VRMMOでスナイパーやってます

nanaさん

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弟子入り

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「ここが...魔女の家..!!」

魔女の家は木の中にあった

いや正確に言うなら木自体を家にしてると言うべきか 

「木ってのは便利でね こうやって家にできるものもある」

「凄い...」

「そんじゃ入りな 杖とローブを見繕ってあげるよ」

「良いの?」

「私の弟子になるんだから当たり前だろう?知らなかったのかい?弟子を迎えたら師匠となる魔女が杖とローブを見繕ってあげるのが魔女の常識だ」

「そうなんだ...」

「本当に何も知らないみたいだねぇ..即答したあたり知ってるかと思ったけど 本当に純粋な好奇心だけでなったみたいだね...後で魔女の常識が乗った本を貸してやるからそれ読みな」

「分かった 」



そうして私は魔女の家に迎えられた





「杖の素材は...此奴で良いか」

まず魔女が手に取ったのは少し黒みのある木材だった

「此奴が気になるのかい?此奴はエルダートレントの木材を魔石を砕いて溶かした魔法液に浸して魔力を浸透させたものだよ」

「魔石...」

いつも高く売れるからなんでだろ?と思ったけどそういった用途があったんだ

「弟子に与える杖の基礎としては申し分のない能力を持ってるからね 次は...こいつだな」

魔法を使ったのか分からないけど何処からか中身の入った瓶が飛んでくる

「これは...」

中には蛇のような生き物?が入っている

どうやら既に絶命してる...訳でも無いみたい

「此奴は マジックスネークの幼体だ 成長するとものすごくデカくなるが幼体の段階なら利用ができる」

「どう利用してるの?」

「此奴は魔法に対してめちゃくちゃ強い 特に幼体がね 成体は鱗があるから必要は無いが幼体は柔らかい その為か魔力を吸収する体液を分泌するのさ」

「魔力を...吸収?」

「そう 此奴を杖にコーティングしてやれば...面白いことに魔力を蓄積して 自身の魔力を使わずに魔法やを発動出来るようになる」

魔術?

「魔術?」

「おや..それも知らないのかい...そんじゃ杖とローブを見繕った後にやるのは授業だね...」




魔女は凄かった 魔法と魔術?を使って杖を加工していた 宙に浮かんだ木材が杖の形になっていく姿は不思議だった


「さて...杖の形に上手く加工もしたしコーティングもした あとは...おい 魔導石を選びな」

「魔導石?」

「本当に何も知らないんだね..魔導石ってのは魔物の魔石を加工して杖の先に装着したものだよ んで魔物によって特殊な能力が発動したりする」

「...私も魔石を持ってるんだけど それじゃあダメ?」

「ほう...見せてみな 物によっては良いよ」

私はあの時戦ったユニークボスのエルダートレントの魔石を渡す

「ふむ...透き通った緑の色に黒が若干混ざってる..んでこの魔力の波長は...此奴はエルダートレントの特殊個体だね?それもかなりの年数を生きてるやつだ」

「凄い 正解」

「朝飯前だよこんなの それにしてもこんな上物どこで手に入れたんだい?」

「..倒した」

「倒した...ねぇ よく倒したもんだ その歳でよく倒したもんだよ 普通の人間じゃ複数人組んで死ぬ気で戦ってどうか って相手なのに」

「色々あったから」

「..そうかい 何も聞きやしないよ んで此奴は十分使える 能力が何になるかは分からないが加工して装着させてもらうよ」

「ん、お願い」




「ほら 出来たよ」

そうして渡されたのは全体的に黒くダークグリーン色をした宝玉が先端に嵌められている杖だった

「面白い事に特殊個体の魔石を使ったからかスキルが2つ付いたよ それもおたか相性が良い」

「..凄い」

「私にかかればこんなもんさ そんじゃ次はローブだ と言ってもローブに関しては私のおさがりだがね」

そうして渡されたのは蜘蛛の紋章が彫られた黒いロングマートコートとも呼ばれるローブだった

「此奴は着用者のサイズに合わせて伸び縮みする 魔法に対する防御もそれなりにあるし 普通の剣じゃ簡単に斬れやしない 」

「..良いの?」

「良いに決まっているだろう 私の弟子だからな 受け取ってもらわなければ困る」

「ありがとう」

「...ふん、これくらい朝飯前さ」

私は貰ったローブを着用しようとして留まる

「ん?どうしたんだ...?」

せっかくだし...また仮面を被ろうRPをしよう

私が演じるのは口数の少ない偉大なる魔女の弟子

師匠と呼ぶ偉大なる魔女ウイッチクラフトマイスターを敬う健気な弟子





仮面の演者トリックスターの職業クエストの第1段階へと進みました プレイヤー名 キリューに隠しスキル *$\€を習得させました このアナウンスは秘蔵されます』

「ん...なんでもない 師匠」

「おや...どうやら私を敬う気になったらしいな 良い事だ...それにしても...さっきと髪色が違うぞ」

髪色が変わっていた 青色に

「...私の能力みたいなもの」

「能力...か その様子だと...さっき名乗った名前も偽名なのだろう?」

驚いた そこまで見抜かれるなんて

「流石 師匠 そう クロエは偽名 私の本名は...数人しか知らない」

「...そうか 何か大変な事があったんだろう..きっとその偽名も何かから逃れる為に使ったはずだ なら私の弟子として使うのは足がつく可能性がある 」

「..なら...師匠 名前をちょうだい」

「私かい?そうねぇ...イリス ってのはどうだい?」

「イリス...」

「私の住んでいた国ではかつて...ある女神の名として知られていた そこから拝借させて貰ったよ」

「..ありがとう 師匠」

「ふん、これくらい朝飯前さ それじゃあ杖もローブも見繕ったことだし...授業といこうか」

「授業...わくわく」



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