「俺にしがみつくのはやめろ」と言われて恋が覚めたので、しがみつかずにリリースします。相容れないとほざくあなたは、今、私に捨てられましたわ

西野歌夏

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1 あなた裏切ったわね

修羅場(1)※

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ホテルでアルベルト王太子は父に「フローラ嬢の婚約者の件で至急相談したい」と告げた。そして、面食らう父を連れて聖ケスナータリマーガレット第一女子学院までやってきていた。

今、例の教会の敷地内にある塔の一室の扉の前に私はいた。先に私が様子を見てくるからと、アルベルト王太子と父を外に待たせていた。だが……。
私は一人で例の部屋の扉の前に立っていた。


あんっあっあんっやぁんっ……

感じまくっているような女性の声が聞こえてくる。
明らかにアレの時の声だ。

男の低い声が混ざって聞こえて、私の耳に聞こえているのはセックスの嬌声だと分かる。
 
私は直前に寮の部屋に戻って、ウェブリー製のリボルバーを隠し持ってきていた。前世では裸で交わるクリスの浮気現場を見たら殺されたのだ。

――用心するに越したことはないわ……。


やんっ……んっ……ぁんっ……っあンっ!
やぁあんっ……
 
体と体がぶつかり合う獣のような音がし始めた。

――ずいぶん激しく交わっているのね……。

そっとドアを開けると、隙間からメイド服を託し上げられたソフィアの大きな胸が揺れていて、その胸の頂にむしゃぶりついて唇や舌で舐め回しながら、激しく腰を振っているクリスの姿が見えた。

クリスの鍛え上げられた腹筋のあたりにソフィアの片手があり、ソフィアのもう片方の手は裸のクリスの首にかかっていて、しがみついているようだ。

――間違いない……クリスとソフィアだわ……。

「あの女、早く死ねばいいのにな……可愛いぃお前をずっと抱いていたいよ……」

――あの女とは、私のことだ。

私はいたたまれない気持ちで、来たことを早くも後悔しそうになった。


「あぁっイクッイクッもう……あぁんっだぁっめっ……やぁんっ」

大きく足を広げられたソフィアはあられもない姿で、激しく体が揺れていた。嬉しくて嬉しくてたまらないといった歓喜の表情だ。

首の辺りまでメイド服のブラウスがたくしあげられている以外は、ソフィアは何も身につけていない。床にはクリスとソフィアが脱ぎ散らかした服が散乱していた。

教会の塔の一室のソファに寝かされていて、足を広げられたソフィアは、恍惚の表情を浮かべている。唇は半開きで、甘い嬌声をずっとあげている。弄ばれる淫らな喜びを、発散している。

――あの時と同じ。もういや。

無我夢中でソフィアにかぶりつくように腰を打ちつけているクリスは、ブロンドの髪も乱れ、時々ソフィアの股の間に指でさらなる刺激を与えながら、自分のモノをソフィアの中に打ちつけて快感に歪む表情をしていた。2人とも裸と裸を絡み合わせて行為に夢中だ。

もっともっととせがむソフィアに、クリスは愛欲全開で彼女の体を弄んでいた。


――本当にあの時と同じだわ。
――前世で私があの女性とクリスが激しく抱き合っている現場を目撃した時と同じだ。


むき出しの欲望を見せつけられる、デジャブの光景に、私の体は固まった。

足がすくんで動かない。


――なんで……体が固まって動かない。

殺された時の衝撃が蘇り、私は金縛りにあったかのように、呆然と2人の激しい行為を見続けるしかなかった。

嬌声をあげて淫らに獣のように交わり続ける2人は私に気づかない。

卑猥な音だけが響きわたり、私の体は目の前の光景に縛りつけられたようだ。


クリスは私に気づかずに乱暴にソフィアの体をひっくり返した。ソフィアを四つん這いにさせて、乱れた髪の毛を撫でまわしながら、むんずとソフィアの腰を掴んで後ろから連続で突きはじめた。

あぁんっ……あぁっやんっ……あっあっやっやぁんっ
 
後ろから突かれたソフィアは、揺れる大きな胸を弄ばれ、甘い嬌声を嬉しそうに上げている。それが切羽詰まったような甲高い声になり、わなわなと体をひくつかせては達した。 

その度にクリスから快感のうめき声引き出している。

「まだまだだ……ソフィア、俺はまだいける……今日はお前を抱き潰すからな……可愛いお前が大好きなんだ……ほら、こっちを見ろ。俺のものを見ろ」

欲望のままに体を重ねる2人は互いに夢中で幸せそうだ。
私は吐き気が抑えきれなくなった。

ソフィアは愛おしそうにクリスの唇に口づけをすると、クリスを押し倒して、上から馬乗りになった。クリスのものを自分の体に沈めると、クリスの上で体をリズミカルに揺らし始めた。

あぁんっ

「愛しているの」

あぁんっん……っあぁっんっあん……あんっあんっあんっ

「いいぞ、ソフィア。最高だよ。あの女を懲らしめるいい方法がある。お前の胸は本当に最高だ。いいぞっもっと腰を振れよっあぁっいい眺めだ」

やんっ……んっ……ぁんっ……っあんっ


ピンク色の胸の頂をつままれて、ソフィアが大きく体をゆすってよがり、上気した頬の2人はますます盛り上がっている。

私の体は相変わらず何かに縛り付けられたように、自由が効かなかった。

 ――いや。
 ――見たくないっ!
 ――お願いっ!
 ――もうやめてっ!!


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