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第一話 俺たち裸がユニフォーム
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1946年8月15日、東京湾に浮かぶ戦艦ミズーリーにおいて大日本帝国と米国との間に講和条約が結ばれた。
居並ぶ代表団は対照的であった。片方の顔は明るく朗らかと言えるほど表情を浮かべ、もう一方は屈辱と困惑の表情であった。何よりも対照的なのは両代表の体格と格好である。
連合国代表団の体格は標準的なホモサピエンスの中年男性の物であり、格好も外交儀礼にかなったものであった。
方や、大日本帝国代表団の体格は、どう控え目に言っても化け物としか言いようがなかった。
平均身長3メートル、平均体重500キロ、全身を筋肉の鎧で覆った巨人が申し訳程度の布切れで体を隠し、その巌の様な顔に朗らかな笑みを浮かべている。
条約締結の後握手する両代表の差は子供と大人、いや、ヒグマと人の握手である、その証拠に米国代表の義務的な笑みは恐怖に引きつっていた。
彼の恐怖も当然であろう、なぜならば目の前の巨人たちは、100万の兵員と10発以上の原爆、連合国が運用可能なほぼすべての化学兵器を使った日本本土攻略戦とソ連による満州侵攻を文字通り粉砕してしまったのだから。
粉砕、私と握手しているモンスターは、文字通り素手で現代化科学の結晶たる我が国の軍隊を砕いてしまった。連合国代表ジョセフ・グルーは思った。
代表として条約調印など自分がすることはあり得ないのだが、暴れまわる怪物との交渉を誰もが嫌がった結果、戦前に駐日大使であった自分にお鉢が回ってきたのである。
とんだ貧乏くじであるが大統領直々の命令となっては断ることなどできない、そのためここ数か月、自分とスタッフたちは日本代表と講和のため秘密交渉をおこなってきた。
誰だって自分をあっという間に引き裂ける大型肉食獣と同じ檻に入って獣相手に交渉するなど御免こうむりたい。
ともかく交渉は纏まった、この破壊しかもたらさなかった戦争から合衆国は一抜けする、それが裏切者の汚名を被ることになっても、どんなに屈辱的でもだ。
「それにしてもなぜこんな事になってしまったのだろうか?」
グルーが心中で呟いた言葉は、会場にいる全米国人が思った言葉であろう。
自分たちは確かに大日本帝国の喉元を締め上げていたはずであり、日本人に敗北を覆すことなどできないはず、そも自分たちが相手にしてきたのは出っ歯で眼鏡のイエローモンキーの群れであり、キングコングの軍団ではない!
「そも日本人よなぜ戦える、町は焼け野原、農地という農地は化学兵器を受けただろう!」
「我々には超巨大爆撃機にジェット機、ドイツのタイガーを超える重戦車なによりも核兵器があったろう」
「なぜ負けてくれないのだ、いくら何でも卑怯だろう、撃たれた人間は死ぬんだよ!砲撃は爆撃は近くいたら人間なんてバラバラになるんだ!なんで投石で飛行機を落とすんだ!」
「戦車は人間がひっくり返して良い物じゃない!何なんだよお前らコミックの世界に帰れ!帰ってくれ!」
居並ぶ代表団は対照的であった。片方の顔は明るく朗らかと言えるほど表情を浮かべ、もう一方は屈辱と困惑の表情であった。何よりも対照的なのは両代表の体格と格好である。
連合国代表団の体格は標準的なホモサピエンスの中年男性の物であり、格好も外交儀礼にかなったものであった。
方や、大日本帝国代表団の体格は、どう控え目に言っても化け物としか言いようがなかった。
平均身長3メートル、平均体重500キロ、全身を筋肉の鎧で覆った巨人が申し訳程度の布切れで体を隠し、その巌の様な顔に朗らかな笑みを浮かべている。
条約締結の後握手する両代表の差は子供と大人、いや、ヒグマと人の握手である、その証拠に米国代表の義務的な笑みは恐怖に引きつっていた。
彼の恐怖も当然であろう、なぜならば目の前の巨人たちは、100万の兵員と10発以上の原爆、連合国が運用可能なほぼすべての化学兵器を使った日本本土攻略戦とソ連による満州侵攻を文字通り粉砕してしまったのだから。
粉砕、私と握手しているモンスターは、文字通り素手で現代化科学の結晶たる我が国の軍隊を砕いてしまった。連合国代表ジョセフ・グルーは思った。
代表として条約調印など自分がすることはあり得ないのだが、暴れまわる怪物との交渉を誰もが嫌がった結果、戦前に駐日大使であった自分にお鉢が回ってきたのである。
とんだ貧乏くじであるが大統領直々の命令となっては断ることなどできない、そのためここ数か月、自分とスタッフたちは日本代表と講和のため秘密交渉をおこなってきた。
誰だって自分をあっという間に引き裂ける大型肉食獣と同じ檻に入って獣相手に交渉するなど御免こうむりたい。
ともかく交渉は纏まった、この破壊しかもたらさなかった戦争から合衆国は一抜けする、それが裏切者の汚名を被ることになっても、どんなに屈辱的でもだ。
「それにしてもなぜこんな事になってしまったのだろうか?」
グルーが心中で呟いた言葉は、会場にいる全米国人が思った言葉であろう。
自分たちは確かに大日本帝国の喉元を締め上げていたはずであり、日本人に敗北を覆すことなどできないはず、そも自分たちが相手にしてきたのは出っ歯で眼鏡のイエローモンキーの群れであり、キングコングの軍団ではない!
「そも日本人よなぜ戦える、町は焼け野原、農地という農地は化学兵器を受けただろう!」
「我々には超巨大爆撃機にジェット機、ドイツのタイガーを超える重戦車なによりも核兵器があったろう」
「なぜ負けてくれないのだ、いくら何でも卑怯だろう、撃たれた人間は死ぬんだよ!砲撃は爆撃は近くいたら人間なんてバラバラになるんだ!なんで投石で飛行機を落とすんだ!」
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