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あやかしと神様と子供たちの海水浴
2☆楽しい海水浴
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瑠香の運転で海に来た。
葛葉子と子供たちは車から見える青い空と青い海に興奮する。
海に太陽が反射してキラキラ光っている。
テレビで海水浴を楽しむ人々が浜辺を埋めつくしているのを見て早めに家を出た。
まだ朝の涼しさが残る時間帯適度に人々が浜辺に集まる。
子供たちは海の家で浮き輪やバケツシャベルを買って海を満喫する気満々だ。
葛葉子も初めての海を楽しみたかったけれど本来プールも苦手だ。
瑠香以外の裸の男がうじゃうじゃいるのも苦手なので、子供たちの様子をパラソルの日陰で瑠香と一緒に見守っているつもりだった。
それと、海水浴に詳しいママ友も合流する。
「あーいたいた!ハコちゃん!野薔薇もつれてきたわよー!」
ママ友で、従兄弟の明の奥さんの翠さんが野薔薇と手を取って駆け寄ってきた。
翠の実家はこの近くの旅館を営んでいて、翠は帰省していた。
途中、旅館の手伝い予定で抜けるため、明を連れてきていた。
ちょうど今月は休載の為に余裕で気分転換来てくれた。
翠の情報によると明後日には花火大会も模様されるようだ。
香茂家は三泊四日のお泊まり予定だった。
海の遊び方を知らない葛葉子と人酔いする瑠香は子供たち二人だけで遊ばせるのも不安だったが、見張りも交代が出来て、葛葉子は子供たちと一緒に海を楽しむことが出来た。
麦わら帽子とワンピース型の可愛いの水着を着ていても瑠香の頼みで白のカーディガンとボトムを穿いる。
主婦が子供たちと遊びに来ているスタイルだが、それでも人を魅了する葛葉子は声をかけられる。
まだ、三十路にもならない女性の魅力が輝く年頃だからだ。
その度に子供たち三人が葛葉子を守ってくれた。
瑠香は人混みに青ざめながらもすごい眼力で、いやオーラで不定な男どもをビビらせる。
翠は葛葉子と一緒に子供たちと海で遊ぶ。
海育ちなので海水に容易に入って泳ぐのも上手くて子供たちを指導する。
スクール水着じゃないワンピースのひらひらスカートの着いた水着を着た野薔薇に桂は「似合ってるし可愛いよ!」と褒めてあげていた。
「それほどでもないてつよぉ、桂くんは相変わらずお世辞か上手いんでつからー!」
と言いながら照れている。
お似合いの二人だと思うが、二人曰くタイプではないということだった。
海になれた桂は溺れることなく果敢に海の中に潜って泳ぐことが上手だった。
ついつい足の届かない所まで行った時は、瑠香の煙を具現化能力でさせて砂浜まで引き寄せた。
その光景にびっくりするものもいたが遠慮なく記憶を消した。
薫は恐る恐る海に近づいては逃げるを繰り返していた。
狐のあやかしの血が濃いために、やはり苦手意識が強く葛葉子と砂遊びを楽しむ。
砂を掘れば貝殻が出たり蟹を見つけたりして楽しんだ。
絵を描いては波に消される不思議や、当然の大きな波が予想を越えて砂山をさらっていくのを悔しくも面白い現象に心弾ませた。
夫である瑠香はこの微笑ましい様子を見守っていてくれるのかとおもって、瑠香と明の方を見ると女の子たちが群がっていた。
「み、翠さん!私たちの旦那がぁぁぁ!」
慌てて翠を呼びに行ったら、
「夫たちの様子を影で見て見ましょう!」
いたずらっぽい顔で葛葉子にそう囁いた。
小麦色に焼けた肌に、くびれた腰に大きなふたつの膨らみが重なる谷間が目に止まる。
わざと見せるように谷間をみせて、
「あのー突然ですみませんけど、背中にオイルぬってもらえますかぁ?」
三人の似たようなスタイルとケバい化粧をした同い年くらいの女性が猫なで声で話しかけてきた。
ほんとに突然過ぎて腹が立つ。
瑠香は怪訝そうな顔をして明にその役を回そうとしたら、自分が連載している少女漫画雑誌を顔に乗っけて寝たフリをしていた。
さっきまで一緒に妻の自慢話を繰り広げていたのにいつの間に狸寝入りをしている。
(明さんってこういう人だよなぁ。嫌いじゃないけど……)
お色気ムンムンな女たちを尻目にに、いきなり瑠香は明に覆い被さる。
そして、少女雑誌をどかす。
明は瑠香よりは年上で三十過ぎの男の無精髭が生えているがイケメンである。
阿倍野家の血筋なの独特な色気で女子たちは息を飲む。
瑠香はそんな明に艶っぽく、視線を合わせて、
「僕は、女の体より……明さんの体にオイルを塗りたいよ……」
そして、二人の視線は絡み合う。
女の子たちは目が点になる。
そして、適度に引き締まった明の体をさすって顔を近ずける。
女の子たちはそっち系だと察して慌てて逃げ出した。
二人は近づく妻にむかって苦笑する。
さすが従兄弟同士……そっくりである。
「もう、そっち系が好きな女の子だったらどうするの!」
「その時は瑠香がオイルを塗ればいいだけだし…」
「ふおおおおおおぉぉぉっ!」
一人だけ興奮気味に雄叫びをあげる女の子が……野薔薇がいた。
親とおじさんのBLを砂に書き写しているのは娘の野薔薇だった。
「もっとやってみて下さいでつ!漫画のネタになりまつ!」
あまりの美形ふたりのツヤっぽい行為に何かを目覚めさせてしまったらしいと明と翠は娘の将来を不安に思った。
葛葉子と子供たちは車から見える青い空と青い海に興奮する。
海に太陽が反射してキラキラ光っている。
テレビで海水浴を楽しむ人々が浜辺を埋めつくしているのを見て早めに家を出た。
まだ朝の涼しさが残る時間帯適度に人々が浜辺に集まる。
子供たちは海の家で浮き輪やバケツシャベルを買って海を満喫する気満々だ。
葛葉子も初めての海を楽しみたかったけれど本来プールも苦手だ。
瑠香以外の裸の男がうじゃうじゃいるのも苦手なので、子供たちの様子をパラソルの日陰で瑠香と一緒に見守っているつもりだった。
それと、海水浴に詳しいママ友も合流する。
「あーいたいた!ハコちゃん!野薔薇もつれてきたわよー!」
ママ友で、従兄弟の明の奥さんの翠さんが野薔薇と手を取って駆け寄ってきた。
翠の実家はこの近くの旅館を営んでいて、翠は帰省していた。
途中、旅館の手伝い予定で抜けるため、明を連れてきていた。
ちょうど今月は休載の為に余裕で気分転換来てくれた。
翠の情報によると明後日には花火大会も模様されるようだ。
香茂家は三泊四日のお泊まり予定だった。
海の遊び方を知らない葛葉子と人酔いする瑠香は子供たち二人だけで遊ばせるのも不安だったが、見張りも交代が出来て、葛葉子は子供たちと一緒に海を楽しむことが出来た。
麦わら帽子とワンピース型の可愛いの水着を着ていても瑠香の頼みで白のカーディガンとボトムを穿いる。
主婦が子供たちと遊びに来ているスタイルだが、それでも人を魅了する葛葉子は声をかけられる。
まだ、三十路にもならない女性の魅力が輝く年頃だからだ。
その度に子供たち三人が葛葉子を守ってくれた。
瑠香は人混みに青ざめながらもすごい眼力で、いやオーラで不定な男どもをビビらせる。
翠は葛葉子と一緒に子供たちと海で遊ぶ。
海育ちなので海水に容易に入って泳ぐのも上手くて子供たちを指導する。
スクール水着じゃないワンピースのひらひらスカートの着いた水着を着た野薔薇に桂は「似合ってるし可愛いよ!」と褒めてあげていた。
「それほどでもないてつよぉ、桂くんは相変わらずお世辞か上手いんでつからー!」
と言いながら照れている。
お似合いの二人だと思うが、二人曰くタイプではないということだった。
海になれた桂は溺れることなく果敢に海の中に潜って泳ぐことが上手だった。
ついつい足の届かない所まで行った時は、瑠香の煙を具現化能力でさせて砂浜まで引き寄せた。
その光景にびっくりするものもいたが遠慮なく記憶を消した。
薫は恐る恐る海に近づいては逃げるを繰り返していた。
狐のあやかしの血が濃いために、やはり苦手意識が強く葛葉子と砂遊びを楽しむ。
砂を掘れば貝殻が出たり蟹を見つけたりして楽しんだ。
絵を描いては波に消される不思議や、当然の大きな波が予想を越えて砂山をさらっていくのを悔しくも面白い現象に心弾ませた。
夫である瑠香はこの微笑ましい様子を見守っていてくれるのかとおもって、瑠香と明の方を見ると女の子たちが群がっていた。
「み、翠さん!私たちの旦那がぁぁぁ!」
慌てて翠を呼びに行ったら、
「夫たちの様子を影で見て見ましょう!」
いたずらっぽい顔で葛葉子にそう囁いた。
小麦色に焼けた肌に、くびれた腰に大きなふたつの膨らみが重なる谷間が目に止まる。
わざと見せるように谷間をみせて、
「あのー突然ですみませんけど、背中にオイルぬってもらえますかぁ?」
三人の似たようなスタイルとケバい化粧をした同い年くらいの女性が猫なで声で話しかけてきた。
ほんとに突然過ぎて腹が立つ。
瑠香は怪訝そうな顔をして明にその役を回そうとしたら、自分が連載している少女漫画雑誌を顔に乗っけて寝たフリをしていた。
さっきまで一緒に妻の自慢話を繰り広げていたのにいつの間に狸寝入りをしている。
(明さんってこういう人だよなぁ。嫌いじゃないけど……)
お色気ムンムンな女たちを尻目にに、いきなり瑠香は明に覆い被さる。
そして、少女雑誌をどかす。
明は瑠香よりは年上で三十過ぎの男の無精髭が生えているがイケメンである。
阿倍野家の血筋なの独特な色気で女子たちは息を飲む。
瑠香はそんな明に艶っぽく、視線を合わせて、
「僕は、女の体より……明さんの体にオイルを塗りたいよ……」
そして、二人の視線は絡み合う。
女の子たちは目が点になる。
そして、適度に引き締まった明の体をさすって顔を近ずける。
女の子たちはそっち系だと察して慌てて逃げ出した。
二人は近づく妻にむかって苦笑する。
さすが従兄弟同士……そっくりである。
「もう、そっち系が好きな女の子だったらどうするの!」
「その時は瑠香がオイルを塗ればいいだけだし…」
「ふおおおおおおぉぉぉっ!」
一人だけ興奮気味に雄叫びをあげる女の子が……野薔薇がいた。
親とおじさんのBLを砂に書き写しているのは娘の野薔薇だった。
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