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『サマロク、タイテ決めたよ~ HEARTY BEAT気になるからそこから #SRF』
『マイタイテ HEARTY BEAT …#SRF 』
『HEARTY BEATやっと公式動きだしたよね。試聴曲好きだからやっぱサマロクは行こうかなあ。#SRF』
七月一日になると『HEARTY BEAT』の公式ホームページが動き出した。
サマーロックフェスティバルへの出演の記事と試聴できる曲が三曲置いてあるだけだったが、動画再生件数が日に日に増していく状態だ。
『結構みんなHEARTY BEAT行くって言ってない?ステージ一番狭いとこだよね?#SRF』
『HEARTY BEAT あそこキャパ四千だろ?規制くる?#SRF』
『言うてマイナータイムやし、この猛暑でそんなにはならんやろ。…俺は行くけどね #SRF』
「あっちー!」
ベースのタクがパイプ椅子を並べただけの簡易ソファーにだらりと身体を横たえる
「エアコン効いてますよ」
呆れたように圭はタクを見下ろしそれでも手にしていた譜面でパタパタと身体を仰いでやる。
空気の動きが少しだけ部屋をかき回しゆるゆると涼しさが流れる。
「外の話や、外。今からライブ……ライブ……」
あ~と伏せって、バタバタと足を泳がせる。
すでに三十度あるってよ!
手にしていたスマホのネットニュースを確認して悲鳴をあげる。
……子どもかよ……と案外可愛らしい先輩アーティストに圭は生暖かな視線を送った。
「HEARTY BEATの初ステージなのに、なんだよそのやる気のなさ」
椅子に座ってスティックを揺らしていたダイスケは冷たい声を投げ掛ける。
「……真夏に野外のイベント出るようなバンド、断れば良かった…」
「まじで?」
にやりとダイスケが笑う。
「御堂と新プロジェクトやるって言ったら『俺も誘ってくれよ』って、シンやマモルが言ってたぞ?……矢作さんに交代頼んでやろうか?」
『シン』も『マモル』も圭も良く知っているスタジオミュージシャンだ。
ちょくちょく有名なアーティストのサポートメンバーになっている。
御堂さんの名前でそんな大物釣れちゃうんだなあ……
圭は手にしていた楽譜で口許を隠し思わずため息を漏らす。
なんか、俺、場違いかも。
うーんと考え込んでいる圭には気づかずとタクががばりと身体を起こした。
「まさか。」
ぶんぶんと首を横に振る。
「俺、HEARTY BEAT大好きだからさ~。本当に声かけてもらって良かったというか、一緒にやらしてもらえて嬉しいんだよ~」
そういうタクもたくさんの有名アーティストに可愛がられているベーシストだ
「ナオともまた仕事してみたかったしミドリの声良いしね~」
タクはLINKSのツアーのサポートメンバーに何度か参加していた。
七生が是非と指名した一人だ。
「にしてもお前らさ~」
ちらりとタクは圭に視線を移すとだるそうに立ち上がった。部屋の隅に準備されていたペットボトルを取ろうと手を伸ばしながら、ブツブツと楽譜になにやら書き込んでいた七生と楽譜にため息をついている圭に交互に視線を動かす。
「カジュアルとはいえスーツ着てんのに、汗の一つもかいてなくて涼しげだねえ……。衣装がスーツって誰のプロデュースだよ……ねえ?矢作さん?」
タクはTシャツ一枚でも脱ぎたそうにしている。
『マイタイテ HEARTY BEAT …#SRF 』
『HEARTY BEATやっと公式動きだしたよね。試聴曲好きだからやっぱサマロクは行こうかなあ。#SRF』
七月一日になると『HEARTY BEAT』の公式ホームページが動き出した。
サマーロックフェスティバルへの出演の記事と試聴できる曲が三曲置いてあるだけだったが、動画再生件数が日に日に増していく状態だ。
『結構みんなHEARTY BEAT行くって言ってない?ステージ一番狭いとこだよね?#SRF』
『HEARTY BEAT あそこキャパ四千だろ?規制くる?#SRF』
『言うてマイナータイムやし、この猛暑でそんなにはならんやろ。…俺は行くけどね #SRF』
「あっちー!」
ベースのタクがパイプ椅子を並べただけの簡易ソファーにだらりと身体を横たえる
「エアコン効いてますよ」
呆れたように圭はタクを見下ろしそれでも手にしていた譜面でパタパタと身体を仰いでやる。
空気の動きが少しだけ部屋をかき回しゆるゆると涼しさが流れる。
「外の話や、外。今からライブ……ライブ……」
あ~と伏せって、バタバタと足を泳がせる。
すでに三十度あるってよ!
手にしていたスマホのネットニュースを確認して悲鳴をあげる。
……子どもかよ……と案外可愛らしい先輩アーティストに圭は生暖かな視線を送った。
「HEARTY BEATの初ステージなのに、なんだよそのやる気のなさ」
椅子に座ってスティックを揺らしていたダイスケは冷たい声を投げ掛ける。
「……真夏に野外のイベント出るようなバンド、断れば良かった…」
「まじで?」
にやりとダイスケが笑う。
「御堂と新プロジェクトやるって言ったら『俺も誘ってくれよ』って、シンやマモルが言ってたぞ?……矢作さんに交代頼んでやろうか?」
『シン』も『マモル』も圭も良く知っているスタジオミュージシャンだ。
ちょくちょく有名なアーティストのサポートメンバーになっている。
御堂さんの名前でそんな大物釣れちゃうんだなあ……
圭は手にしていた楽譜で口許を隠し思わずため息を漏らす。
なんか、俺、場違いかも。
うーんと考え込んでいる圭には気づかずとタクががばりと身体を起こした。
「まさか。」
ぶんぶんと首を横に振る。
「俺、HEARTY BEAT大好きだからさ~。本当に声かけてもらって良かったというか、一緒にやらしてもらえて嬉しいんだよ~」
そういうタクもたくさんの有名アーティストに可愛がられているベーシストだ
「ナオともまた仕事してみたかったしミドリの声良いしね~」
タクはLINKSのツアーのサポートメンバーに何度か参加していた。
七生が是非と指名した一人だ。
「にしてもお前らさ~」
ちらりとタクは圭に視線を移すとだるそうに立ち上がった。部屋の隅に準備されていたペットボトルを取ろうと手を伸ばしながら、ブツブツと楽譜になにやら書き込んでいた七生と楽譜にため息をついている圭に交互に視線を動かす。
「カジュアルとはいえスーツ着てんのに、汗の一つもかいてなくて涼しげだねえ……。衣装がスーツって誰のプロデュースだよ……ねえ?矢作さん?」
タクはTシャツ一枚でも脱ぎたそうにしている。
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