84 / 181
あやかしと神様の恋縁(こいえにし)
5☆絆
しおりを挟む
昔、母様に教わった物語を思い出した……あまりにも幼かったから忘れていた…
「葛葉子たちが陛下を強く愛しているのは、半身である狐が陛下を守る神狐なのだから。」
ぎゅっと抱きしめてくれた。
最後の暖かなぬくもり…
「そして、半身が危機の時は白狐が助けてくれるのよ…」
きっと、葛葉子が危機なときは助けてあげるからね……
☆
「瑠香を好きになるのは運命で、ううん…宿命で止められないことなんだよ!」
昨夜よりはだいぶ顔色も良くなった葛葉子は隣の布団に横になっている瑠香に言葉に力を込めて言う。
お互い横向きになって見つめ合う。
葛葉子は夢で見たことを瑠香に、話して確信したらしい。
「でも…そんなのなくても好きになってた…きっと…」
瞳がキラキラ光ってる。夢の話に興奮している。
そんな葛葉子を可愛く思う。
「そういえば…瑠香は出会った時から私に好きだっていってくれたな」
その時のことを思い出して口元に拳を作って笑う。
「なかなか、お前は素直になってくれなかったけどな」
瑠香はちょっと怒ったふうだった。
「あ、当たり前だろ、意地悪なんだもん!」
「そんなオレを好きになってくれて…ありがとう。」
腕を伸ばして頭を惹か寄せ耳元で囁くように言った。
そう言われると何も言えなくて
「ううっ、もぅ!」
その声が一番好き…
ドキドキしてしまう。
腕に抱きしめられても、抵抗したくないほど好き……
「何度生まれ変わっても。お前を好きになれるなら…オレを好きになってもらえるなら、運命でも宿命でもかまわない。」
それは、夢の中の陰陽師の言葉と似ている…
「それほど葛葉子を好きだよ。」
瑠香は、微笑んで心から言ってくれる。
恐れもなく…
それが、葛葉子は不安に思う。
そんなこと言ったら、死んでしまうのではないかと……
不安そうな顔をする葛葉子に、ニヤリと意地悪く笑って、
「陛下の次にお前を好きだけどな。」
「わ!私だってそうだ!陛下以上に瑠香を好きになれないぞっ!」
「ん?」
葛葉子は、眉間にシワを寄せ考える表情をした。
瑠香はクスクスと笑う。
「なんだ、簡単な事じゃないか…」
陛下を一番好きなのはかわらないのだから…
神を裏切ってない。
【愛してる】と言わなければいい…
葛葉子は、やっとホッとする。
ただ、言葉にできないだけで
【好き】
は、言っていいんだ…
《言葉じゃなくても、伝えることはできるよ》
瑠香は葛葉子のおでこにキスをする。
頬に、瞼に、唇に、首筋にして、胸元に降りていこうとする…
「怖くない?」
やさしく、聞いてくれる。
「怖く、ないよ…」
ドキドキと高鳴る葛葉子のふくよかな胸に唇を伸ばそうとして、八尾比丘尼が瑠香の頬をつねりあげる。
「そのように元気になったなら、さっさと今世に帰って、東様たちを安心させなさい。」
熱い思いを見届けると言ってもイチャイチャぶりを見せつけられるのは違うと感じたらしい。
「八尾比丘尼、ありがとう。」
葛葉子は同じあやかしで優しく母のような八尾比丘尼を好きになった。
ぎゅっと手を握って
「また、遊びに来るからな!」
「ぜひ、いつでもいらしてくださいな。」
八尾比丘尼も葛葉子を可愛く思い抱きしめる。
同じ元人間であやかしで人間に戻りたい物同士。
何か絆みたいなものが生まれたと感じる。
椿の寺院の扉を抜ければ現世だ。
ルカの神が陰陽寮の二人の局の襖と繋げてくれた。
「それでは、世話になった。」
「約束は違えてはなりませんよ?」
「ぜったいに、八尾比丘尼を人間に戻してやるからなっ!」
葛葉子たちが無事に帰った事に東も陰陽寮長も晴房も大喜びだった。
「葛葉子たちが陛下を強く愛しているのは、半身である狐が陛下を守る神狐なのだから。」
ぎゅっと抱きしめてくれた。
最後の暖かなぬくもり…
「そして、半身が危機の時は白狐が助けてくれるのよ…」
きっと、葛葉子が危機なときは助けてあげるからね……
☆
「瑠香を好きになるのは運命で、ううん…宿命で止められないことなんだよ!」
昨夜よりはだいぶ顔色も良くなった葛葉子は隣の布団に横になっている瑠香に言葉に力を込めて言う。
お互い横向きになって見つめ合う。
葛葉子は夢で見たことを瑠香に、話して確信したらしい。
「でも…そんなのなくても好きになってた…きっと…」
瞳がキラキラ光ってる。夢の話に興奮している。
そんな葛葉子を可愛く思う。
「そういえば…瑠香は出会った時から私に好きだっていってくれたな」
その時のことを思い出して口元に拳を作って笑う。
「なかなか、お前は素直になってくれなかったけどな」
瑠香はちょっと怒ったふうだった。
「あ、当たり前だろ、意地悪なんだもん!」
「そんなオレを好きになってくれて…ありがとう。」
腕を伸ばして頭を惹か寄せ耳元で囁くように言った。
そう言われると何も言えなくて
「ううっ、もぅ!」
その声が一番好き…
ドキドキしてしまう。
腕に抱きしめられても、抵抗したくないほど好き……
「何度生まれ変わっても。お前を好きになれるなら…オレを好きになってもらえるなら、運命でも宿命でもかまわない。」
それは、夢の中の陰陽師の言葉と似ている…
「それほど葛葉子を好きだよ。」
瑠香は、微笑んで心から言ってくれる。
恐れもなく…
それが、葛葉子は不安に思う。
そんなこと言ったら、死んでしまうのではないかと……
不安そうな顔をする葛葉子に、ニヤリと意地悪く笑って、
「陛下の次にお前を好きだけどな。」
「わ!私だってそうだ!陛下以上に瑠香を好きになれないぞっ!」
「ん?」
葛葉子は、眉間にシワを寄せ考える表情をした。
瑠香はクスクスと笑う。
「なんだ、簡単な事じゃないか…」
陛下を一番好きなのはかわらないのだから…
神を裏切ってない。
【愛してる】と言わなければいい…
葛葉子は、やっとホッとする。
ただ、言葉にできないだけで
【好き】
は、言っていいんだ…
《言葉じゃなくても、伝えることはできるよ》
瑠香は葛葉子のおでこにキスをする。
頬に、瞼に、唇に、首筋にして、胸元に降りていこうとする…
「怖くない?」
やさしく、聞いてくれる。
「怖く、ないよ…」
ドキドキと高鳴る葛葉子のふくよかな胸に唇を伸ばそうとして、八尾比丘尼が瑠香の頬をつねりあげる。
「そのように元気になったなら、さっさと今世に帰って、東様たちを安心させなさい。」
熱い思いを見届けると言ってもイチャイチャぶりを見せつけられるのは違うと感じたらしい。
「八尾比丘尼、ありがとう。」
葛葉子は同じあやかしで優しく母のような八尾比丘尼を好きになった。
ぎゅっと手を握って
「また、遊びに来るからな!」
「ぜひ、いつでもいらしてくださいな。」
八尾比丘尼も葛葉子を可愛く思い抱きしめる。
同じ元人間であやかしで人間に戻りたい物同士。
何か絆みたいなものが生まれたと感じる。
椿の寺院の扉を抜ければ現世だ。
ルカの神が陰陽寮の二人の局の襖と繋げてくれた。
「それでは、世話になった。」
「約束は違えてはなりませんよ?」
「ぜったいに、八尾比丘尼を人間に戻してやるからなっ!」
葛葉子たちが無事に帰った事に東も陰陽寮長も晴房も大喜びだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
宿敵の家の当主を妻に貰いました~妻は可憐で儚くて優しくて賢くて可愛くて最高です~
紗沙
恋愛
剣の名家にして、国の南側を支配する大貴族フォルス家。
そこの三男として生まれたノヴァは一族のみが扱える秘技が全く使えない、出来損ないというレッテルを貼られ、辛い子供時代を過ごした。
大人になったノヴァは小さな領地を与えられるものの、仕事も家族からの期待も、周りからの期待も0に等しい。
しかし、そんなノヴァに舞い込んだ一件の縁談話。相手は国の北側を支配する大貴族。
フォルス家とは長年の確執があり、今は栄華を極めているアークゲート家だった。
しかも縁談の相手は、まさかのアークゲート家当主・シアで・・・。
「あのときからずっと……お慕いしています」
かくして、何も持たないフォルス家の三男坊は性格良し、容姿良し、というか全てが良しの妻を迎え入れることになる。
ノヴァの運命を変える、全てを与えてこようとする妻を。
「人はアークゲート家の当主を恐ろしいとか、血も涙もないとか、冷酷とか散々に言うけど、
シアは可愛いし、優しいし、賢いし、完璧だよ」
あまり深く考えないノヴァと、彼にしか自分の素を見せないシア、二人の結婚生活が始まる。
過労薬師です。冷酷無慈悲と噂の騎士様に心配されるようになりました。
黒猫とと
恋愛
王都西区で薬師として働くソフィアは毎日大忙し。かかりつけ薬師として常備薬の準備や急患の対応をたった1人でこなしている。
明るく振舞っているが、完全なるブラック企業と化している。
そんな過労薬師の元には冷徹無慈悲と噂の騎士様が差し入れを持って訪ねてくる。
………何でこんな事になったっけ?
【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました
ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。
名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。
ええ。私は今非常に困惑しております。
私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。
...あの腹黒が現れるまでは。
『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。
個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。
異世界に喚ばれた私は二人の騎士から逃げられない
紅子
恋愛
異世界に召喚された・・・・。そんな馬鹿げた話が自分に起こるとは思わなかった。不可抗力。女性の極めて少ないこの世界で、誰から見ても外見中身とも極上な騎士二人に捕まった私は山も谷もない甘々生活にどっぷりと浸かっている。私を押し退けて自分から飛び込んできたお花畑ちゃんも素敵な人に出会えるといいね・・・・。
完結済み。全19話。
毎日00:00に更新します。
R15は、念のため。
自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる