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9★猫魔王復活
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実は月化草の葉と根、茎をほんの一欠片削るだけで用は足りるものだった。
そのことを知って、自分を試した罰と悪口いった罪として、グレイにジュカ猫を押さえてもらって鼻ビンタを思いっきりくらわせてやった。
魔薬研究室に戻ると、早速薬を作りにかかった。
出来上がった薬は茶色と黒色のマーブリング……とても下手物な色……ジュカは顔をしかめる。
「ねえぇ……これ本当に飲めるの?」
「ああ…これを飲めば我は人に戻れる」
ジュカの声は嬉しそうだ。
「うーん………」
ジュダは、いつも懐にかくし持っている、七つ道具の香辛料を手にとって良い事を考えた。
「ねえ…人間に戻った時、服がないと大変でしょ?
グレイ、ジュカを連れてって服を選んで来てよ」
「それもそうだな…苦しゅうない。グレイよ、我の服選びを手伝え」
「そうですね。人間に戻って変態魔王になられても嫌ですしね」
「……さすがジュダの側近じゃな……」
無害なようで口が悪いと印象を強く持った。
「ん? 誉めても何も出ませんよ」
『誉めてないんだが……』と口に出すことはあきらめた。
猫に生まれてからあきらめが良くなったなとジュカ猫は自分を評価した。
「とにかく、服選びをすまそうではないか」
グレイとジュカ猫は揚々と部屋を出ていった。
その隙に、ジュダは調味料を入れて味付けをしてしまった。
戻ってきた時、ジュカ猫のために薬を豪華な皿にもり飲ませた。
色はそのままでも味はとても美味しかった。
美味しい為、全て飲み干したジュカ猫は急に体中からもくもくと煙りが溢れ出し、煙りが治まった頃にはネコの姿ではなく人の姿に成っていた。
その姿は、長い黒い髪に星をちりばめた魔法使いの証の煌めきが夜空を思わせるほど美しく床に着いた髪はしなやかな美しいうねりを描く。
そして、人間のジュカはジュダより少し年上に見える。
髪の毛色は違うけれど、顔はさすがジュダの先祖だけあってどことなく似ているが、人を魅了する凜とた美しさが備わっている。
「やったーーーー!成功!」
ジュダは両手を上げて喜ぶ。
目に涙まで浮かべている。
「王子より神々しい感じがしますね!」
グレイはジュカの姿や雰囲気が一瞬で高貴な者だと感じて感動で祈るように両手を組んで目を輝かせている。
「なんだって?ぐれい~?」
すかさずグレイの頬をつねる。
確かに雰囲気が普通とは違う。
オーラらしきものが桁が違うぐらいに溢れている。
そんなジュカにシュダも見とれてしまう。
ジュカは人間に戻った自分の体を確認するようにしげしげど見つめている。
久しぶりに人間に戻れたことを実感しているのだ。
「どう?黙っていないで人間になった感そう言ってみてよ!」
ジュカは声はそうだと思い、いざ何をいうか迷った。
取りあえず撥音から…
「…に…にやーーーぁ……?」
声が猫の泣き声?
「ん?」
三人はきょとんとする
「にや!にゃぁあ!!ん!」
ジュカは一生懸命人間の言葉の撥音をちゃんしても猫の鳴き声しか聞こえない。
ジュダに『どうなっておるのだ!?』と言ってみても猫語である。
ジュカにも猫の言葉で自分の耳に届いている。
ジュダはジュカが猫語を喋っているのはわざとだと思いジュカの長い髪を引っ張る。
「ふざけてんじゃないよ!ほら、感想…」
相変わらず気が短いジュダだけれども
ジュカも苛立ちが頂点に達して、髪を引っ張る手を払い除けて、ジュダの頭をひっぱたいた。
取っ組み合いの喧嘩になりそうなところをグレイが間に割って入って阻止する。
「王子…もしかして失敗したんじゃないでしょうか?」
「えー?」
と、疑わし気にジュカをみると煙りがボムっと体から湧いて、猫に戻ってしまった。
「おまえ……薬になにいれた…」
とてもドスの効いた怒りが感じられる声…
猫の姿に戻ったら喋れるらしい。
「え……?ジュカの教え方が悪いんじゃないの?」
「いや…味が良すぎた…味付けしたんだろう?」
そっぽをむいて口笛を吹いて誤魔化し始めたジュダにジュカ猫は飛びかかり容赦ない爪がジュダを襲う!
「だって僕のポリシーが許さなかったんだモン!薬だって美味しい方がいいジャン!!」
「開き直るなバカ王子!!魔薬作りほんと才能ないな!!
教えた通りにすれば出来るのに余計なことしおって!」
「王子は人と違ったことをするのが好きですから諦めるんですね…」
グレイは苦笑して慰める。
「そうそう!同じことしてたら未来なんか変わらないからねーははははは!!」
「そんな調子だといつまでたっても魔法使いになれないぞ!」
「それなら君も人間に戻るのむりだね~
ま、気長にいこうよ。人生さきは長いんだからさー」
そういうと、ジュカは研究室から逃げた。
「待て、このぉへらずぐちがぁ~~~!!」
ジュカ猫は王子を追い掛けて引っ掻き大げんかに発展した。
グレイはその様子を今度は止めずに見て呆れたが、ホッともした。
ジュダはふざけていても真剣に考えてた、どうにかしようと思っていたそのことをグレイはよく知っている。
ジュカ猫と出会いシュダ王子は張り詰めた感じが解けた……
王子の願いは
同じ過ちをくり返さないために、魔法を使えるようなるの『願い』は、まだまだ魔法を操れるようになるのは当分先のお話になりそうです。
けれど、これから一歩ずつ進むのでした。
★☆★
「あ、今度は猫の耳だけ残っちゃった」
「かわいくていいんじゃないですか?神々しさ半減しますけど」
「おまえら……我で遊んでいるのではあるまいな……?」
そのことを知って、自分を試した罰と悪口いった罪として、グレイにジュカ猫を押さえてもらって鼻ビンタを思いっきりくらわせてやった。
魔薬研究室に戻ると、早速薬を作りにかかった。
出来上がった薬は茶色と黒色のマーブリング……とても下手物な色……ジュカは顔をしかめる。
「ねえぇ……これ本当に飲めるの?」
「ああ…これを飲めば我は人に戻れる」
ジュカの声は嬉しそうだ。
「うーん………」
ジュダは、いつも懐にかくし持っている、七つ道具の香辛料を手にとって良い事を考えた。
「ねえ…人間に戻った時、服がないと大変でしょ?
グレイ、ジュカを連れてって服を選んで来てよ」
「それもそうだな…苦しゅうない。グレイよ、我の服選びを手伝え」
「そうですね。人間に戻って変態魔王になられても嫌ですしね」
「……さすがジュダの側近じゃな……」
無害なようで口が悪いと印象を強く持った。
「ん? 誉めても何も出ませんよ」
『誉めてないんだが……』と口に出すことはあきらめた。
猫に生まれてからあきらめが良くなったなとジュカ猫は自分を評価した。
「とにかく、服選びをすまそうではないか」
グレイとジュカ猫は揚々と部屋を出ていった。
その隙に、ジュダは調味料を入れて味付けをしてしまった。
戻ってきた時、ジュカ猫のために薬を豪華な皿にもり飲ませた。
色はそのままでも味はとても美味しかった。
美味しい為、全て飲み干したジュカ猫は急に体中からもくもくと煙りが溢れ出し、煙りが治まった頃にはネコの姿ではなく人の姿に成っていた。
その姿は、長い黒い髪に星をちりばめた魔法使いの証の煌めきが夜空を思わせるほど美しく床に着いた髪はしなやかな美しいうねりを描く。
そして、人間のジュカはジュダより少し年上に見える。
髪の毛色は違うけれど、顔はさすがジュダの先祖だけあってどことなく似ているが、人を魅了する凜とた美しさが備わっている。
「やったーーーー!成功!」
ジュダは両手を上げて喜ぶ。
目に涙まで浮かべている。
「王子より神々しい感じがしますね!」
グレイはジュカの姿や雰囲気が一瞬で高貴な者だと感じて感動で祈るように両手を組んで目を輝かせている。
「なんだって?ぐれい~?」
すかさずグレイの頬をつねる。
確かに雰囲気が普通とは違う。
オーラらしきものが桁が違うぐらいに溢れている。
そんなジュカにシュダも見とれてしまう。
ジュカは人間に戻った自分の体を確認するようにしげしげど見つめている。
久しぶりに人間に戻れたことを実感しているのだ。
「どう?黙っていないで人間になった感そう言ってみてよ!」
ジュカは声はそうだと思い、いざ何をいうか迷った。
取りあえず撥音から…
「…に…にやーーーぁ……?」
声が猫の泣き声?
「ん?」
三人はきょとんとする
「にや!にゃぁあ!!ん!」
ジュカは一生懸命人間の言葉の撥音をちゃんしても猫の鳴き声しか聞こえない。
ジュダに『どうなっておるのだ!?』と言ってみても猫語である。
ジュカにも猫の言葉で自分の耳に届いている。
ジュダはジュカが猫語を喋っているのはわざとだと思いジュカの長い髪を引っ張る。
「ふざけてんじゃないよ!ほら、感想…」
相変わらず気が短いジュダだけれども
ジュカも苛立ちが頂点に達して、髪を引っ張る手を払い除けて、ジュダの頭をひっぱたいた。
取っ組み合いの喧嘩になりそうなところをグレイが間に割って入って阻止する。
「王子…もしかして失敗したんじゃないでしょうか?」
「えー?」
と、疑わし気にジュカをみると煙りがボムっと体から湧いて、猫に戻ってしまった。
「おまえ……薬になにいれた…」
とてもドスの効いた怒りが感じられる声…
猫の姿に戻ったら喋れるらしい。
「え……?ジュカの教え方が悪いんじゃないの?」
「いや…味が良すぎた…味付けしたんだろう?」
そっぽをむいて口笛を吹いて誤魔化し始めたジュダにジュカ猫は飛びかかり容赦ない爪がジュダを襲う!
「だって僕のポリシーが許さなかったんだモン!薬だって美味しい方がいいジャン!!」
「開き直るなバカ王子!!魔薬作りほんと才能ないな!!
教えた通りにすれば出来るのに余計なことしおって!」
「王子は人と違ったことをするのが好きですから諦めるんですね…」
グレイは苦笑して慰める。
「そうそう!同じことしてたら未来なんか変わらないからねーははははは!!」
「そんな調子だといつまでたっても魔法使いになれないぞ!」
「それなら君も人間に戻るのむりだね~
ま、気長にいこうよ。人生さきは長いんだからさー」
そういうと、ジュカは研究室から逃げた。
「待て、このぉへらずぐちがぁ~~~!!」
ジュカ猫は王子を追い掛けて引っ掻き大げんかに発展した。
グレイはその様子を今度は止めずに見て呆れたが、ホッともした。
ジュダはふざけていても真剣に考えてた、どうにかしようと思っていたそのことをグレイはよく知っている。
ジュカ猫と出会いシュダ王子は張り詰めた感じが解けた……
王子の願いは
同じ過ちをくり返さないために、魔法を使えるようなるの『願い』は、まだまだ魔法を操れるようになるのは当分先のお話になりそうです。
けれど、これから一歩ずつ進むのでした。
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