【完結】令嬢憧れの騎士様に結婚を申し込まれました。でも利害一致の契約です。

稲垣桜

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「最近、どう?」

「ん?ドレス事業?まずまずね。でもちょっと店が狭くなってきたし、手も足りなくなってきたかな」


 収支を記入した帳簿とデザイン帳を広げて色々と話をした。

 少し前に友人のバスターク公爵家から大量のドレスが寄付されたが、そのドレスの豪華さに驚いたとか、令息用の服のポケットに怪しげな手紙が入ったままだったとか、そんな話で盛り上がった。

 バスターク公爵家のアンリエッタは学園で親しくなったのだが、私たちがやっているレンタル事業に共感してくれて、定期的に寄付してくれるのだ。

 ドレスを着るのは何も舞踏会に行くだけではない。お茶会だってある。お金が無限に湧いてくるわけじゃないのだから大量に買えるものではない。だからレンタルドレスは貧乏子爵家や貧乏男爵家からは高い人気があって、今でh上得意様だ。

 かく言う私の実家も裕福とは言えないから、こんな店が昔にあればお得意さんになっていたかもしれない。とはいっても、そんなにドレスを着て出かける機会はなかったけど。


「そうかぁ。じゃあ、作業場と保管する場所もいるわね。そろそろ支店も考えた方がいいのかな」

「まずは作業場と保管場所よ。今の雰囲気だと、そろそろドレスのデザインが大幅に変わるわ」


 イザベラの話では、流行の先端にいる王女様が新しいデザインのドレスを披露したので、おそらく大量の持ち込みがあるだろうと予想したらしい。その証拠に、他の洋装店に新しいデザインのドレスの発注が増えているみたいで、ぽつぽつとドレスが持ち込まれ始めたらしい。


「わかった。じゃあ、物件を決めたら連絡して。契約金を準備しておくわ」
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