は遅れて朝9時頃に出勤してくるため小早川のことはほとんど知らなかった。

 小早川から「おはよう」とでも声掛けすれば、自然と人間の繋がりなど出てくるものだ。

 小早川は偉そうにしている他の局長達の一部の勘違いども同様に、自分から挨拶などしない。

 下の者から挨拶されても、小さく「お」、とか「ん」とか頭も下げずに通りすぎるだけだ。それなのに、相手がしないと一人で大騒ぎする。

 もっとひどいときは、挨拶する相手に挨拶も頭も下げなければ却って胸を張って肩で風を切る。

 「徳ってのはもはや死語だな。」と板坂は言う。

 続けて板坂は、「だから、〈業者従業員全員との顔合わせ会を開け〉と命令されたんだ。でも、発端は業務遂行ではないんだよ。小早川の顔を知らしめて挨拶させるための宴会なんだ。それでも準備していたら、以前は小早川と反りを会わせてきたはずで退職し、その業者に天下った竹原という常務が、俺は行かない、と言い出したんだよ。それを聞いた小早川は、〈常務が出てこないなら俺も行かない、それに、何で開始時間がそんなに遅いんだよ〉ってね、それで、ただの事務員同士の親睦飲み会になった。みんな業者は5時ではなく7時まで仕事させてるんだよ。忙しいから時間も無理やり8時に合わせたのに。小早川は〈そんな時間には俺は普通に飲んでいて、もうできあがってる時間だ〉だと。」と呆れた顔をした。

 「でも、小早川なんて邪魔以外の何でもないじゃん。ある程度来れば十分だよ。」と僕が言うと、「小早川が〈他の者にお前も行っては駄目だ〉と俺の目の前で言うのよ。やはり、欠陥パーソナルだ。梯子登らせられて、外されて、責任取らされてになるな。」

   
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