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あやかしと神様の過去のこと
10☆逢引廊下の怪★5ニセモノ瑠香
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葛葉子は無我夢中でしばらく走って、ふと冷静になると、いつもの売り言葉に買い言葉だったのに本気になってしまって、ひっぱたいたことに罪悪感が芽生えて、手のひらを見てキュッと手を握った。
「葛葉子…」
振り向くと瑠香が背後にいた。
無表情で葛葉子を見つめる。
どこか不気味に感じだ…
「瑠香…ごめん…叩いて」
葛葉子はおずおずと瑠香に振り返る。
「なんか、感情的になっちゃって……」
突然抱きしめられる。
「そんな葛葉子がカワイイ…」
腕の中に閉じ込められてドキドキするしひっぱたいたを事が許された気持ちになってホッとする。
少し涙が出てきた。
抱きしめて首すじにキスをされて懐に手を入れられて膨らみに触る。
いや、手のひらを広げて掴まれ揺らされる。
突然なことに、ビクリと肩を震わせて腕で、瑠香の胸を押し距離を取る。
それでも、手を止めない。
「やめて…瑠香っ!」
顔を真っ赤にした葛葉子はやめさせるように手首をぎゅっと握り抑える。
「……どうして?」
首を傾げて聞かれた。
「そっ、そんなことしたら、将来ジジ様になるぞ!」
瑠香はそれが嫌で今までしてきたいやらしいことを封じている。
キスと手を握ることと抱きしめることしか許されていない。
胸枕は葛葉子の意思だからセーフだけど…
「……それでも構わない…葛葉子をオレのものにできるなら…」
「わ、私は嫌だぞ!将来ジジ様の瑠香なんてっ!」
自分で呪いをかけといて失敗したと少し思ったりした。
信用はしているけれど、今されていることは誓いをやぶっているのだから。
葛葉子の袴の紐を解く手があり咄嗟に止める。
「なっ!なにをする!」
背後から腰に腕を回され袴を脱がされそうになって阻止する。
何者かがいると思いゾッとして後ろを向くと瑠香がいる。
胸を掴む瑠香と、袴を脱がせようとする瑠香がいた。
……二人いる?ありえない…
「な、なんなの…」
不安になって目の前の瑠香を見ると不気味に口元を三日月型に歪めて笑っている。
怖い…
お面をつけているような顔だ。
生きていない生身じゃないと直感する。
しかも、さらに瑠香が分裂して葛葉子を取り押さえて地面に押し倒す。
「うっ!」
ニセ瑠香の一人に腹の上に馬乗りされた。
身動きができない!
『神の化身だけじゃなく大妖怪しかも神憑きの巫女の精気をも貰えば我らは大きな力をもらえる…』
『この世を愛欲にまみれた世界に変えることができるぞ』
狐になれなくても霊力の瞳を開けば、偽物の瑠香の背中には悪魔のしっぽと角が生えている。
例のインキュバスというあやかしか!?
そして、ここは異界だった。
世界がグニャリと歪んだピンクと黒のマーブリングで酔いそうだ。
「る、瑠香!るか!たすけて!んんっ!」
口を手でふさがれて呼ぶことが出来無い。
『ここにたくさんいるじゃないか』
いやらしい顔の仮面の瑠香は、笑う。
『ホントは触られたい
今すぐ結ばれたい…
どんなことされるのか期待してるくせに…
正直になって…
心も体も開放して…』
袴を降ろされて、下着が顕になる。
複数の手が葛葉子を触る。
なんとか足でけとばして、撃退するけれど足首を捉えられてしまった。
(いゃ!やめて!瑠香っ!瑠香っ!たすけてっ!)
一生懸命瑠香を呼ぶ。
《葛葉子!?待ってろ!すぐ助けに行くから!》
瑠香に通信が通じてホッとするけれど…
ほぼ裸にされて、ニセモノ瑠香のあやかしに触れられて恐怖より怒りが湧く。
(こんな奴ら自分でやっつけてやりたい!)
白狐だった時の方が妖気を放ってどうにかすることができた。
やはり人の身では何もできない、非力だ…
こんな自分は嫌!
非力な自分は嫌!
白狐になりたい!
(あやかしになってこんな奴ら一気に消してやるのに!)
【瑠香の力に頼ら…なくても……】
自分の声じゃない声が心から囁くように葛葉子の意識を奪う…
【今すぐ、タスケニキテクレナイ、瑠香の力なんか】
【イラナイ……
私がほしいのは……】
【陛下の……のみ…】
何かタガが外れた感じがした。
耳としっぽが出た。
あまりのことに、狐に戻れた!
「煩悩のかたまり共めッ!
浄化の炎できえるがよいっ!」
葛葉子を襲うあやかしにとぐろを巻くように炎が捉える。
翼を持ったあやかしは狐火にもがき消えた。
異界も炎が円を描いて異界の縁を溶かし消えて、現し世の逢引廊下が現れる。
葛葉子は背中で荒く息を吐く。
手がムズムズして見ると、狐の爪が鋭く出ている。
炎もつめのさきからメラメラと揺らめいている。
前より力が増してる…?
と感じて無意識に、
にやり…
と葛葉子は自らした不気味な笑みに気が付かなかった。
「葛葉子…」
振り向くと瑠香が背後にいた。
無表情で葛葉子を見つめる。
どこか不気味に感じだ…
「瑠香…ごめん…叩いて」
葛葉子はおずおずと瑠香に振り返る。
「なんか、感情的になっちゃって……」
突然抱きしめられる。
「そんな葛葉子がカワイイ…」
腕の中に閉じ込められてドキドキするしひっぱたいたを事が許された気持ちになってホッとする。
少し涙が出てきた。
抱きしめて首すじにキスをされて懐に手を入れられて膨らみに触る。
いや、手のひらを広げて掴まれ揺らされる。
突然なことに、ビクリと肩を震わせて腕で、瑠香の胸を押し距離を取る。
それでも、手を止めない。
「やめて…瑠香っ!」
顔を真っ赤にした葛葉子はやめさせるように手首をぎゅっと握り抑える。
「……どうして?」
首を傾げて聞かれた。
「そっ、そんなことしたら、将来ジジ様になるぞ!」
瑠香はそれが嫌で今までしてきたいやらしいことを封じている。
キスと手を握ることと抱きしめることしか許されていない。
胸枕は葛葉子の意思だからセーフだけど…
「……それでも構わない…葛葉子をオレのものにできるなら…」
「わ、私は嫌だぞ!将来ジジ様の瑠香なんてっ!」
自分で呪いをかけといて失敗したと少し思ったりした。
信用はしているけれど、今されていることは誓いをやぶっているのだから。
葛葉子の袴の紐を解く手があり咄嗟に止める。
「なっ!なにをする!」
背後から腰に腕を回され袴を脱がされそうになって阻止する。
何者かがいると思いゾッとして後ろを向くと瑠香がいる。
胸を掴む瑠香と、袴を脱がせようとする瑠香がいた。
……二人いる?ありえない…
「な、なんなの…」
不安になって目の前の瑠香を見ると不気味に口元を三日月型に歪めて笑っている。
怖い…
お面をつけているような顔だ。
生きていない生身じゃないと直感する。
しかも、さらに瑠香が分裂して葛葉子を取り押さえて地面に押し倒す。
「うっ!」
ニセ瑠香の一人に腹の上に馬乗りされた。
身動きができない!
『神の化身だけじゃなく大妖怪しかも神憑きの巫女の精気をも貰えば我らは大きな力をもらえる…』
『この世を愛欲にまみれた世界に変えることができるぞ』
狐になれなくても霊力の瞳を開けば、偽物の瑠香の背中には悪魔のしっぽと角が生えている。
例のインキュバスというあやかしか!?
そして、ここは異界だった。
世界がグニャリと歪んだピンクと黒のマーブリングで酔いそうだ。
「る、瑠香!るか!たすけて!んんっ!」
口を手でふさがれて呼ぶことが出来無い。
『ここにたくさんいるじゃないか』
いやらしい顔の仮面の瑠香は、笑う。
『ホントは触られたい
今すぐ結ばれたい…
どんなことされるのか期待してるくせに…
正直になって…
心も体も開放して…』
袴を降ろされて、下着が顕になる。
複数の手が葛葉子を触る。
なんとか足でけとばして、撃退するけれど足首を捉えられてしまった。
(いゃ!やめて!瑠香っ!瑠香っ!たすけてっ!)
一生懸命瑠香を呼ぶ。
《葛葉子!?待ってろ!すぐ助けに行くから!》
瑠香に通信が通じてホッとするけれど…
ほぼ裸にされて、ニセモノ瑠香のあやかしに触れられて恐怖より怒りが湧く。
(こんな奴ら自分でやっつけてやりたい!)
白狐だった時の方が妖気を放ってどうにかすることができた。
やはり人の身では何もできない、非力だ…
こんな自分は嫌!
非力な自分は嫌!
白狐になりたい!
(あやかしになってこんな奴ら一気に消してやるのに!)
【瑠香の力に頼ら…なくても……】
自分の声じゃない声が心から囁くように葛葉子の意識を奪う…
【今すぐ、タスケニキテクレナイ、瑠香の力なんか】
【イラナイ……
私がほしいのは……】
【陛下の……のみ…】
何かタガが外れた感じがした。
耳としっぽが出た。
あまりのことに、狐に戻れた!
「煩悩のかたまり共めッ!
浄化の炎できえるがよいっ!」
葛葉子を襲うあやかしにとぐろを巻くように炎が捉える。
翼を持ったあやかしは狐火にもがき消えた。
異界も炎が円を描いて異界の縁を溶かし消えて、現し世の逢引廊下が現れる。
葛葉子は背中で荒く息を吐く。
手がムズムズして見ると、狐の爪が鋭く出ている。
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