算術の秘密

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ミラクルマジック

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太陽の光がキラキラと降り注ぐある朝、空中サッカー場では、子どもたちが笑い声を響かせながら魔法で空を飛び回っていた。ボールはふわふわと宙に浮かび、パスを受けた瞬間、思い思いの軌跡を描いて飛んでいく。

「ナイスシュート!」
「もっと高くジャンプしてみて!」

歓声と笑い声が重なり、遊びはどんどんエスカレートしていく。その最中、子どもたちの目に止まったのは、木の枝に引っかかって泣いている小さな子猫だった。

「あ、子猫ちゃん!」
「助けてあげよう!」

手を伸ばしても届かない。でも、魔法の力があれば簡単だ。子どもたちは空を飛び、ふわりと子猫のもとへ近づき、やさしく抱き上げて地面に降ろした。

子猫は安心した様子でニャーと鳴き、子どもたちはにっこり笑う。
「よかったね!」
「魔法って便利だな~!」

遊びながらも、困っている誰かを助けることが自然にできる。ミラクルマジックの世界では、魔法はただの遊び道具であり、少しの困りごとを解決する優しい力でもあった。空の上では虹色の光が揺れ、風に乗って子どもたちの笑い声が響き渡る。今日もまた、魔法と遊びに満ちた一日が始まったのだった。

夢のような記憶から、現実の研究室に戻った。

目の前の黒板には複雑な数式がびっしりと並んでいる。ふと、かずみの心に遠い記憶がよみがえった――お母さんの漫画、ミラクルマジックの世界だ。

空中サッカー場で子どもたちがふわりと浮かび、ボールが宙に踊るあの光景。かずみは自然に微笑む。
「重力の公式を反転させたり、力の向きを変えたりすれば、空を飛べる……現実の数式を魔法に置き換えたら、あんなこともできるんだ」

お母さんは、公式を隠すのではなく、自在に操作して「魔法」として描いていた。楽しそうに空を駆け回る子どもたちの姿の裏には、数学の理屈がすべて潜んでいるのだ。

「この漫画に書かれていることは、数学の公式を使えばすべて可能……現実でやる人はいないけど、理論としては完璧に成立する」

かずみは黒板に新しい計算式を書き込み、指で線をなぞりながらつぶやいた。
「公式を反転させるだけで、世界を少し変えられる……お母さんはそれを、遊びとして、楽しさとして描いたんだ」

深く息をつき、かずみは心の中で決めた。

――母のところに、久しぶりに帰ろう。
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