78 / 79
願いと妄想の夢違え
16☆未来のための誓約
しおりを挟む
「法子の唇は柔らかかったかい?」
はっ……!と目を覚ますと、目の前に中務の宮がニコニコ笑顔でそうおっしゃった。
しかも、ものすごく顔が近い、
「私とどっちが柔らかかったかな?」
「は、グッ!?」
李流は寝ぼけたばかりの頭をはたらかせて、
(もしかして、もしかして!?中務の宮と現実で!?)
と思うと目を白黒させる。
李流は瑠香のお香の力で眠り夢の世界に入ったが、現実の自分は何故だが中務の宮に抱きついてキスをしていたようだと思うと思考停止した。
口を拭うのも失礼な気がするし、キスをしてないかもしれないのに失礼な態度はしたくない。
「東殿下……李流君をいじめてはダメですよ……ぶっ!」
李流の隣に瑠香は今起きたように正座の姿勢を取って後ろを向いて笑いをこらえていたのを吹き出した。
晴房は不服な顔をして檜扇をパシパシと手のひらで叩き、
「李流をいじめるのは許さぬと言っただろ!中務の宮は夢の中を見学なさりたいと我儘をおっしゃられて仕方なく見せてやったのだ。」
晴房の言葉で李流は、ほっとするが、
「まさか寝ぼけてキスをするとは思わなかったが……」
と暴露した。
「ほ、ほ、本当のことだったのですかァァァァ……っ!」
夜明けを告げる鶏のごとく陰陽寮に李流の叫び声が響いた。
李流の忘れられない夢と目覚めになった。
☆
「さすが李流くんでつ!見事に皇室をお守りしましたね!」
野薔薇は落ち込む李流を明るく励ますようにそういった。
「半妖でもない李流は頑張ったとおもうぞ!夜子相手に!」
薫も事情をきいて励ました。
「うん、まぁ、そうなんだけどさ……夢から醒めての衝撃でいろいろ忘れられなくなったよ……」
「ならば、重畳だよ、李流くん。誓を忘れる方が罪作りだ」
中務の宮はニコニコ笑顔でそうおっしゃった。
「そ、そうですよね!ありがとうございます!」
李流は半分本心、半分やけくそでいい返事をした。
「私も君のことを認めなきゃいけないな……と素直に思ったしね。お義父さまと呼んでもいいのだよ?」
と言って中務の宮は楽しそうだった。
李流は恐れ多い事だ認めてもらった事はとても嬉しく光栄に思った。
「それにしても、夜子は誰の式神なのかな?とても……とても面白そうなことが怒るよ感がして、公務に専念できるかな……ふふふっ」
「今日の宮様は機嫌がいいな……」
と、薫は素直な感想を呟いた。
「そうだな。殿下が楽しみなことが起きないことが宮中の平和なんだがな、ハル?」
晴房自身は親神から聞かされていないのは分かっているがわざと聞いた。
「だな。だが、来るべき危機のために我ら陰陽寮が、密かに存在するのだ。
陰陽寮の最高指揮官は中務の宮にあるからの。その時はお頼み申す」
晴房は適当に中務の宮に話を振る。
「うん。その時はみんなで力を合わせて頑張ろう!」
瞳をキラッキラにしておっしゃられて、自我暴走気味の中務の宮はこの場に集まる職員たちとエイエイオー!と声をかけられ更なるスキンシップをなされたのだった。
☆
と、言うことかあったのです。
もう十年も経つ今や懐かしい出来事。
李流は懐かしげに顔を綻ばせてあの時のことを、語った。
ここは祈り姫の私室。
衣瀬の宮殿が新たに経つまで宮中にて、祈り姫のお役目を果たしている。
二年後には衣瀬に戻る予定だ。
「陰陽寮も、いろいろあるのね。
今、宮廷警察に所属の宮中警護の職になってよかったの?」
李流は色々陰陽寮で活躍していたらしかった。
「いまも、時たま呼び出されます……」
李流は大きくため息をした。
「それにしても、夢の中の不敬な男の状態になってるのは皮肉ね。ふふ。」
李流は公認された恋人として特別に祈り姫の私室の出入りを許されている。
「そ、そうですね……まさか、正夢に近くなるなんて……」
皇室を乗っ取ろうという気もさらさらないしキス以上の事は降嫁なさるまで絶対に手を出さないと決めているし、むしろ未だに恐れ多くて気絶をしてしまうことの方が多い。
「李流を信用してるもの。気にすることなんでないわ。お父様ともキスした相手ですもの……ぷぷっ!」
法子は笑いをこらえられず
吹き出した。
「……法子さま」
李流はわざとムスッとする。
「ごめんなさい……これで許して……」
そう言って李流の唇にキスをした。
やはり柔らかい。何度も味わいたい感触……
心がふわふわして幸せな気持ちになる。
だが、李流は瞬時に理性を最大限めぐらせて自分を縛めるためか恐れ多さが感極まって、
「き、恐悦至極…」
と言って李流は気絶した。
「まーったく、相変わらずなんだから……」
法子はフーっとため息をして、気絶して眠る李流の頬にキスをした。
「もう少し未来の誓約のため、降嫁まで待っていてね……」
そう言って、すこし大人になった甘い恋愛気分を二人はささやかで慎ましやかに過ごすのだった。
はっ……!と目を覚ますと、目の前に中務の宮がニコニコ笑顔でそうおっしゃった。
しかも、ものすごく顔が近い、
「私とどっちが柔らかかったかな?」
「は、グッ!?」
李流は寝ぼけたばかりの頭をはたらかせて、
(もしかして、もしかして!?中務の宮と現実で!?)
と思うと目を白黒させる。
李流は瑠香のお香の力で眠り夢の世界に入ったが、現実の自分は何故だが中務の宮に抱きついてキスをしていたようだと思うと思考停止した。
口を拭うのも失礼な気がするし、キスをしてないかもしれないのに失礼な態度はしたくない。
「東殿下……李流君をいじめてはダメですよ……ぶっ!」
李流の隣に瑠香は今起きたように正座の姿勢を取って後ろを向いて笑いをこらえていたのを吹き出した。
晴房は不服な顔をして檜扇をパシパシと手のひらで叩き、
「李流をいじめるのは許さぬと言っただろ!中務の宮は夢の中を見学なさりたいと我儘をおっしゃられて仕方なく見せてやったのだ。」
晴房の言葉で李流は、ほっとするが、
「まさか寝ぼけてキスをするとは思わなかったが……」
と暴露した。
「ほ、ほ、本当のことだったのですかァァァァ……っ!」
夜明けを告げる鶏のごとく陰陽寮に李流の叫び声が響いた。
李流の忘れられない夢と目覚めになった。
☆
「さすが李流くんでつ!見事に皇室をお守りしましたね!」
野薔薇は落ち込む李流を明るく励ますようにそういった。
「半妖でもない李流は頑張ったとおもうぞ!夜子相手に!」
薫も事情をきいて励ました。
「うん、まぁ、そうなんだけどさ……夢から醒めての衝撃でいろいろ忘れられなくなったよ……」
「ならば、重畳だよ、李流くん。誓を忘れる方が罪作りだ」
中務の宮はニコニコ笑顔でそうおっしゃった。
「そ、そうですよね!ありがとうございます!」
李流は半分本心、半分やけくそでいい返事をした。
「私も君のことを認めなきゃいけないな……と素直に思ったしね。お義父さまと呼んでもいいのだよ?」
と言って中務の宮は楽しそうだった。
李流は恐れ多い事だ認めてもらった事はとても嬉しく光栄に思った。
「それにしても、夜子は誰の式神なのかな?とても……とても面白そうなことが怒るよ感がして、公務に専念できるかな……ふふふっ」
「今日の宮様は機嫌がいいな……」
と、薫は素直な感想を呟いた。
「そうだな。殿下が楽しみなことが起きないことが宮中の平和なんだがな、ハル?」
晴房自身は親神から聞かされていないのは分かっているがわざと聞いた。
「だな。だが、来るべき危機のために我ら陰陽寮が、密かに存在するのだ。
陰陽寮の最高指揮官は中務の宮にあるからの。その時はお頼み申す」
晴房は適当に中務の宮に話を振る。
「うん。その時はみんなで力を合わせて頑張ろう!」
瞳をキラッキラにしておっしゃられて、自我暴走気味の中務の宮はこの場に集まる職員たちとエイエイオー!と声をかけられ更なるスキンシップをなされたのだった。
☆
と、言うことかあったのです。
もう十年も経つ今や懐かしい出来事。
李流は懐かしげに顔を綻ばせてあの時のことを、語った。
ここは祈り姫の私室。
衣瀬の宮殿が新たに経つまで宮中にて、祈り姫のお役目を果たしている。
二年後には衣瀬に戻る予定だ。
「陰陽寮も、いろいろあるのね。
今、宮廷警察に所属の宮中警護の職になってよかったの?」
李流は色々陰陽寮で活躍していたらしかった。
「いまも、時たま呼び出されます……」
李流は大きくため息をした。
「それにしても、夢の中の不敬な男の状態になってるのは皮肉ね。ふふ。」
李流は公認された恋人として特別に祈り姫の私室の出入りを許されている。
「そ、そうですね……まさか、正夢に近くなるなんて……」
皇室を乗っ取ろうという気もさらさらないしキス以上の事は降嫁なさるまで絶対に手を出さないと決めているし、むしろ未だに恐れ多くて気絶をしてしまうことの方が多い。
「李流を信用してるもの。気にすることなんでないわ。お父様ともキスした相手ですもの……ぷぷっ!」
法子は笑いをこらえられず
吹き出した。
「……法子さま」
李流はわざとムスッとする。
「ごめんなさい……これで許して……」
そう言って李流の唇にキスをした。
やはり柔らかい。何度も味わいたい感触……
心がふわふわして幸せな気持ちになる。
だが、李流は瞬時に理性を最大限めぐらせて自分を縛めるためか恐れ多さが感極まって、
「き、恐悦至極…」
と言って李流は気絶した。
「まーったく、相変わらずなんだから……」
法子はフーっとため息をして、気絶して眠る李流の頬にキスをした。
「もう少し未来の誓約のため、降嫁まで待っていてね……」
そう言って、すこし大人になった甘い恋愛気分を二人はささやかで慎ましやかに過ごすのだった。
0
あなたにおすすめの小説
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる