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お城へようこそ!
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今日という日が、やってきてしまった…。
いよいよお城に説明に伺う日。
神様の存在を考えたことはなかったけど、今日だけは都合よく神頼みしてしまいそうになるわ。
「…よし!」
気合いを入れて家を出る。
玄関で見送ってくれた両親は、「気をつけて」と静かに送り出してくれた。
いつものうるさいくらいの声掛けじゃないのが、寂しく感じたのは初めて。
「おはよう、ユイさん。」
「ちゃんと来たか。寝ぐせはねーだろうな?」
「が、頑張ろうね…!」
既に3人は支度を終えて迎えに来てくれていた。
今日の戦いのために、どう説明を行ったらいいのか3人は一緒に考え抜いてくれた。
その成果を出す時だ。
「うん、行きましょう!」
城の門の警備についている兵士に用件を告げる。
先日私の署名付きの書類を持って行ってくれたレイは、代わりに簡易的な招待状をもらって帰ってきた。
その招待状を出したら、「お通り下さい」とすぐに道を開けてくれた。
中に入ると別の兵士が待っていた。どうやら案内してくれるようだ。
豪華な廊下を歩いているうちに、段々と自分の鼓動がうるさく感じてくる。
緊張してきた…。
「こちらでお待ちください。後ほど案内のものが来ます。」
「ありがとうございます。」
待合室のようだが、ここもまた豪華な作りだ。
この壁にかけられている絵画なんて、いったいいくらするのかしら。良さは、よくわからないけれど。
「つ、遂に来ちゃったね、お城…。」
「アレックス、お前ビビってんのか?」
「緊張くらい、仕方ないよ…。レイは平気なの…?」
「自分より緊張している奴がいると、平気になっちまうんだよ。」
ヘラヘラ笑っていられるレイがうらやましいわ。
私は座っているふかふかのソファも、全然落ち着かないっていうのに。
意味もなく視線を部屋の中にさまよわせていると、不意に部屋のドアが開いた。
「お邪魔するよ。」
「あ、あなたは…。」
「お久しぶりですね。代表者の、ユイさんでしたか。」
この相談の発端となった、使者としてすずらんに訪れた男が部屋に入ってきた。
よく考えたら、この人ここに勤めているってことなのよね。
あけ放ったドアの向こうには、なぜか兵士が数人待機していた。
案内してくれる人って、この人のことかしら。
「あの、説明する時間、ということですか?」
「えぇ、そろそろ良い頃でしょう。
ただ、全員では少し多いかと思いますので、2人ほど私の話し相手になっていただけますか?」
「はい?」
いきなり何を言いだすのだこの男は。
私たちに説明するように来させておいて、話し相手になれですって?
冗談じゃないわよ。私たちは全員で立ち向かうって決めてきたんだから。
「申し訳ありませんが…。」
「ユイ、ウィル。お前たちで行って来いよ。」
「レイ?」
「オレとアレックスは話し相手の役を受け持つぜ。
オレはともかく、アレックスにお偉いさんとまともに話し合うようなことができるとは思えないしな。」
「ひ、ひどいや…。」
「ま、そんなわけだから。しっかり説明して来いよ!」
事情がよくわからないまま、なぜかレイに部屋から押し出されてしまった。
バタンと閉められた部屋のドアを呆然と眺めている私たちに、案内役の兵士が「こちらです」と声をかけてくる。
何とか気を取り戻しつつ、案内に従って城内を進んでいく。
レイ、どうしたっていうの…?
「…良かったのですか?説明しないままで。」
「こっちのセリフだぜ。…護衛もつけないままで、見ず知らずの人間と一緒なんて。」
「心配されずとも、自分の身を守る程度のことはできるつもりですよ。」
「…?あの…?」
ユイとウィルを追い出してドアを閉めたレイは、優雅にソファに腰かけている男に向かって呆れたようにため息をつきながら声をかけた。
アレックスは何のことだかよくわからないが、2人は初対面ではないような雰囲気を感じていた。
「まずは、そうですね。ようこそ我が城へ。とでも言っておきましょうか。」
にっこりと笑みを浮かべながら男はそうつぶやいたのだった。
いよいよお城に説明に伺う日。
神様の存在を考えたことはなかったけど、今日だけは都合よく神頼みしてしまいそうになるわ。
「…よし!」
気合いを入れて家を出る。
玄関で見送ってくれた両親は、「気をつけて」と静かに送り出してくれた。
いつものうるさいくらいの声掛けじゃないのが、寂しく感じたのは初めて。
「おはよう、ユイさん。」
「ちゃんと来たか。寝ぐせはねーだろうな?」
「が、頑張ろうね…!」
既に3人は支度を終えて迎えに来てくれていた。
今日の戦いのために、どう説明を行ったらいいのか3人は一緒に考え抜いてくれた。
その成果を出す時だ。
「うん、行きましょう!」
城の門の警備についている兵士に用件を告げる。
先日私の署名付きの書類を持って行ってくれたレイは、代わりに簡易的な招待状をもらって帰ってきた。
その招待状を出したら、「お通り下さい」とすぐに道を開けてくれた。
中に入ると別の兵士が待っていた。どうやら案内してくれるようだ。
豪華な廊下を歩いているうちに、段々と自分の鼓動がうるさく感じてくる。
緊張してきた…。
「こちらでお待ちください。後ほど案内のものが来ます。」
「ありがとうございます。」
待合室のようだが、ここもまた豪華な作りだ。
この壁にかけられている絵画なんて、いったいいくらするのかしら。良さは、よくわからないけれど。
「つ、遂に来ちゃったね、お城…。」
「アレックス、お前ビビってんのか?」
「緊張くらい、仕方ないよ…。レイは平気なの…?」
「自分より緊張している奴がいると、平気になっちまうんだよ。」
ヘラヘラ笑っていられるレイがうらやましいわ。
私は座っているふかふかのソファも、全然落ち着かないっていうのに。
意味もなく視線を部屋の中にさまよわせていると、不意に部屋のドアが開いた。
「お邪魔するよ。」
「あ、あなたは…。」
「お久しぶりですね。代表者の、ユイさんでしたか。」
この相談の発端となった、使者としてすずらんに訪れた男が部屋に入ってきた。
よく考えたら、この人ここに勤めているってことなのよね。
あけ放ったドアの向こうには、なぜか兵士が数人待機していた。
案内してくれる人って、この人のことかしら。
「あの、説明する時間、ということですか?」
「えぇ、そろそろ良い頃でしょう。
ただ、全員では少し多いかと思いますので、2人ほど私の話し相手になっていただけますか?」
「はい?」
いきなり何を言いだすのだこの男は。
私たちに説明するように来させておいて、話し相手になれですって?
冗談じゃないわよ。私たちは全員で立ち向かうって決めてきたんだから。
「申し訳ありませんが…。」
「ユイ、ウィル。お前たちで行って来いよ。」
「レイ?」
「オレとアレックスは話し相手の役を受け持つぜ。
オレはともかく、アレックスにお偉いさんとまともに話し合うようなことができるとは思えないしな。」
「ひ、ひどいや…。」
「ま、そんなわけだから。しっかり説明して来いよ!」
事情がよくわからないまま、なぜかレイに部屋から押し出されてしまった。
バタンと閉められた部屋のドアを呆然と眺めている私たちに、案内役の兵士が「こちらです」と声をかけてくる。
何とか気を取り戻しつつ、案内に従って城内を進んでいく。
レイ、どうしたっていうの…?
「…良かったのですか?説明しないままで。」
「こっちのセリフだぜ。…護衛もつけないままで、見ず知らずの人間と一緒なんて。」
「心配されずとも、自分の身を守る程度のことはできるつもりですよ。」
「…?あの…?」
ユイとウィルを追い出してドアを閉めたレイは、優雅にソファに腰かけている男に向かって呆れたようにため息をつきながら声をかけた。
アレックスは何のことだかよくわからないが、2人は初対面ではないような雰囲気を感じていた。
「まずは、そうですね。ようこそ我が城へ。とでも言っておきましょうか。」
にっこりと笑みを浮かべながら男はそうつぶやいたのだった。
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