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第四章 幸せに
ハーブスブートの宮殿の朝(1) ヴァイオレットSide
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私はゆっくり目を開けた。
ゼルニエ侯爵夫人の復讐に私はまたもや屈したのか。
ぼんやりと開けた私の目の前には、美しく鮮やかで目を引く薔薇が見えた。黄色の大輪の花びらが、すらりと伸びた枝に咲いている。ライムライトグランディローサという薔薇に見える。確か大家さんが大好きな薔薇だ。ドイツの花で2017年頃に発表された花のはずだ。
私は辺りに目をやった。エリオットの煌めく碧い瞳がくしゃくしゃのブロンドヘアの奥から私を見つめていた。彼は大粒の涙を浮かべて微笑んでいた。
私のすぐ隣にはヒューがいて、褐色の髪の撫でつけ、少しだけ前髪を垂らした本人が自認する爆イケスタイルで微笑んでいる。その隣には紫色のマントを纏った魔導師ジーニンが唇を震わせて泣きそうな顔をしていた。栗色の髪をかきあげて鼻水をすすりながら、アルフレッド王子がなぜか古びた盾と剣を持っている。サミュエルは日に焼けた手で目を半分おおい、溢れた涙を抑えようとして肩を震わせていた。
「天国じゃないわよね……?」
皆が一気に笑みをこぼして頭を振って否定した。
私は大きく震えるため息をついた。呼吸が荒くなり、声がうまく出ない。
助かったようだ。
と言うことは……
私は動揺してパニックを抑えながらも、なんとかスキルを使えたようだ。最後の力を振り絞ってスキルを発動し、信じる仲間に次の一手を託すことができたようだ。
私は自分の右手のカップを見た。私が働いていたファーストフード店のカフェコーナーで提供されている、あの挽きたてのコーヒーに見える。ハープスブートの王と王妃のゴージャスな朝食の席では、銀食器のみが使われている。その中で非常に似つかわしくない紙製のカップだ。あのカップそのままに見える。
あるはずのないチョコレート菓子もそばに添えてあった。マイセンの洗練された食器にチョコレート菓子が乗っているのだ。しかし、ドイツで非常に苦労してマイセンが生み出されたのは1700年代の初め頃だ。まだ普及はしていないはずなのだ。
私は目をしばたいた。
どうやら、私とエリオットの命を救うために、非常に大掛かりな大冒険が行われたようだ。
私は涙が抑えきれず、泣きながらコーヒーを飲んだ。まだ温かった。私一人だけの力ではこうならない。私一人が力んで孤軍奮闘しているのではなく、私には特別な仲間がいるようだ。
もしかすると、心を鍛錬して自分を信じる力を発揮するということは、信じることのできる仲間がいて初めて、思う存分力の効果を発揮できるのかもしれない。
私はまだ一人では無力であるかもしれないが、一人ぼっちではなさそうだということかもしれない。
火炙りになって処刑されたあの日、誰も信じられなくなって私は心を閉した。でも、振り返れば、多くの人が手を差し伸べようとしていた。バリドン公爵家の父、料理人ベス、家庭教師のパンティエーヴルさん、執事のハリー、侍女のアデル……。あの時だって私の周りには助けようとしてくれている人々がいたのだ。
あの時、私が誰かに心を打ち明けたら、誰かに助けを求めたら、結果は少し変わったのかもしれない。
エリオットの輝かしい笑顔に伝う綺麗な涙と、ヒューが頬を赤らめて鼻を赤くして私を嬉しそうに見つめる様子に、私は温かいものが胸に広がるのを感じた。
何があっても動揺することなく力を発揮できるように鍛錬すること。でも、自分を信じる心と、仲間に頼って助けを求めることも、同じレベルで大切なことなのだろう。
「ヴァイオレットお嬢様、いつものコーヒーをお持ちいたしました」
改めて、恭しくそう囁いたのは、魔導師ジーニンだ。ファーストフード店で記憶のない私にいつも注文していた彼からそう言われると、無償に泣けてきた。ここまで、遥か長い道のりだったように思う。物理的な時間は短いのに、多くの心の旅路を重ねたように思う。
彼の隣には恐縮した表情のシャーリーンとその術師がいた。彼らはすっかり毒気を抜かれた表情だ。
ニホンの夏は暑かったろう。ご苦労様だ、と心から思えた。
「色々考えた結果、ハープスブートの王と王妃に振る舞われるコーヒーと紅茶を、あそこのコーヒーと紅茶とすり替えることにしたんだ」
ヒューは茶目っけたっぷりに言った。褐色の髪の隙間から煌めく瞳で私を見つめた。くしゃくしゃのブロンドヘアのエリオットも微笑んで言った。
「今回はヒューの機転に救われた。ほら、僕らはみんなスキルが使えるわけではない。シャーリーンの術師もスキルを古の聖女の盾と剣に吸い取られていただろう?僕が飲んだ紅茶の方に使われたのは、比較的弱い毒だったんだ。君のコーヒーの方が致命傷だった」
エリオットの言葉を受けて魔導師ジーニンが続けた。
「さようでございます。私の得意なアルゴリズムは限られておりますし、蘇生術など私はとてもできません。至極簡単なスキルの組み合わせで、シャーリーンがコーヒー、術師が紅茶を持って少し前に移動するだけが精一杯でございました。ヴァイオレットお嬢様とエリオット様の行動を変えるところまでは、私たちの力ではできませんでした」
私はヒューとエリオットと導師ジーニンと、手を握り合い、肩を抱き合ってむせび泣いた。
助かったのだ。
「ゼルニエ侯爵夫人は禁錮刑ではなく牢屋に入れられる。いいね?処刑も免れないと思う」
私はうなずいた。ここまでしつこく私の命を狙うのであれば、処刑されてもおかしくないかもしれない。ボアルネハルトのヨークトシャーナ家は、世継ぎのヒューの命を狙ったことも含めて容赦はしないだろう。
「なぜ今回の暗殺計画に気づいたの?」
私はヒューが結婚式の翌日の朝食の席に突然現れたことも含めて、事前にヒューは知っていたのだろうと思った。そうでなければ、アルフレッド王子がサミュエルと一緒に血相を変えて『聖フランセーズの防御の盾』と『聖ヴィクトワールの剣』を持って駆けつけて来る理由が分からない。
ゼルニエ侯爵夫人の復讐に私はまたもや屈したのか。
ぼんやりと開けた私の目の前には、美しく鮮やかで目を引く薔薇が見えた。黄色の大輪の花びらが、すらりと伸びた枝に咲いている。ライムライトグランディローサという薔薇に見える。確か大家さんが大好きな薔薇だ。ドイツの花で2017年頃に発表された花のはずだ。
私は辺りに目をやった。エリオットの煌めく碧い瞳がくしゃくしゃのブロンドヘアの奥から私を見つめていた。彼は大粒の涙を浮かべて微笑んでいた。
私のすぐ隣にはヒューがいて、褐色の髪の撫でつけ、少しだけ前髪を垂らした本人が自認する爆イケスタイルで微笑んでいる。その隣には紫色のマントを纏った魔導師ジーニンが唇を震わせて泣きそうな顔をしていた。栗色の髪をかきあげて鼻水をすすりながら、アルフレッド王子がなぜか古びた盾と剣を持っている。サミュエルは日に焼けた手で目を半分おおい、溢れた涙を抑えようとして肩を震わせていた。
「天国じゃないわよね……?」
皆が一気に笑みをこぼして頭を振って否定した。
私は大きく震えるため息をついた。呼吸が荒くなり、声がうまく出ない。
助かったようだ。
と言うことは……
私は動揺してパニックを抑えながらも、なんとかスキルを使えたようだ。最後の力を振り絞ってスキルを発動し、信じる仲間に次の一手を託すことができたようだ。
私は自分の右手のカップを見た。私が働いていたファーストフード店のカフェコーナーで提供されている、あの挽きたてのコーヒーに見える。ハープスブートの王と王妃のゴージャスな朝食の席では、銀食器のみが使われている。その中で非常に似つかわしくない紙製のカップだ。あのカップそのままに見える。
あるはずのないチョコレート菓子もそばに添えてあった。マイセンの洗練された食器にチョコレート菓子が乗っているのだ。しかし、ドイツで非常に苦労してマイセンが生み出されたのは1700年代の初め頃だ。まだ普及はしていないはずなのだ。
私は目をしばたいた。
どうやら、私とエリオットの命を救うために、非常に大掛かりな大冒険が行われたようだ。
私は涙が抑えきれず、泣きながらコーヒーを飲んだ。まだ温かった。私一人だけの力ではこうならない。私一人が力んで孤軍奮闘しているのではなく、私には特別な仲間がいるようだ。
もしかすると、心を鍛錬して自分を信じる力を発揮するということは、信じることのできる仲間がいて初めて、思う存分力の効果を発揮できるのかもしれない。
私はまだ一人では無力であるかもしれないが、一人ぼっちではなさそうだということかもしれない。
火炙りになって処刑されたあの日、誰も信じられなくなって私は心を閉した。でも、振り返れば、多くの人が手を差し伸べようとしていた。バリドン公爵家の父、料理人ベス、家庭教師のパンティエーヴルさん、執事のハリー、侍女のアデル……。あの時だって私の周りには助けようとしてくれている人々がいたのだ。
あの時、私が誰かに心を打ち明けたら、誰かに助けを求めたら、結果は少し変わったのかもしれない。
エリオットの輝かしい笑顔に伝う綺麗な涙と、ヒューが頬を赤らめて鼻を赤くして私を嬉しそうに見つめる様子に、私は温かいものが胸に広がるのを感じた。
何があっても動揺することなく力を発揮できるように鍛錬すること。でも、自分を信じる心と、仲間に頼って助けを求めることも、同じレベルで大切なことなのだろう。
「ヴァイオレットお嬢様、いつものコーヒーをお持ちいたしました」
改めて、恭しくそう囁いたのは、魔導師ジーニンだ。ファーストフード店で記憶のない私にいつも注文していた彼からそう言われると、無償に泣けてきた。ここまで、遥か長い道のりだったように思う。物理的な時間は短いのに、多くの心の旅路を重ねたように思う。
彼の隣には恐縮した表情のシャーリーンとその術師がいた。彼らはすっかり毒気を抜かれた表情だ。
ニホンの夏は暑かったろう。ご苦労様だ、と心から思えた。
「色々考えた結果、ハープスブートの王と王妃に振る舞われるコーヒーと紅茶を、あそこのコーヒーと紅茶とすり替えることにしたんだ」
ヒューは茶目っけたっぷりに言った。褐色の髪の隙間から煌めく瞳で私を見つめた。くしゃくしゃのブロンドヘアのエリオットも微笑んで言った。
「今回はヒューの機転に救われた。ほら、僕らはみんなスキルが使えるわけではない。シャーリーンの術師もスキルを古の聖女の盾と剣に吸い取られていただろう?僕が飲んだ紅茶の方に使われたのは、比較的弱い毒だったんだ。君のコーヒーの方が致命傷だった」
エリオットの言葉を受けて魔導師ジーニンが続けた。
「さようでございます。私の得意なアルゴリズムは限られておりますし、蘇生術など私はとてもできません。至極簡単なスキルの組み合わせで、シャーリーンがコーヒー、術師が紅茶を持って少し前に移動するだけが精一杯でございました。ヴァイオレットお嬢様とエリオット様の行動を変えるところまでは、私たちの力ではできませんでした」
私はヒューとエリオットと導師ジーニンと、手を握り合い、肩を抱き合ってむせび泣いた。
助かったのだ。
「ゼルニエ侯爵夫人は禁錮刑ではなく牢屋に入れられる。いいね?処刑も免れないと思う」
私はうなずいた。ここまでしつこく私の命を狙うのであれば、処刑されてもおかしくないかもしれない。ボアルネハルトのヨークトシャーナ家は、世継ぎのヒューの命を狙ったことも含めて容赦はしないだろう。
「なぜ今回の暗殺計画に気づいたの?」
私はヒューが結婚式の翌日の朝食の席に突然現れたことも含めて、事前にヒューは知っていたのだろうと思った。そうでなければ、アルフレッド王子がサミュエルと一緒に血相を変えて『聖フランセーズの防御の盾』と『聖ヴィクトワールの剣』を持って駆けつけて来る理由が分からない。
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