あやかしと神様の恋愛成就

花咲マイコ

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あやかしと神様の恋縁(こいえにし)

8☆子供がほしい

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 ちょうど翌日に、月のモノになって、香茂に一週間お泊りすることになった。

「きゃー!恋人になったのね!!」
 真陽は嬉しさのあまり葛葉子に抱きつく。
「よかった!これで葛葉子ちゃんは私の妹よ!」

 チュっチュっ!と顔中キスされる。
「四日後、オレも物忌入るから、実家にもどるよ。」
 でも、半日はゆっくりしていくつもりだ。

《今度は大胆な下着を買って着せておいてあげるわ》
《や、やめてくれ、可愛いので、おねがいします》

 真陽はニヤニヤ顔して葛葉子を見つめる。
「で、どこまで行ったの?」
「どこまでって?」
 葛葉子は、きょとんとする。

「キス、以上なことした?」
「キス以上って?」
 今は遠慮なく胸を揉まれるけど…
 こちょこちょ耳元で言う。
 ボっと顔が赤くなる。
 プールでやられたことをつい思い出して、

「アレ以上な事されたら妊娠してたのか…」

 口に含んだお茶を瑠香は、ブーッ!と吹き出した。
 
「やだぁ、瑠香、きったなぁーい」
 真陽は軽蔑するようにわざとらしく言う。
 あの時のことは猛反省してるし、ぶり返されたくない。
 失敗したことだから。
 今だって、少しずつ触れられる事を慣らしてるのに…

「でも、瑠香との子供がほしいな…」
 いつか、結婚したあとでもいいけれど…
 子供は欲しい。
 それに、もっと瑠香に触れてほしい…
 それは、はしたない考えかな…

「月のモノ前とか出来やすいわよ。赤ちゃん」
 真陽はなんのこともなく言う。
 むしろ、甥っ子か姪っ子がほしい。

「じゃあ。ためしてみような!」
 瞳を輝かせて言う。
 瑠香はきっと何も考えて無く言ったなと思った。
 ただ子供がほしいがために……

 瑠香は嫌われた時以来、葛葉子の頭の中を読まないようにしている。
 考えていることより心が大切と思うように、心がけている。

「オレは、もっと葛葉子と愛し合いたい。子供はいらない。」
 子供出来たら、葛葉子は子供に取られる。
 晴房と葛葉子を見ればわかる……

 葛葉子は瑠香の発言に一瞬頭が白くなる。

 絶望感と怒りが静かに湧く…

「いらないのか…」
 しゅんとする。
「だったら、キス以上は、なしだな。
 結婚もなしだな。」
 早口で聞こえるようにつぶやく。

「え、ちょ、ちょっとまって!」
 瑠香は、慌てて姉をどかせて葛葉子の隣に座る。
 手を握ろうとしたらバシッと容赦なく払われた。
 ヤバイ…本気だ。本気で怒ってる。
「子供作らないんじゃ意味無いし…」

 いつもポーカフェイスの瑠香が慌てふためいているのを見て、真陽と母は吹き出すのを我慢する。

「怒ってる?」
「……」
 瑠香は不安のドキドキと冷たい汗が止まらない…
 
 葛葉子から、てい良く、
『一晩過ごしていいよと』言えないから、子供欲しいって言った?
 なのに、いらないといったから、怒ってる?

そう察して、

「オレも子供欲しいよ!お前との子供は晴房よりも可愛いの絶対だし!」
 葛葉子は暗い表情からニパっと笑う。
「うん。じゃ。ためしてみような!」

 手をやっと握らせてくれた。
 ホッとする。

《でも、いいのか?アレ以上なことするぞ。》

 うっ……

 顔を赤らめてこの間の事をまた思い出したらしい。

 おずおずと、瑠香を伺うように上目目線で、

「こ、今度は、優しくしてね…」

 葛葉子が、可愛すぎてドキっ!と大きく胸が高鳴る。
 さらに、アレ以上のことをしていいということも嬉しいし。

 ドキドキが収まらなくて、絡める指を手をついモジモジ握って落ち着かせる。

「あの時のように泣かせないから…優しくするから…」

 もう、あの時のように自分だけの思いを遂げようとはしないと思う。誓う。
 嫌われるのはもう勘弁だ。
「でも、少し怖い思いはさせるかも…優しくするつもりだけど、葛葉子が、怖がったりしない確証はないよ。初めてなんだから…」

「か、覚悟する。……」

 オレと愛し合う方を優先してほしいけど…
 だけど、愛し合わなきゃ生まれないんだから瑠香も覚悟して、

「いい父親になるよ!」
「いい家族作ろうな!」

 もうこれは、絶対に阿倍野にいって、土下座してでも葛葉子を、貰わなくてはと覚悟を決める。
 もしかして、これが宿命か?

 真陽と母はプーッ!と同時に吹き出した。

《話がぶっ飛んじゃってるよ。》

 ほんとまだ子供だ!心が純粋単純。瑠香は大人ぶってるけど純粋さを隠してるのを家族は知っている。葛葉子もいずれ気づくだろう。気づいてるかもしれないけど…


 若い二人は見つめ合いながら、指を絡め合うイチャイチャぶりにいたたまれなくなって、

「あんたたちいいかげんにしなさーーーい!」

 真陽は最終的にブチ切れ叫ぶ。
 怒り方は陰陽寮長にそっくりだった。
 瑠香の母も陰陽寮長と同じことを言う。
「とりあえず、そんなに結婚する気まんまんなら、まずは葛葉子ちゃんのお父さんに絶対に挨拶しなさい!
 絶対ですよ!礼儀ですよ!」

 お母さんにも、お姉さんにも言われて、ジジ様の手紙だけで帰るのをためらっていた心は消えて、
盆に帰ることを決意した。
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