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相談(2)
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王太子閣下とアンソニー・クーパー隊長のやりとりを聞いていて、よからぬ輩が森に忍び込めなくなると思い、私は胸をなで下ろした。
「ところで、アンソニー。キャロラインから相談があるのだ」
「はい、なんでしょう?」
アンソニー・クーパー騎士団隊長と私は今朝初めて会ったばかりだ。私は緊張しながらも話を切り出した。
「女性の騎士団を作りたいと思っております。まだ、ゆくゆくはの話です。職業訓練教室の中に、護身術も含めた剣の扱いを教える教室を男女問わずに作りたいのです。その受け皿として、騎士団が女性にも開かれていると良いなと思っておりまして」
「な……なんと」
アンソニー・クーパー騎士団隊長は絶句した。しかし、横で聞いていた弁護士のマイロは「良いですね!」と顔を輝かせたように相槌を打った。
「良いとは?」
「実は私にも娘がおります。先日の伯爵家での王太子妃様の振る舞いを拝見いたしまして非常に感銘を……」
「ごほっごほっ」
私は途端に咳き込み、マイロにそれ以上話さないでほしいという合図を送った。
「伯爵家での振る舞い?」
王太子閣下が聞き返した。
「ところで、アンソニー。キャロラインから相談があるのだ」
「はい、なんでしょう?」
アンソニー・クーパー騎士団隊長と私は今朝初めて会ったばかりだ。私は緊張しながらも話を切り出した。
「女性の騎士団を作りたいと思っております。まだ、ゆくゆくはの話です。職業訓練教室の中に、護身術も含めた剣の扱いを教える教室を男女問わずに作りたいのです。その受け皿として、騎士団が女性にも開かれていると良いなと思っておりまして」
「な……なんと」
アンソニー・クーパー騎士団隊長は絶句した。しかし、横で聞いていた弁護士のマイロは「良いですね!」と顔を輝かせたように相槌を打った。
「良いとは?」
「実は私にも娘がおります。先日の伯爵家での王太子妃様の振る舞いを拝見いたしまして非常に感銘を……」
「ごほっごほっ」
私は途端に咳き込み、マイロにそれ以上話さないでほしいという合図を送った。
「伯爵家での振る舞い?」
王太子閣下が聞き返した。
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