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第二節
強敵
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「えっ..!?」
「転移魔術ですよ これだけで戦意を失ってくれると助かるのですが..」
転移魔術...恐らく望んだ場所に一瞬で行ける魔術
難易度はどれだけ高いか計り知れない
それを即座に構築して発動出来るということは
それだけ強い相手ということ
「ではお嬢さん....少しの間ですが踊りましょうか」
老紳士がそう言う間に僕は攻撃を始めた
「おっと...何か気に障りましたかな?」
老紳士はその場からほぼ動かずに僕の攻撃を避け続ける
「くっ...」
「何を焦ってるかは存じえませんが少々攻撃が単調になっておられますな」
今度は避けられないように横薙ぎに
「考えましたな でもここは天井の低い建物の中ではないのでね...」
跳躍で避けられる
だけどそんなの織り込み済み
そこを魔法で捉え 水の槍を複数撃ち込む
「ふむ...魔法ですか...なるほど」
なにか納得した様子だけどそんなの関係無い
魔力を身体全体に纏い さっき以上の速さで槍を振るう
「む...身体強化ですな 相当な熟練度...ただのお嬢さんでは無いようですね..」
槍を振るいながら魔法を使う
「魔法と攻撃 並行してやるとは..お嬢さんは一体何歳なのやら」
さっきから攻撃してるけどこの老紳士相手に1対1で勝つのはほぼ不可能
でももう1人増やせたとしたら?
自分のように扱える水魔法
これをもう1人が魔法で援護してるように展開すれば?
僕一人じゃ追いつかない場所に老紳士は避けてる
ならそこに魔法を放てば?
老紳士はやりづらくなるはずだ
そしたら隙も見せ始めるはず
さっきと同じように横に槍で薙ぎ払う
「何度も同じ手を使っては..おっと!」
老紳士が避けれる場所全てに魔法陣で水の槍を生成し撃ち込む
多少は動揺を誘えたようなので攻撃
すると槍は老紳士の頬を掠り 小さな切り傷を作り出す
老紳士はそれに驚いたようだ
勝機はある..!!
「傷をつけられたのは何年ぶりでしょうか..」
そのままさっきと同じようで同じでない
似たような攻撃で似たような魔法の援護
だけど全て何かが違う
タイミング 威力 位置 それら全てを別々に調整しながら攻撃を続ける
「ふむ...いつかは魔力が尽きるものだと思いましたが...お嬢さんは違うようだ」
そう老紳士が呟いた時
ゾワッと鳥肌が立つとともに
展開してた魔法陣が全て一瞬で割られる
「!?」
「これなら如何ですか?」
老紳士がしたことは単純 魔力を一瞬で大量に放出した
たったそれだけの事
冷や汗が垂れる
僕の魔法陣はまだ完全に習得してないとはいえかなり熟練度が高いとミラちゃんからのお墨付きだったものだ
それがこうも簡単に割られるとは...
「それで...これ以上 私も手荒な真似をしたくないのですが...手を止めて頂けませんかな」
それは無理な話だ
変わらず魔法陣を展開するがこれもさっきとは違う
二重に展開し耐久を高くする
少なくともさっきの放出量から1回は耐えるはず
その間に見極めないといけない
ミラちゃんが無事かも不明だ
この老紳士を倒す...まではいかなくても邪魔をくぐりぬけるのは出来るはず
時間は限られている
「はぁ...その失われない戦意は素晴らしいですが些か愚行だと思いますがな...」
老紳士には先程以上の魔法陣による水の槍を撃ち込んでいる
僕の攻撃に加えこの量の弾幕となると
流石に避けるだけでは厳しいのか 手に持っている杖で水槍を逸らしたり水槍自体の術式を破壊している
とても人間業では無い
「..仕方ありませんね..お嬢さん 手荒な真似をしますがお許しを」
次の瞬間 僕は強烈な衝撃とともに血を吐きながら吹っ飛ばされていた
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「えっ..!?」
「転移魔術ですよ これだけで戦意を失ってくれると助かるのですが..」
転移魔術...恐らく望んだ場所に一瞬で行ける魔術
難易度はどれだけ高いか計り知れない
それを即座に構築して発動出来るということは
それだけ強い相手ということ
「ではお嬢さん....少しの間ですが踊りましょうか」
老紳士がそう言う間に僕は攻撃を始めた
「おっと...何か気に障りましたかな?」
老紳士はその場からほぼ動かずに僕の攻撃を避け続ける
「くっ...」
「何を焦ってるかは存じえませんが少々攻撃が単調になっておられますな」
今度は避けられないように横薙ぎに
「考えましたな でもここは天井の低い建物の中ではないのでね...」
跳躍で避けられる
だけどそんなの織り込み済み
そこを魔法で捉え 水の槍を複数撃ち込む
「ふむ...魔法ですか...なるほど」
なにか納得した様子だけどそんなの関係無い
魔力を身体全体に纏い さっき以上の速さで槍を振るう
「む...身体強化ですな 相当な熟練度...ただのお嬢さんでは無いようですね..」
槍を振るいながら魔法を使う
「魔法と攻撃 並行してやるとは..お嬢さんは一体何歳なのやら」
さっきから攻撃してるけどこの老紳士相手に1対1で勝つのはほぼ不可能
でももう1人増やせたとしたら?
自分のように扱える水魔法
これをもう1人が魔法で援護してるように展開すれば?
僕一人じゃ追いつかない場所に老紳士は避けてる
ならそこに魔法を放てば?
老紳士はやりづらくなるはずだ
そしたら隙も見せ始めるはず
さっきと同じように横に槍で薙ぎ払う
「何度も同じ手を使っては..おっと!」
老紳士が避けれる場所全てに魔法陣で水の槍を生成し撃ち込む
多少は動揺を誘えたようなので攻撃
すると槍は老紳士の頬を掠り 小さな切り傷を作り出す
老紳士はそれに驚いたようだ
勝機はある..!!
「傷をつけられたのは何年ぶりでしょうか..」
そのままさっきと同じようで同じでない
似たような攻撃で似たような魔法の援護
だけど全て何かが違う
タイミング 威力 位置 それら全てを別々に調整しながら攻撃を続ける
「ふむ...いつかは魔力が尽きるものだと思いましたが...お嬢さんは違うようだ」
そう老紳士が呟いた時
ゾワッと鳥肌が立つとともに
展開してた魔法陣が全て一瞬で割られる
「!?」
「これなら如何ですか?」
老紳士がしたことは単純 魔力を一瞬で大量に放出した
たったそれだけの事
冷や汗が垂れる
僕の魔法陣はまだ完全に習得してないとはいえかなり熟練度が高いとミラちゃんからのお墨付きだったものだ
それがこうも簡単に割られるとは...
「それで...これ以上 私も手荒な真似をしたくないのですが...手を止めて頂けませんかな」
それは無理な話だ
変わらず魔法陣を展開するがこれもさっきとは違う
二重に展開し耐久を高くする
少なくともさっきの放出量から1回は耐えるはず
その間に見極めないといけない
ミラちゃんが無事かも不明だ
この老紳士を倒す...まではいかなくても邪魔をくぐりぬけるのは出来るはず
時間は限られている
「はぁ...その失われない戦意は素晴らしいですが些か愚行だと思いますがな...」
老紳士には先程以上の魔法陣による水の槍を撃ち込んでいる
僕の攻撃に加えこの量の弾幕となると
流石に避けるだけでは厳しいのか 手に持っている杖で水槍を逸らしたり水槍自体の術式を破壊している
とても人間業では無い
「..仕方ありませんね..お嬢さん 手荒な真似をしますがお許しを」
次の瞬間 僕は強烈な衝撃とともに血を吐きながら吹っ飛ばされていた
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