ミミック大東亜戦争

ボンジャー

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第二十五話 突撃お前が晩御飯

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 1939年 6月30日 日本軍はイルクーツクから僅か20キロの地点のボリショイルクに布陣、永久要塞をメイド軍団が構築しはじめる。



 妨害に出た戦車を含旅団規模の部隊を装甲と火力で叩き返すとお返しに、イルクーツク市北部に猛砲撃を開始する



 これを受けたジューコフは市街北部を放棄、かねてより構築されていた、イルクート川南岸の防衛陣地に兵力を集中する。既に日本軍襲来の報を受け市街の南北をつなぐ四つの橋は爆破されている。

 

 余りにも早い日本軍の襲撃であったが、イルクーツクはバイカル湖に面する水の町なのだ大河であるリカアングラ川と、川幅は狭くとも突貫で要塞化されたイルクート河南岸陣地を盾に進撃を阻み続けていれば、二つの河川に囲まれた狭隘地に陣取る日本軍を来援するウランバートル方面軍と赤軍本隊で殲滅可能になる。



 伸びに伸びた補給線を要する日本軍はそう長くは耐えられないであろう。



 其のはずだ。燃え上がるイルクーツク市北部を眺めながらジューコフは己の策に自信をもっていた。



 7月2月 市街北部を焦土に変えた砲撃は。南部に照準を合わせる。



 今度は威力が違い過ぎる。響き渡る轟音と大地を大地をひっくり返す大爆発。



 チタ、ウラウンデを短時間で陥落させた日本軍の攻城兵器が、メイドさん工場より吐き出され攻撃を開始したのだ。

 

 四五口径四〇糎加農砲。巡洋戦艦赤城の砲塔を流用した要塞砲である。



 こいつを何と四基も、市街より僅か五キロの地点に据え付けたのだ。工場直送直砲撃。慣れぬ操作に狙いは悪いが威力が違う。

 

 都市区画ごと吹き飛ばす一撃にソ連軍は大混乱に陥る。



 「何だこれ!こんなのありか?何があったんだ?」



 そりゃそうだ。この世の誰が3日で要塞砲を用意できるなんて思うものか。



 チタやウラウンデが短時間に陥落したのもこれが原因だ。

 

 正体不明の超質量落下物が昼夜問わず頭上に降って来る。



 「死にたくなければ降伏せよ。何処に逃げても無駄無駄無駄、戦艦の艦砲が何処まで届くか知ってるよな?」

 

 常識を投げ捨てた日本軍が編み出した攻城戦法、二重要塞戦術。ガリア戦記から範を得た要塞に要塞をぶつけるバカみたいなこの戦法であるが効果は抜群。



 千数百年の時を超えたリスペクトにカエサルも草葉の陰で喜んでいる事だろう。

 

 7月11日、四〇糎加農砲の一撃は、造営された飛行場から飛び立つ戦爆連合の援護も受けて、イルクート河南岸陣地を粉砕。



 架橋を終えた日本軍withメイド軍団はのたうつ触手の如く要塞線を西部アンガルスク方面に伸ばしリカアングラ川に到達。イルクーツクは半包囲されてしまう。



 ソ連軍とて何もしない訳ではない。



 幾たびも解囲を試み鉄道沿線を奪回しようとするが悲しいかな阻止される。歩兵が近寄れないのだ。



 20キロ近い要塞線なのだ、何処か穴が有るはずと近づこうにもメイドの機械の目が見逃さない。

 

 即発見即通報。



 「キャー、家の庭先に熊がいるの兵隊さん助けて!」

 

 「「家のメイドにふてえ野郎だ」」



 と自動車化部隊が戦車と共に駆けつけてくるのだからたまらない。



 何とか要塞線の一部を奪取しても、日本軍はメイドの誘導の元その場を放棄、四〇糎加農砲で患部を切除の後、再建してくるのだから手も足もでない。



 シベリア鉄道は駅を奪われ奪回できず沿線は爆撃され放題。



 本隊は800キロも離れたクラスノヤルスクで足止めを食っている。



 後はウランバートル方面軍が日本軍の補給を絶つの期待して唯々耐えるだけだ。

 

 そのウランバートル方面軍は右往左往していた。



 補給を絶とうにもその補給線が影も形もないのだ。



 当然だろう元よりそんなもの無いのだから。



 だがメイド汚染された日本軍と違いソ連軍人は常識的である。あるはずのない兵站線を探して南へ北へと偵察を送り出す。

 

 「何処にも居ませんじゃないんだ!イルクーツクからの通信だと五万は超えているはずの大部隊なんだぞ!補給部隊がいないはず無い!もう一度行ってこい!」

 

 そうこうしているうちにイルクーツクが悲鳴を上げ始める。



 これは不味い、イルクーツクが陥落してしまえば包囲するどころか各個撃破されてしまうではないか。



 7月25日 急ぎ救援に向かったウランバートル方面軍を迎えたのは熱烈な砲火の歓迎であった。



 鉄の轍と空飛ぶ黒死病の群れの前に散り散りになった彼らを自動車化部隊が狩りにでる。



 8月3日 ウランバートル方面軍の消滅とイルクーツク陥落の報を受けた鉄の男は痛飲の後、講和準備を指示した。
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