5 / 6
伍
しおりを挟む
知ってるよ。ずっと前から。
だってずっと見てたんだもん。
胸の奥がきゅっと締め付けられる。
運命の二文字を、恨むのは無駄だってわかっていても。
何もかもがスローモーションで見える。
幸せそうなサクラ。手を振って彼の元へ走っていく。
その横から。
「危ない!」
彼の叫び声もゆっくりと聞こえる。
え?という表情のサクラ。足を止めた彼女に迫り来る乗用車。真っ青な顔の運転手。軋むブレーキの音。でもきっと間に合わない。
全てがぞっとするほどゆっくりと見える。
ダメだ、このままじゃサクラが……
とっさに駆け出していた。
だってずっと見てたんだもん。
胸の奥がきゅっと締め付けられる。
運命の二文字を、恨むのは無駄だってわかっていても。
何もかもがスローモーションで見える。
幸せそうなサクラ。手を振って彼の元へ走っていく。
その横から。
「危ない!」
彼の叫び声もゆっくりと聞こえる。
え?という表情のサクラ。足を止めた彼女に迫り来る乗用車。真っ青な顔の運転手。軋むブレーキの音。でもきっと間に合わない。
全てがぞっとするほどゆっくりと見える。
ダメだ、このままじゃサクラが……
とっさに駆け出していた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
0
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる