海を想えば

月待

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宙 そら す

秋雨秋晴れ君を想ふ

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秋雨のか(架・懸)けるおもひを君によす


秋晴れに長雨をみるこのひとひ


まだ知らぬ人の香おもふ秋の雨




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ひとひ


親しい方々と良いひとひを過ごされましたか?私はこんなことを書くことしかできませんが。君が朗らかにいられるようにと思います。






この時期の夕陽


君の背中を夢中で追いかけて、君の視野にただただ私を置いてもらいたかった頃があった。この時期の夕陽がいつだってそんな私を真正面から照らしていた。




存在と孤独


夜になると孤独感が……孤独には根拠がないのに。誰かの存在が近くにあるのを知覚してるから孤独を感じる。でもこの場合近くに感じてる存在の有無は関係ない。存在ではなく存在を覚えていることに起因する。





この胸の慰みと


半月よりお太りになられた今宵のお姿は、朧気に橙色で、少しお酒をお召しになられたのかとお見上げ致す。君のお顔貌も、お歩きになられるお姿も存じ上げませぬ者とて、お月様に君をみ、私をみ、この胸の慰みと致しませう。










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