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あやかしと神様の恋の枷
12☆愛の誓い、呪いの言霊
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「きゃぁあ!」
激痛に背をのけぞらし八尾比丘尼は叫ぶ。
臣が空を切って放った刃は退魔の桃木から発せられた物、あやかしの八尾比丘尼の背中に斜めに刀傷をつけて、ジュワッと音を立てて煙を出した。
あまりの事に、よろめき東に寄りかかる。東はそんな八尾比丘尼を優しく支える。
どんなときでも女の人には優しいのは変わらない。
「東殿下はこの国に必要なのだ。
邪魔するなら滅するまでだ!」
普段、怒りを顕さない臣は本気で怒鳴る。
八尾比丘尼は臣を睨み、
「私が滅するのは心に灯る熱い思いのみ。」
斬り付けられた背は痛むが、回復していく、さっき食いちぎった腕も綺麗になっている。
背中の傷もいずれは消えるだろう。
「それを叶えられるのはこの方のみだと思っておるのに…」
泣けない八尾比丘尼は背の傷よりも、心の傷のほうが深い。癒えない。
とても苦しそうで東は救ってやりたいと、阿闍梨の仏の気持ちになってしまうが自分では無理だとやっぱり思う。
「東様に好かれて、愛してもらえばきっと、熱い灯火が胸を燃やすはずなのよ…人に戻れるのよ。」
八尾比丘尼の人に戻りたい気持ちが葛葉子にも伝わってくる。
だけど、人として戻るための手段を強行的に東に押し付けているようにしか見えなかった。
それは、葛葉子にも同じ思いがある。
だから、分かる…
「それは、お前の独りよがりじゃないのか?」
「なんだと?」
八尾比丘尼は葛葉子を睨む。
葛葉子はその瞳を受け止めて鼓動のする胸に拳をぎゅっとつかむ。
「私も人になりたい…そのために陛下のくちづけが必要だ。」
愛する陛下にくちづけをもらうことは恐れ多いが、側室にしてもらいたいとも思っていた。
狐の魂の影響も手伝って本気だった……
「でも、一方方向じゃ、胸に熱いものは灯らない…お互いが心通じてないと……」
無意識に、瑠香を見つめて言って恥ずかしくなる。
瑠香はにやにやしてる。
その顔にむず痒くなって顔を真っ赤にする。
「陛下一番だけどな!」
つい、矛盾な答えを言ってしまった。
東は二人がやっと仲直りしたことに喜びを感じる。
「そなたはあやかしか?」
八尾比丘尼は葛葉子の気配を見れば、自分と似たあやかしだと分かった。
もっとよく視れば、
同じあやかしでも、魂に狐の神が宿っている。
生き永らえさせられている…
自分とは似て非なる状態だが……
八尾比丘尼は、口とを袖で抑えて笑うのが癖だ。
なぜだが、面白いと思う。
久々な楽しみが湧いてきた。
さっきまでの鬼気迫る表情を和らげて、
「ふふっ、なら、そなたが本当の恋愛というものをして、私にみせつけよ…そしたら、狐のあやかしの言葉を信じてあげますわ」
「そうしてやる。」
瑠香は、ドヤ顔して葛葉子の肩を抱き寄せる。
葛葉子は瑠香に肩を遠慮無く触られてドキドキと胸が鳴る。
なので、距離を取るけど、今度は腰に手を置き引き寄せられる。
手でつっぱりドキドキを聞かせないために抱きしめられるのを阻止する。
「べつに、瑠香とじゃないからな!陛下とだからなっ!」
つい、恥ずかしくてムキになってごまかす。
瑠香はその心も分かっているか、無視してなのか、
「それは無理だから」
断言する。
「無理とか言うな!」
葛葉子は八尾比丘尼を指さし宣言する。
「みてろ!八尾比丘尼!
お前に熱い想いのこもった人生みせてやるから!」
「だから、東殿下を諦めろ」
瑠香も続けて言った。
東は口についた、血を布団で綺麗に拭い。
八尾比丘尼に微笑む。
「もし、君が人に戻った時に結婚はできるかわからないが、縁を結ぼう」
想われる心に応えたいと思った東の精一杯の言霊だった。
八尾比丘尼はふうっ!とため息を吐いて、満面の美しい笑みで、
「そうですわね。この時勢に面白いカップルですし。
貴方たちの恋のゆくへを見守ってみたいですわ……」
楽しみのある百年なんて、あっという間なのですから……
瑠香は葛葉子の腰を引き寄せ離さない。
顔を見るのは恥ずかしくて葛葉子は、そっぽを向く。
「瑠香とじゃないからなっ!」
「オレ以外に誰がいる?」
「陛下……」
この強情張りめ。
瑠香は葛葉子の頬にキスをする。
「なっ、な、なにをする!」
顔を真っ赤にして瑠香をみる。
意識しすぎだ…でもそれは嬉しい。
「無理だと言ってるだろ、オレで諦めろ」
真剣に葛葉子を見つめて言う。
その真剣さに、傲慢さに、負けた……
そんな瑠香が好きだから。
「おまえで……我慢してやる!」
そういうと、真っ赤になって恥ずかしくて、そっぽを向く。
それは、瑠香を恋として好きということを言えない態度。
そして、告白の答えだ。
瑠香のキリリとした顔がゆるんでると東と臣は思う。
今すぐ、キスしたい。
瑠香は腰だけではなく頭まで葛葉子をぎゅっと抱き締めて、狐の耳に優しく、
「好きだよ」
と囁く。
この優しい声音が葛葉子は好きだ。ゾクゾクと体がしびれる程に…
隠してたのに、バレてる。
でも、もうバレてもいい。
もっと、瑠香のことを好きだと知ってもらいたい…
顔を見つめて戸惑う葛葉子の顎を持ち上げ唇にキスをする。
「んっ…はぁっ…ん!」
息をついては、またキスをする。
でも何度もしたい
初めて葛葉子は、そう思う…
もう二人だけの世界になってる…
東達のほうが顔が赤くなるほど、情熱的に見えるらしい。
こんなに、心が幸せに満たされるキスは初めてだった。
心から通じあえる。
お互いが好きなキスはなんて満たされるのだろう。
今まで、魔法のキスだった……
人間に戻るためだけの……
だけど、今は
【心から】
瑠香を好き……
お互いに見つめ合った瞬間、葛葉子は、背を丸めて、喉につかえたものを、
ゴフッ!
と、吐血する。
手には滴る血が張り付いている。
胸が締め付けられるほど苦しい!
「葛葉子っ!?」
息が出来なくて、葛葉子はそのまま気を失った。
激痛に背をのけぞらし八尾比丘尼は叫ぶ。
臣が空を切って放った刃は退魔の桃木から発せられた物、あやかしの八尾比丘尼の背中に斜めに刀傷をつけて、ジュワッと音を立てて煙を出した。
あまりの事に、よろめき東に寄りかかる。東はそんな八尾比丘尼を優しく支える。
どんなときでも女の人には優しいのは変わらない。
「東殿下はこの国に必要なのだ。
邪魔するなら滅するまでだ!」
普段、怒りを顕さない臣は本気で怒鳴る。
八尾比丘尼は臣を睨み、
「私が滅するのは心に灯る熱い思いのみ。」
斬り付けられた背は痛むが、回復していく、さっき食いちぎった腕も綺麗になっている。
背中の傷もいずれは消えるだろう。
「それを叶えられるのはこの方のみだと思っておるのに…」
泣けない八尾比丘尼は背の傷よりも、心の傷のほうが深い。癒えない。
とても苦しそうで東は救ってやりたいと、阿闍梨の仏の気持ちになってしまうが自分では無理だとやっぱり思う。
「東様に好かれて、愛してもらえばきっと、熱い灯火が胸を燃やすはずなのよ…人に戻れるのよ。」
八尾比丘尼の人に戻りたい気持ちが葛葉子にも伝わってくる。
だけど、人として戻るための手段を強行的に東に押し付けているようにしか見えなかった。
それは、葛葉子にも同じ思いがある。
だから、分かる…
「それは、お前の独りよがりじゃないのか?」
「なんだと?」
八尾比丘尼は葛葉子を睨む。
葛葉子はその瞳を受け止めて鼓動のする胸に拳をぎゅっとつかむ。
「私も人になりたい…そのために陛下のくちづけが必要だ。」
愛する陛下にくちづけをもらうことは恐れ多いが、側室にしてもらいたいとも思っていた。
狐の魂の影響も手伝って本気だった……
「でも、一方方向じゃ、胸に熱いものは灯らない…お互いが心通じてないと……」
無意識に、瑠香を見つめて言って恥ずかしくなる。
瑠香はにやにやしてる。
その顔にむず痒くなって顔を真っ赤にする。
「陛下一番だけどな!」
つい、矛盾な答えを言ってしまった。
東は二人がやっと仲直りしたことに喜びを感じる。
「そなたはあやかしか?」
八尾比丘尼は葛葉子の気配を見れば、自分と似たあやかしだと分かった。
もっとよく視れば、
同じあやかしでも、魂に狐の神が宿っている。
生き永らえさせられている…
自分とは似て非なる状態だが……
八尾比丘尼は、口とを袖で抑えて笑うのが癖だ。
なぜだが、面白いと思う。
久々な楽しみが湧いてきた。
さっきまでの鬼気迫る表情を和らげて、
「ふふっ、なら、そなたが本当の恋愛というものをして、私にみせつけよ…そしたら、狐のあやかしの言葉を信じてあげますわ」
「そうしてやる。」
瑠香は、ドヤ顔して葛葉子の肩を抱き寄せる。
葛葉子は瑠香に肩を遠慮無く触られてドキドキと胸が鳴る。
なので、距離を取るけど、今度は腰に手を置き引き寄せられる。
手でつっぱりドキドキを聞かせないために抱きしめられるのを阻止する。
「べつに、瑠香とじゃないからな!陛下とだからなっ!」
つい、恥ずかしくてムキになってごまかす。
瑠香はその心も分かっているか、無視してなのか、
「それは無理だから」
断言する。
「無理とか言うな!」
葛葉子は八尾比丘尼を指さし宣言する。
「みてろ!八尾比丘尼!
お前に熱い想いのこもった人生みせてやるから!」
「だから、東殿下を諦めろ」
瑠香も続けて言った。
東は口についた、血を布団で綺麗に拭い。
八尾比丘尼に微笑む。
「もし、君が人に戻った時に結婚はできるかわからないが、縁を結ぼう」
想われる心に応えたいと思った東の精一杯の言霊だった。
八尾比丘尼はふうっ!とため息を吐いて、満面の美しい笑みで、
「そうですわね。この時勢に面白いカップルですし。
貴方たちの恋のゆくへを見守ってみたいですわ……」
楽しみのある百年なんて、あっという間なのですから……
瑠香は葛葉子の腰を引き寄せ離さない。
顔を見るのは恥ずかしくて葛葉子は、そっぽを向く。
「瑠香とじゃないからなっ!」
「オレ以外に誰がいる?」
「陛下……」
この強情張りめ。
瑠香は葛葉子の頬にキスをする。
「なっ、な、なにをする!」
顔を真っ赤にして瑠香をみる。
意識しすぎだ…でもそれは嬉しい。
「無理だと言ってるだろ、オレで諦めろ」
真剣に葛葉子を見つめて言う。
その真剣さに、傲慢さに、負けた……
そんな瑠香が好きだから。
「おまえで……我慢してやる!」
そういうと、真っ赤になって恥ずかしくて、そっぽを向く。
それは、瑠香を恋として好きということを言えない態度。
そして、告白の答えだ。
瑠香のキリリとした顔がゆるんでると東と臣は思う。
今すぐ、キスしたい。
瑠香は腰だけではなく頭まで葛葉子をぎゅっと抱き締めて、狐の耳に優しく、
「好きだよ」
と囁く。
この優しい声音が葛葉子は好きだ。ゾクゾクと体がしびれる程に…
隠してたのに、バレてる。
でも、もうバレてもいい。
もっと、瑠香のことを好きだと知ってもらいたい…
顔を見つめて戸惑う葛葉子の顎を持ち上げ唇にキスをする。
「んっ…はぁっ…ん!」
息をついては、またキスをする。
でも何度もしたい
初めて葛葉子は、そう思う…
もう二人だけの世界になってる…
東達のほうが顔が赤くなるほど、情熱的に見えるらしい。
こんなに、心が幸せに満たされるキスは初めてだった。
心から通じあえる。
お互いが好きなキスはなんて満たされるのだろう。
今まで、魔法のキスだった……
人間に戻るためだけの……
だけど、今は
【心から】
瑠香を好き……
お互いに見つめ合った瞬間、葛葉子は、背を丸めて、喉につかえたものを、
ゴフッ!
と、吐血する。
手には滴る血が張り付いている。
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