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12 あの2人が一緒にベッドに入るのはイヤ ※
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ベッドで目が覚めた私は、マリーに身支度を手伝ってもらって、急いで朝食の席についた。
国王と王妃が食事の間に入ってくるまでには、私は間に合った。
ふーっ。
ほっとした。
だが、アランとヨナン妃(偽物のイザークの方)はまだだった。
「おぉ、2人とも二日酔いで来れないらしい」
国王と王妃はヒソヒソと話して微笑んでいる。私は2人が飲みすぎた現場にいたので、それは来れないでしょうと納得して、すました顔でスープとフルーツをいただいた。
国王と王妃は、2人が非常にアツアツで嬉しいと話しているが、私は真実を知っている身として平然としていた。
国王よ。
2人はほんとーっに、ただの二日酔いだ。
アツアツな訳がない。
訂正したかったが、グッとこらえた。
それにしてもだ。
ヨナンは凄すぎる美女だ。
アラン王子の初めてを奪った美女。
アラン王子を弄んだ絶世の美女。
彼女はそれだけではない。
アラン王子に嫁ぐのは嫌という理由で、男を身代わりに花嫁として差し出した。
死ぬほどアラン王子に惚れてるイザークを花嫁の身代わりに差し出したのだ。
なんちゅー女。
初夜でバレたと言うが、バレて当たり前だろう。
バレる前提で、自分が初めてを奪ったアラン王子なら、入れ替わりを暴露せずに全て受け入れると計算している所が、もう悪どい。
アラン王子の初めての相手がそんなヨナンというだけで、嫌な気分だ。
嫉妬してしまう。
それなのに。
あんなイケメンのアラン王子の花嫁になるのを拒絶して、わざわざ男のイザークに女性のフリをさせてまでアランのそばに来たくなかったくせに。
なんで今更?
私は無表情をキープしていたが、だんだん腹が立ってくる自分を抑えるのに苦戦し始めた。
手が震える。
私が恋焦がれるアラン王子。
私にだけ勃ったなんて、本当に今でもそうなの?
あんなに絶倫なのに?
あんなにエッチが上手いのに?
あんなに逞しい胸板と腰使いを……。
やだー。
アラン王子の両親のいる朝食の間で私ったら何を……。
おほほ。
とほほ。
本当にいや……。
アラン王子が奪われるなんて、イヤ。
私は宣戦布告をしようと決めた。
まだ見ぬ本物の遊び人ヨナン美女から、アラン王子をおめおめと奪われたら洒落にならない。
結局。
結論。
私はアラン王子の愛を独り占めしたいのだ。
私、負けてられないわよ!
おぼこい公爵令嬢でちょっと太めだからって、ヨナンという絶世美女がアランの初めての相手だからといって、今のアラン王子は私にだけに勃つんだからっ!
あぁ、あまりに低俗な戦い。
自分で自分が嫌になった。
嫉妬は醜い自分を露見させる。
私は唇を噛み締めた。
私の取り柄……?
私の勝負所……?
私がヨナンに勝てる部分は何?
なんだろう?
なんにもない気がしてきて落ち込んだ。
「エリザベス、宮廷に馴染めないのか?今日は言葉少なだが」
眉間に皺を寄せて、両手を握りしめたり開いたりして宙を見つめている私に、国王がそっとささやいた。
「いえ、そんなことはございません。焼きもちですわ。2人して朝食に来れないなんて」
私はこそっと国王にささやき返した。途端に、国王はいじましい生き物を見つめるような慈愛の眼差しを浮かべて、私に優しく言った。
「エリザベス、そんなに焼くな。第二妃にエリザベスを絶対に迎えると言い張ったのはアランだ。なぁ?王妃?」
「えぇ、本当に突然のことで驚きましたわ。ここだけの話、別の令嬢が第二妃として選定されていましたのよ。それをアランが土壇場で強行反対をして、そして、挙式も早まりましたの。私たちはあの日の朝、アランが第二妃をあなたでなければ、王座を捨てると言い出して、アランに説得されましたのよ。でも、あなたとアランの様子を一目見て、国王と私は胸を撫で下ろしました」
へ?
別の人が第二妃のはずだった?
つまり、側妃になるはずだった別の令嬢がいるということ?
知らなかった。
そんなドラマがあったなんて。
私は国王と王妃に励まされたようだが、逆に不安になった。元々は別の令嬢が第二の妻になるはずだったところを、私が偶然酔っ払って処女を散らしたことで、その座は私の元に転がり込んだ。
今頃、その令嬢はどう思っているのだろう?
ヨナン妃ことイザークに後で聞いてみよう。
朝食を終えた後は、民族舞踏の練習をマリーと一緒にして汗をかいた。体を動かしておかなければ、不安で不安で仕方がなくなるからだ。
夕食の前に、イザークとアラン王子が一緒に私の部屋まで訪ねてきた。
「あら、イザーク!」
私はギョッとしたが、マリーが飛び付かんばかりに目を輝かせてイザークの所に駆け寄って行った。
「やあ、マリー。また会えたね」
イザークは魅惑的な笑顔を浮かべた。
罪な男だ。
16歳の清純無垢なマリーは、イザークを見て頬を赤く染め上げている。
マリーはそれ以上は自分では何も言えなくなったようで、うなずいただけだった。真っ赤になって、もじもじしてはにかんでいる。
私はマリーに手を出したらダメという気持ちを込めて、イザークに念を送ったが、イザークは知らんぷりをしていた。
だめ!
マリーをこれ以上イザークに近づけるのは危険極まりない。
気をつけねば。
「リジー、夕食の前にヨナンと少し話がしたいんだ」
アラン王子がそう言った。イザークもうなずいている。
アラン王子が私を抱き寄せるフリをして耳元にささやいた。
「本物のヨナンが来ている」
えっ!
もう!?
早っ!
遊び人は行動が早いのかしら?
「わかりましたわ」
私はすましてそう言って、マリーに部屋に残るようにお願いして、アラン王子とイザークの後をついてヨナン妃の部屋に向かった。
ヨナン妃の部屋に入ると、侍女のルーシーが本物のヨナン妃に小言を言われていた。
「かしこまりました。昨日まではお一人で全てやると仰るので、大変申し訳ございませんでした。今日のお声は素敵ですね」
ルーシーはひたすら謝っている。だが、微妙に一言ずつ余計な発言が多いかもしれない。
「素敵に決まっているじゃない!当たり前の事を言われたら、イライラするから」
私たちが姿を現したことに気づいたヨナンは、すっと小言をやめて、ルーシーを下がらせた。
イザークが扮していたヨナン妃に、見た目はそっくりだ。ただ、胸は本物のようで、膨らみは今までよりかなり増している。
「こんなぽっちゃり……」
ヨナン妃はじろじろ私を見た。
「どこがいいの……?」
ヨナンはアラン王子に聞いた。
その言い方には甘い毒があった。
勝手知ったる昔からの知り合いのような、互いに身体を許した過去があるから漏れ出るような、くだけた雰囲気があった。
身体を許した以上の仲だったことを醸し出して、甘い大人の関係を匂わされた。
私は悔しくて胸がちくりとしてしまった。
「失礼な発言は許さない。俺にとっては最高の妻だ」
アラン王子は相当怒っているらしく、真っ赤に顔を赤らめて、かしこまった言葉遣いをした。
「あら?あっちの相性もいいというわけね。でも、比べて見ないとわからないでしょう。今晩……久しぶりに早速試しましょ」
私はため息が出た。
なんちゅうー女だ。
よくこんな女性を……。
私はアラン王子に悲しくもイラっとした。
「エリザベス?もはやあなたは昔の女よ。私がアランの今の女になるわ」
私の目の前で、ヨナンはふわりと微笑み、アランに抱きついた。
アラン王子は硬直した様子になり、私はいたたまれずに、部屋から飛び出した。
イヤ!
あの2人が一緒にベッドに入るのはイヤ!
でも、ここは王家だ。
第一妃は私ではない。
私は夕食を欠席して、泣いた。
大粒の涙が後から後からあふれた。
その夜、泣きながらベッドに寝ていた私は、そっと誰かがベッドに入り込んで来たのに気づいた。
あぁっんっ……
いやっぁっんっ……
「リジー、俺、リジーじゃなきゃダメなんだ」
アラン王子に組み敷かれて、胸を揉まれて、ネグリジェの裾を巻き上げられた。
あぁっんっ
「泣いてたの?リジー?」
アラン王子のささやくような声で私の胸の中は温かいもので満たされた。
私は胸をはだけられ、胸をぷるんと出された挙句に胸の先を舌で愛撫されて、悶えた。
あっあっんっ
両脚を広げられ、既に濡れていたあそこを指で優しく愛撫されて腰が勝手に動いた。
あぁんっあぁんっ……
やぁっんっあっぁっんっ
いやいやと首を振りながらも私はなすがままに愛撫に翻弄されて、甘い喘ぎ声が抑えきれず、嬌声が漏れ出した。
指を入れられて、乱れて甘く喘ぎ、悶えた。
あぁっんっやぁめぇってぇぇんっあぁっんっ
「やめないよ。ごめん、リジー、俺はリジーしかダメなんだ。我慢できない」
服を脱ぎ捨てて鍛え上げられた胸板を露わにしたアラン王子は、私をグッと組み敷いて腰を沈めた。聳り立つものを私の中に入れてきた。
あぁんっあぁっんっ
私は胸を舐められて、つままれて、刺激されて喘ぎに喘いだ。
「あぁっそんなに締め付けたら……」
アラン王子が切なくうめき、腰を一気に動かし始めた。
どんどんと激しくなる腰の動き。
身体中を快感が貫き、私は揺れる体の奥で、彼のものを感じて、激しく腰を打ち付けられて頭が真っ白になった。
あぁっんっあぁっあぁっあぁっんっあぁっなぁったぁぁぁっんっ
視線が絡み合い、私たちの唇が重なった。
「愛している、リジー」
あぁっんっあああっぁんっあぁっ
アラン王子の煌めく瞳が私を見下ろし、私は快感にのけぞり、体のわななきを止めようとしても止められずに、大きな波に飲み込まれて震えた。
「私も。アラン。どうしてもヨナンにあなたを取られるのは嫌なの……」
脚を絡みつかせて、私たちは抱き合ってお互いの瞳を見つめた。
アラン王子の煌めく瞳は切なそうに私を見つめて、「愛している」と囁いた。
「俺はリジーだけのものだ」
私はそう言われて、涙をこぼした。
だって第二妃だ、私は。
ヨナンは自分のおもちゃに興味がなかったくせに、おもちゃ自身が別の女性に興味を示すと、俄然取り返したくなった子供だ。
問題は、彼女が信じがたいほどナイスバディで、絶世の美女であること。
そしてアラン王子にとって忘れ難い、初めての女だという点だ。
「リジー、愛している、一生……」
キスをされて、私はアラン王子にささやかれた
私のワンナイトは、予期せぬ展開へ。
国王と王妃が食事の間に入ってくるまでには、私は間に合った。
ふーっ。
ほっとした。
だが、アランとヨナン妃(偽物のイザークの方)はまだだった。
「おぉ、2人とも二日酔いで来れないらしい」
国王と王妃はヒソヒソと話して微笑んでいる。私は2人が飲みすぎた現場にいたので、それは来れないでしょうと納得して、すました顔でスープとフルーツをいただいた。
国王と王妃は、2人が非常にアツアツで嬉しいと話しているが、私は真実を知っている身として平然としていた。
国王よ。
2人はほんとーっに、ただの二日酔いだ。
アツアツな訳がない。
訂正したかったが、グッとこらえた。
それにしてもだ。
ヨナンは凄すぎる美女だ。
アラン王子の初めてを奪った美女。
アラン王子を弄んだ絶世の美女。
彼女はそれだけではない。
アラン王子に嫁ぐのは嫌という理由で、男を身代わりに花嫁として差し出した。
死ぬほどアラン王子に惚れてるイザークを花嫁の身代わりに差し出したのだ。
なんちゅー女。
初夜でバレたと言うが、バレて当たり前だろう。
バレる前提で、自分が初めてを奪ったアラン王子なら、入れ替わりを暴露せずに全て受け入れると計算している所が、もう悪どい。
アラン王子の初めての相手がそんなヨナンというだけで、嫌な気分だ。
嫉妬してしまう。
それなのに。
あんなイケメンのアラン王子の花嫁になるのを拒絶して、わざわざ男のイザークに女性のフリをさせてまでアランのそばに来たくなかったくせに。
なんで今更?
私は無表情をキープしていたが、だんだん腹が立ってくる自分を抑えるのに苦戦し始めた。
手が震える。
私が恋焦がれるアラン王子。
私にだけ勃ったなんて、本当に今でもそうなの?
あんなに絶倫なのに?
あんなにエッチが上手いのに?
あんなに逞しい胸板と腰使いを……。
やだー。
アラン王子の両親のいる朝食の間で私ったら何を……。
おほほ。
とほほ。
本当にいや……。
アラン王子が奪われるなんて、イヤ。
私は宣戦布告をしようと決めた。
まだ見ぬ本物の遊び人ヨナン美女から、アラン王子をおめおめと奪われたら洒落にならない。
結局。
結論。
私はアラン王子の愛を独り占めしたいのだ。
私、負けてられないわよ!
おぼこい公爵令嬢でちょっと太めだからって、ヨナンという絶世美女がアランの初めての相手だからといって、今のアラン王子は私にだけに勃つんだからっ!
あぁ、あまりに低俗な戦い。
自分で自分が嫌になった。
嫉妬は醜い自分を露見させる。
私は唇を噛み締めた。
私の取り柄……?
私の勝負所……?
私がヨナンに勝てる部分は何?
なんだろう?
なんにもない気がしてきて落ち込んだ。
「エリザベス、宮廷に馴染めないのか?今日は言葉少なだが」
眉間に皺を寄せて、両手を握りしめたり開いたりして宙を見つめている私に、国王がそっとささやいた。
「いえ、そんなことはございません。焼きもちですわ。2人して朝食に来れないなんて」
私はこそっと国王にささやき返した。途端に、国王はいじましい生き物を見つめるような慈愛の眼差しを浮かべて、私に優しく言った。
「エリザベス、そんなに焼くな。第二妃にエリザベスを絶対に迎えると言い張ったのはアランだ。なぁ?王妃?」
「えぇ、本当に突然のことで驚きましたわ。ここだけの話、別の令嬢が第二妃として選定されていましたのよ。それをアランが土壇場で強行反対をして、そして、挙式も早まりましたの。私たちはあの日の朝、アランが第二妃をあなたでなければ、王座を捨てると言い出して、アランに説得されましたのよ。でも、あなたとアランの様子を一目見て、国王と私は胸を撫で下ろしました」
へ?
別の人が第二妃のはずだった?
つまり、側妃になるはずだった別の令嬢がいるということ?
知らなかった。
そんなドラマがあったなんて。
私は国王と王妃に励まされたようだが、逆に不安になった。元々は別の令嬢が第二の妻になるはずだったところを、私が偶然酔っ払って処女を散らしたことで、その座は私の元に転がり込んだ。
今頃、その令嬢はどう思っているのだろう?
ヨナン妃ことイザークに後で聞いてみよう。
朝食を終えた後は、民族舞踏の練習をマリーと一緒にして汗をかいた。体を動かしておかなければ、不安で不安で仕方がなくなるからだ。
夕食の前に、イザークとアラン王子が一緒に私の部屋まで訪ねてきた。
「あら、イザーク!」
私はギョッとしたが、マリーが飛び付かんばかりに目を輝かせてイザークの所に駆け寄って行った。
「やあ、マリー。また会えたね」
イザークは魅惑的な笑顔を浮かべた。
罪な男だ。
16歳の清純無垢なマリーは、イザークを見て頬を赤く染め上げている。
マリーはそれ以上は自分では何も言えなくなったようで、うなずいただけだった。真っ赤になって、もじもじしてはにかんでいる。
私はマリーに手を出したらダメという気持ちを込めて、イザークに念を送ったが、イザークは知らんぷりをしていた。
だめ!
マリーをこれ以上イザークに近づけるのは危険極まりない。
気をつけねば。
「リジー、夕食の前にヨナンと少し話がしたいんだ」
アラン王子がそう言った。イザークもうなずいている。
アラン王子が私を抱き寄せるフリをして耳元にささやいた。
「本物のヨナンが来ている」
えっ!
もう!?
早っ!
遊び人は行動が早いのかしら?
「わかりましたわ」
私はすましてそう言って、マリーに部屋に残るようにお願いして、アラン王子とイザークの後をついてヨナン妃の部屋に向かった。
ヨナン妃の部屋に入ると、侍女のルーシーが本物のヨナン妃に小言を言われていた。
「かしこまりました。昨日まではお一人で全てやると仰るので、大変申し訳ございませんでした。今日のお声は素敵ですね」
ルーシーはひたすら謝っている。だが、微妙に一言ずつ余計な発言が多いかもしれない。
「素敵に決まっているじゃない!当たり前の事を言われたら、イライラするから」
私たちが姿を現したことに気づいたヨナンは、すっと小言をやめて、ルーシーを下がらせた。
イザークが扮していたヨナン妃に、見た目はそっくりだ。ただ、胸は本物のようで、膨らみは今までよりかなり増している。
「こんなぽっちゃり……」
ヨナン妃はじろじろ私を見た。
「どこがいいの……?」
ヨナンはアラン王子に聞いた。
その言い方には甘い毒があった。
勝手知ったる昔からの知り合いのような、互いに身体を許した過去があるから漏れ出るような、くだけた雰囲気があった。
身体を許した以上の仲だったことを醸し出して、甘い大人の関係を匂わされた。
私は悔しくて胸がちくりとしてしまった。
「失礼な発言は許さない。俺にとっては最高の妻だ」
アラン王子は相当怒っているらしく、真っ赤に顔を赤らめて、かしこまった言葉遣いをした。
「あら?あっちの相性もいいというわけね。でも、比べて見ないとわからないでしょう。今晩……久しぶりに早速試しましょ」
私はため息が出た。
なんちゅうー女だ。
よくこんな女性を……。
私はアラン王子に悲しくもイラっとした。
「エリザベス?もはやあなたは昔の女よ。私がアランの今の女になるわ」
私の目の前で、ヨナンはふわりと微笑み、アランに抱きついた。
アラン王子は硬直した様子になり、私はいたたまれずに、部屋から飛び出した。
イヤ!
あの2人が一緒にベッドに入るのはイヤ!
でも、ここは王家だ。
第一妃は私ではない。
私は夕食を欠席して、泣いた。
大粒の涙が後から後からあふれた。
その夜、泣きながらベッドに寝ていた私は、そっと誰かがベッドに入り込んで来たのに気づいた。
あぁっんっ……
いやっぁっんっ……
「リジー、俺、リジーじゃなきゃダメなんだ」
アラン王子に組み敷かれて、胸を揉まれて、ネグリジェの裾を巻き上げられた。
あぁっんっ
「泣いてたの?リジー?」
アラン王子のささやくような声で私の胸の中は温かいもので満たされた。
私は胸をはだけられ、胸をぷるんと出された挙句に胸の先を舌で愛撫されて、悶えた。
あっあっんっ
両脚を広げられ、既に濡れていたあそこを指で優しく愛撫されて腰が勝手に動いた。
あぁんっあぁんっ……
やぁっんっあっぁっんっ
いやいやと首を振りながらも私はなすがままに愛撫に翻弄されて、甘い喘ぎ声が抑えきれず、嬌声が漏れ出した。
指を入れられて、乱れて甘く喘ぎ、悶えた。
あぁっんっやぁめぇってぇぇんっあぁっんっ
「やめないよ。ごめん、リジー、俺はリジーしかダメなんだ。我慢できない」
服を脱ぎ捨てて鍛え上げられた胸板を露わにしたアラン王子は、私をグッと組み敷いて腰を沈めた。聳り立つものを私の中に入れてきた。
あぁんっあぁっんっ
私は胸を舐められて、つままれて、刺激されて喘ぎに喘いだ。
「あぁっそんなに締め付けたら……」
アラン王子が切なくうめき、腰を一気に動かし始めた。
どんどんと激しくなる腰の動き。
身体中を快感が貫き、私は揺れる体の奥で、彼のものを感じて、激しく腰を打ち付けられて頭が真っ白になった。
あぁっんっあぁっあぁっあぁっんっあぁっなぁったぁぁぁっんっ
視線が絡み合い、私たちの唇が重なった。
「愛している、リジー」
あぁっんっあああっぁんっあぁっ
アラン王子の煌めく瞳が私を見下ろし、私は快感にのけぞり、体のわななきを止めようとしても止められずに、大きな波に飲み込まれて震えた。
「私も。アラン。どうしてもヨナンにあなたを取られるのは嫌なの……」
脚を絡みつかせて、私たちは抱き合ってお互いの瞳を見つめた。
アラン王子の煌めく瞳は切なそうに私を見つめて、「愛している」と囁いた。
「俺はリジーだけのものだ」
私はそう言われて、涙をこぼした。
だって第二妃だ、私は。
ヨナンは自分のおもちゃに興味がなかったくせに、おもちゃ自身が別の女性に興味を示すと、俄然取り返したくなった子供だ。
問題は、彼女が信じがたいほどナイスバディで、絶世の美女であること。
そしてアラン王子にとって忘れ難い、初めての女だという点だ。
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