超越ミミックの人類調教計画!~迷宮で宝を得るために異世界を変革させます~

二足のわらじ

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規格外のスタンピード

60 ギルドメンバーは役割を果たす

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 迷路の出口から、新たな獲物が姿を現す。

「第二分隊戦闘開始!分隊長の指示に従い前方の魔物を狩れ!第三分隊散開、第二分隊が討ち漏らした敵を仕留めよ!第四分隊は待機だ。いつでも出られるようにしておけ。他の者は休め」

「第二分隊行くぞ!後ろのやつらにくれてやる獲物はない。すべて狩りつくせ!」

「おう!」

「第二分隊長の人族の青年が剣を抜き、気炎を吐く。分隊員がそれに応える」

「あいつらがお漏らししたら助けてやるのがあたいらの仕事だ。抜かるなよ!」

「はい姉御!」

 第三分隊長は女性の獣人だ。手には短弓、腰には短剣を装備している。

 新たに出現した魔物が見る間に数を減らしていく。見事なものだ。

 後ろでエルダが淹れてくれたお茶を飲みながら様子を見ていたトシゾウ。

 トシゾウはこいつら軍隊みたいだなーと思った。

「皆がやる気なのはご主人様の素晴らしさをわかっているからです。さすがはご主人様です」

「いや、どう見てもコウエンが優秀だからだろう」

「はい、士気が高いのは、コウエンさんの力です。でも、ギルドメンバーがまたここに集まったのは、トシゾウ様がいるからです。私にはみんなの気持ちが理解できます」

「そうか、シオンにそう言われると悪い気はしないな」

 ギルドメンバーの士気が高いのは良いことだ。
 戦闘班には力の続く限り防衛を任せようと思っている。
 最初は厳しいかと思っていたが、これなら第1波すべてを任せることができるかもしれない。

「シオン、第2波から戦闘班が苦戦するような魔物が現れ始める。そこからはお前の仕事だ。任せたぞ」

「はい!お任せくださいご主人様」

 シオンの瞳、紫のグラデーションが力強く輝く。
 俺は良い宝を手に入れたものだ。

「はー、すごい熱気だね!こりゃ料理班も負けてられないよ。スタンピードは長丁場だしね。料理班総出で精のつくものをどんどん作らないとね!」

 エルダ率いる料理班も気合十分だ。

 料理班の中には料理経験がない者もいたが、エルダの指導の元メキメキと腕を上げている。次の食事も期待して良いだろう。

「おい、そこ手が止まっているぞ。浮き足立つな。ワシらはワシらの仕事をするぞ」

 ドワイト率いる製作班は、武器防具や防柵の整備を行っている。
 魔物が増える中盤以降が彼らの本番だ。

「トシゾウはん、おらんと思ったらこんなところでお茶飲んどったんかいな。ちょっとトシゾウはんにあいさつしたいっていう人らがおるんやけど、顔出してくれへんか?しーちゃんも来てや」

 そう言って声をかけてきたのは商業班長のベルベットだ。

 俺にあいさつがしたい者がいるだと?すでにスタンピードが始まっているのにか?

 俺達が今いる場所はスタンピードの最前線、防壁に囲まれた冒険者ギルドの中だ。

 防壁は周囲からの魔物の侵入を防ぐだろう。
 しかし同時に中からの脱出も困難にしている。

 正面は木製の門。防壁に比べて脆い。

 戦闘班が守らなければあっという間に魔物がなだれ込むだろう。
 正面以外を完全に囲う防壁は、鉄壁であると同時に逃げ場のない袋小路なのだ。

 まさに背水の陣。

 ギルドメンバー以外がここに残るなど普通は考えられない。
 何が起こっても逃げ切れる自信があるのか。
 あるいはただの自殺志願者か、それとも俺と冒険者ギルドの力を理解しているのか。

「興味深いやろ?まぁウチがトシゾウはんの強さを話したからではあるんやけど、それでも今こんな場所におるなんてなかなかできることやないで」

「うむ、興味深いな。案内してくれ」

 戦闘はコウエンに任せておけば問題ないだろう。
 このタイミングで俺にあいさつがしたいとはおもしろい。会ってみる価値はあるだろう。
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