勝の道 〜喧嘩甲子園編〜

オラフ

文字の大きさ
上 下
15 / 15
第三勝 強者との出会い

別れと出会い

しおりを挟む
 まだ泣いている、そんなに泣く物語じゃないけどな。



 男が急に前を向いたせいで目が合った。



 やべ~、めっちゃ殺気出してる。



 絡まれる前に帰ろっと。



 そうして映画館を後にした。



「今日楽しかったね」



「うん楽しかった。水着買うの付き合ってくれてありがとう」



「海楽しみだね、また連絡するから」



 天羽は今からダンススクールに行くらしく、駅でお別れだ。



「ダンス頑張って、バイバイ」



「ありがと」



 僕たちは別れた。



 家に着きスマホを見る。



 女子と遊びに行った後は連絡した方がいいんだよな。



 ラインを開き、メッセージを書く。



 ー今日はありがとう、ダンス頑張ってねー



 送ってからなんか天羽からの返信が待ち遠しく感じている。



 なんでだろ、ダンススクールに行っているんだから返信できないのなんて当たり前なのに。



 なんでモヤモヤなんかするんだろ。



 こちらショッピングモール前にて



 恥ずかしかったな。



 孤塚 紅は映画中で号泣していたのをカップルに見られたことを恥ずかしく感じていた。



 嫌なことは忘れて息抜きしよう。



 映画館を出て自動販売機でコーヒーを買う。



 外で夕方の風を感じながら飲むコーヒーはうまい。



「すいません、孤塚 紅さんですよね」



 俺は後ろを振り向くそこには一人の人間がいた。



 黒いパーカーを着てフードを被っている。



「俺は孤塚 紅であっているがあんたは? 」



「頼みがあるんだ、あんた強いんだろ」



「確かに俺は強いが」



「あんたに獅子堂 皇成を倒して欲しい」



 俺は飲んでいたコーヒーを吹き出した。



 獅子堂 皇成ってめちゃくちゃ強いらしいからな、俺に頼む気持ちは分かる。



 よし決めた。



「うん、断る」
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する


処理中です...