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3ー愛の着地

67  今晩、城を騒がせている女というのはあなたね?(王子目線)

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 沙織とフィリップスが姿を消した俺たちは、半狂乱になって探し回った。沙織は術がまるで使えないと言っていた。それは大変なことを意味していた。

 ーーしまった!沙織とフィリップスだけで残すべきじゃなかった!

 やがて、平成の国際スパイのナディアが重要なことに気づいた。

「大きな庭があって、旗が飾ってあるって言ったわよね?それって宮殿じゃない?」
「えっ!」
「フィリップスは王家の子息ということか?」

 俺たちは宮殿に急いだ。数時間かけて城の様子を探ったが、沙織は見つからなかった。

 夜、満月が空に登った頃、宮殿のバルコニーから沙織が飛び出してきた。

 ーーよかった!無事だ!

 ただ、カメラアプリミッションをクリアして魔暦に戻った時、俺は沙織の胸元が大きく開いたドレス姿にノックアウトされた。

 ーーまずいっ!
 ーーこんなの見たら平常心でいられないっ!

 俺は自分の興奮を抑えて冷静さを保つことに必死だった。


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