主婦と神様の恋愛事情

花咲マイコ

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スケバンの恋の行方

10☆両思い

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「その後、榊誠が刀の一族と知って鬼の一族の仇だと思い、ことあるごとに襲ったり、思念の鬼退治を一緒に任務を果たしていくうちに今の関係になったんだ。」
「素敵な関係ですね」
 雪は一言で感想を言った。
「す、素敵じゃねぇわ!私は今より先に関係進めたいぞ……」
 緒丹子はそっぽを向いてそう言った。
「そういう事は心の中で言うものだと思うけど……」
「心の中なんて言わなきゃ伝わらねぇからいいんだよ!特に誠さんはな!」
 そう言ってムスッとして涙だ。
「ぼくも緒丹子ちゃんのこと子供の好きじゃなくて大人の気持ちで好きなんだけどなぁ……」
「えっ。」
「出会った時は、お子ちゃまだったから恋心は湧かなかったけど、どんどん美人さんに成長しちゃうし、その分僕の気持ちも恋心が育っていっちゃうよね……女の人って、好きな人の為に綺麗になろうと思うんでしょ?」
「当たり前だろって…え?」
 榊誠は朝の喫茶店でそんなことを語りだし語りかけるようにいうから愛告白と気づくのにおそくなる。
「僕も緒丹子ちゃんにふさわしい男になるように頑張らなきゃなって思うんだよね?僕、君にふさわしい男になれるかな?」
「ふぁ?はぁ?な?どういうこと?」
 緒丹子は榊誠の言葉は嬉しいが思考がついていけなかった。
 榊誠の悪い癖でぼんやりした口調と疑問系で言われても……

「うーん?僕は緒丹子ちゃんにふさわしくないのかな?」
「ふさわしいにきまってんだろぉぉ!」
 緒丹子が叫ぶようにいうとお店が揺れて、店から追い出された。

「改めて僕とお付き合いしてくれますか?」
「ふぁ、ふぁい!よろしゅくおねがいしゅます!」
 緒丹子は涙目で口が震えてなんとか声に出した。
 そして、榊誠は緒丹子を抱きしめた。
 緒丹子も榊誠を抱きしめてその胸で嬉し泣きした。
 雪は二人を祝福するように拍手した。

「刀の一族と鬼の一族と対立関係で互いの家とかとやかく言われそうですね」
 雪は榊誠のバイクに乗せてもらって帰宅だ。
 緒丹子は爆走して一族に刀の一族の榊誠と結婚する許しをもらってくると鬼の道を通って帰っていった。
「許しがもらえなかったら一族を、ボコボコにしてでもあんたの嫁になる覚悟だからな!」
「そしたら僕も榊家から抜けるよというかもう僕しかいないかー。はは。」
 だから桜庭家が後見人で剣の修行を季節がして咲羅子も榊誠のことを可愛がっていた。
「うーん。新しい時代には新しい関係になってもいいんじゃないかな?」
 榊誠は抜けてるけど、後ろ向きじゃなくて未来に思考が向いていると雪は思う。

「羨ましいです。私も前向きに考えたい……」
 と、雪は本心をつぶやいた。


 桜太郎は浮気をしている……
 本気の浮気を……
 どうにかしてこっちに振り向いて欲しいのに……はっ!そうだ!

 後日、雪は緒丹子を呼び出してお願いをする。
「一人淫乱地獄に落として欲しいんだけど、地獄の鬼の一族ならできる?落として欲しいのはとりあえず女の方なんだけど?」

 雪の微笑み迫る顔には般若がやはり見え隠れしていると思った緒丹子だった。
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