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04 正妻って! ※
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「リジー、キスをしよ」
美しいと言えるほどのアラン王子が私の顎に手を添えた。瞳が綺麗。
そっと顎を持ち上げられて、優しくキスをされた。温かい唇が私の唇にあわさる。そっと唇が離れて、私が目を開けると、口角をあげた王子の顔があった。
「リジーがキスしている顔、さいこー」
そっと唇が落ちてきて、顎を持ち上げられたまま、中に舌が侵入してきた。柔らかい舌は、何だか信じられないエロさだ。
私はたまらず身悶える。
うっあぁ……っんっ
じわりとあそこが濡れてくるような感じに思わず体をよじる。太ももをすりあわせて悶えてしまう。
両肩に手を置かれて、そのまま優しく舌の侵入が続き、体の力が抜けて胸を張り出した私は、無意識に両手をアラン王子の背中に回していた。
チュッとリップ音がし始めて、そのまま鎖骨にキスをされた。甘い息が漏れ出る。
あぁっんっ
気づけば、いつの間にかドレスの胸のボタンが全部外されていた。胸がこぼれる。アラン王子の手が私の胸に伸びてきて、包み込んだ。
私の体はぴくんぴくんと反応した。手からはみ出るほどの大きさの胸を揉まれて、舌が私の胸の頂を舐めた。
やっんっ
体が疼いて仕方がない。
手と舌が巧みに愛撫を続ける。
あんっ……あぁっ…ん
私は思わずのけぞり、甘い嬌声をあげてしまう。
アラン王子は私の両胸に顔を沈めて、チュッとチュッとキスをし始めた。胸の頂を長い指が刺激して、私は完全に自制が効かなくなりつつあった。
やっ……あぁっ…んっだめえぇぇっ…あんっあっぃやぁっ
ドレスがたくしあげられて、私は濡れ濡れのあそこをそっと優しく巧みに愛撫され始めた。
甘い嬌声が漏れ出て、もうわけがわからない。のけぞって悶える。
恥ずかぁしぃぃぃぃっん……あぁっんっ
あぁっ……あぁっんあぁっんあぁ……っんっいあぁ……あぁっん
「やっべっ、止まらない……可愛い過ぎるよ」
頬を上気させたアラン王子に私はそっと胸のボタンを閉じられて、ドレスを整えられた。
とろんとした私は馬車の座席にもたれかかって、弾む息を整えていると、頬にチュッとキスをされた。
「今日はリジーが主役だから。花嫁は生涯に一度だろ。続きは後に取っておく。俺はリジーを幸せにするからさ」
長い足を組んだアラン王子はうっとりとするような瞳で私を見た。
私は何がなんだか分からない状態で、体の疼きを押さえきれないまま、宮殿に着いた。馬車を待ち構えていた大勢の人たちに華々しく出迎えられた。
とにかく体の奥がジンジンとして、落ち着かない。途中でやめられて、お預け状態でどうしたら良いのか分からない。
連れて行かれた部屋には国王陛下がいらした。
「エリザベス・ディッシュ公爵令嬢、我が家族へようこそ。其方が私の娘になることを歓迎する」
国王陛下とその隣にいるお妃さまに大歓迎された。
「あ、リジー、こっちが俺の妻のヨナン」
この世のものとも思えない美形のお姉様に、にっこりと艶やかに微笑まれて、私は思わずよろめいた。
ドレスも素晴らしく、細部まで凝った作りで、最上級の仕立てのドレスを優雅に着こなしてらしている。
褐色の髪、
透き通るような肌、
温かさを感じるブラウンの瞳、
長ーいまつ毛、
桜色の唇。
び・け・い。
えぇ……っ?
王子の正妻って、この人?
私より断然綺麗!
私より断然妖艶!
私、この人にいじめられる?
王子が耳元でささやいた。
「ね、リジー。あいつ男だから、用心してー。あいつは男が好きだけど、やばいぐらい女もいけるから」
は?
今、なんとっ!?
男?
誰がっ?
ヨナン様がっ!?
美しいヨナン妃にウィンクされて、私はたじたじと後退った。アラン王子がすっと顔を近づけてきて、耳元でささやいた。
「あ、俺は女じゃないと、むりだからさ。ヨナンが男なのは秘密ね。リジーが俺の花嫁になってくれて、すんごい嬉しー!可愛いいリジーを失いたくなかったから」
ヨナン妃の目の前で、アラン王子から唇に熱烈なキスをされて、私は呆然とした。
***
私がさりげなくアラン王子にささやかれたのは、美しいレースをあしらった豪華で雅なウェディングドレス姿の時だ。
レースが何重にも重ねられて、ふわふわの夢のような白いウェディングドレスを着せられて、大聖堂で挙式をあげている時。
「ほら、ヨナンの狙っているのは、あの美しい若者」
アラン王子にひそひそささやかれて、私はヨナン妃の方をちらりと見た。
大聖堂で参列しているヨナン妃のほんの少し先に、若い従者がいた。ヨナン妃は熱心にその従者を見つめているが、従者の方は気づかない。
私の視線に気づいたヨナン妃は、私に訳ありげに微笑みかけてきた。
カオス……!
アラン王子の正妻は美人な男。
スレンダー美人だが、男?
「誓います」
「誓います」
私たちは誓いの言葉を述べた。素晴らしい挙式だった。
大聖堂で、生涯初めてで、おそらく最後の(そう願うよ!)結婚式をあげてもらった。
ヴァージンロードを歩いたが、全然ヴァージンなんかじゃない。
大事なものは知らない男に散らした。
だが、式は挙げることができた。
男を正妻にした王子と。
マリーは泣き崩れ、父と母は嬉し涙を浮かべて私を祝福してくれていた。
急遽用意された結婚式にもかかわらず、アラン王子の本気度は十分に伝わる、温かくも豪華な式だった。
「リジー、あなたをアランが最高に可愛いいと言っていたのよ」
式の後、美しいヨナン妃はそっと私の耳にささやいた。
声は男の声だった。
「俺ともする?」
きゃーっ!!
顔を真っ赤にした私のところに、アラン王子がまっしぐらにやってきた。
「ヨナン、この可愛い人は俺のリジー。わかるよね?」
凛々しい顔をしながらも、厳しい声でヨナン妃に詰め寄っている姿は、何故かとても格好良く見えた。
「わかるわ。政略結婚じゃあ、得られない快感を手に入れるのね、アラン?」
「俺はリジーを幸せにするからっ!」
私のワンナイトは、予期せぬ展開へ。
美しいと言えるほどのアラン王子が私の顎に手を添えた。瞳が綺麗。
そっと顎を持ち上げられて、優しくキスをされた。温かい唇が私の唇にあわさる。そっと唇が離れて、私が目を開けると、口角をあげた王子の顔があった。
「リジーがキスしている顔、さいこー」
そっと唇が落ちてきて、顎を持ち上げられたまま、中に舌が侵入してきた。柔らかい舌は、何だか信じられないエロさだ。
私はたまらず身悶える。
うっあぁ……っんっ
じわりとあそこが濡れてくるような感じに思わず体をよじる。太ももをすりあわせて悶えてしまう。
両肩に手を置かれて、そのまま優しく舌の侵入が続き、体の力が抜けて胸を張り出した私は、無意識に両手をアラン王子の背中に回していた。
チュッとリップ音がし始めて、そのまま鎖骨にキスをされた。甘い息が漏れ出る。
あぁっんっ
気づけば、いつの間にかドレスの胸のボタンが全部外されていた。胸がこぼれる。アラン王子の手が私の胸に伸びてきて、包み込んだ。
私の体はぴくんぴくんと反応した。手からはみ出るほどの大きさの胸を揉まれて、舌が私の胸の頂を舐めた。
やっんっ
体が疼いて仕方がない。
手と舌が巧みに愛撫を続ける。
あんっ……あぁっ…ん
私は思わずのけぞり、甘い嬌声をあげてしまう。
アラン王子は私の両胸に顔を沈めて、チュッとチュッとキスをし始めた。胸の頂を長い指が刺激して、私は完全に自制が効かなくなりつつあった。
やっ……あぁっ…んっだめえぇぇっ…あんっあっぃやぁっ
ドレスがたくしあげられて、私は濡れ濡れのあそこをそっと優しく巧みに愛撫され始めた。
甘い嬌声が漏れ出て、もうわけがわからない。のけぞって悶える。
恥ずかぁしぃぃぃぃっん……あぁっんっ
あぁっ……あぁっんあぁっんあぁ……っんっいあぁ……あぁっん
「やっべっ、止まらない……可愛い過ぎるよ」
頬を上気させたアラン王子に私はそっと胸のボタンを閉じられて、ドレスを整えられた。
とろんとした私は馬車の座席にもたれかかって、弾む息を整えていると、頬にチュッとキスをされた。
「今日はリジーが主役だから。花嫁は生涯に一度だろ。続きは後に取っておく。俺はリジーを幸せにするからさ」
長い足を組んだアラン王子はうっとりとするような瞳で私を見た。
私は何がなんだか分からない状態で、体の疼きを押さえきれないまま、宮殿に着いた。馬車を待ち構えていた大勢の人たちに華々しく出迎えられた。
とにかく体の奥がジンジンとして、落ち着かない。途中でやめられて、お預け状態でどうしたら良いのか分からない。
連れて行かれた部屋には国王陛下がいらした。
「エリザベス・ディッシュ公爵令嬢、我が家族へようこそ。其方が私の娘になることを歓迎する」
国王陛下とその隣にいるお妃さまに大歓迎された。
「あ、リジー、こっちが俺の妻のヨナン」
この世のものとも思えない美形のお姉様に、にっこりと艶やかに微笑まれて、私は思わずよろめいた。
ドレスも素晴らしく、細部まで凝った作りで、最上級の仕立てのドレスを優雅に着こなしてらしている。
褐色の髪、
透き通るような肌、
温かさを感じるブラウンの瞳、
長ーいまつ毛、
桜色の唇。
び・け・い。
えぇ……っ?
王子の正妻って、この人?
私より断然綺麗!
私より断然妖艶!
私、この人にいじめられる?
王子が耳元でささやいた。
「ね、リジー。あいつ男だから、用心してー。あいつは男が好きだけど、やばいぐらい女もいけるから」
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今、なんとっ!?
男?
誰がっ?
ヨナン様がっ!?
美しいヨナン妃にウィンクされて、私はたじたじと後退った。アラン王子がすっと顔を近づけてきて、耳元でささやいた。
「あ、俺は女じゃないと、むりだからさ。ヨナンが男なのは秘密ね。リジーが俺の花嫁になってくれて、すんごい嬉しー!可愛いいリジーを失いたくなかったから」
ヨナン妃の目の前で、アラン王子から唇に熱烈なキスをされて、私は呆然とした。
***
私がさりげなくアラン王子にささやかれたのは、美しいレースをあしらった豪華で雅なウェディングドレス姿の時だ。
レースが何重にも重ねられて、ふわふわの夢のような白いウェディングドレスを着せられて、大聖堂で挙式をあげている時。
「ほら、ヨナンの狙っているのは、あの美しい若者」
アラン王子にひそひそささやかれて、私はヨナン妃の方をちらりと見た。
大聖堂で参列しているヨナン妃のほんの少し先に、若い従者がいた。ヨナン妃は熱心にその従者を見つめているが、従者の方は気づかない。
私の視線に気づいたヨナン妃は、私に訳ありげに微笑みかけてきた。
カオス……!
アラン王子の正妻は美人な男。
スレンダー美人だが、男?
「誓います」
「誓います」
私たちは誓いの言葉を述べた。素晴らしい挙式だった。
大聖堂で、生涯初めてで、おそらく最後の(そう願うよ!)結婚式をあげてもらった。
ヴァージンロードを歩いたが、全然ヴァージンなんかじゃない。
大事なものは知らない男に散らした。
だが、式は挙げることができた。
男を正妻にした王子と。
マリーは泣き崩れ、父と母は嬉し涙を浮かべて私を祝福してくれていた。
急遽用意された結婚式にもかかわらず、アラン王子の本気度は十分に伝わる、温かくも豪華な式だった。
「リジー、あなたをアランが最高に可愛いいと言っていたのよ」
式の後、美しいヨナン妃はそっと私の耳にささやいた。
声は男の声だった。
「俺ともする?」
きゃーっ!!
顔を真っ赤にした私のところに、アラン王子がまっしぐらにやってきた。
「ヨナン、この可愛い人は俺のリジー。わかるよね?」
凛々しい顔をしながらも、厳しい声でヨナン妃に詰め寄っている姿は、何故かとても格好良く見えた。
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