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第三十九話 英雄メーカー!オークの性癖がエルフに歪められているぞ!

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 隠すのもあれ何で言ってしまいましょう!



 私の考えている作戦、その名前をここに発表しようではないですか!



 聞いて驚け!その名も 



 「オーク少年性癖破壊!曇らせとか大好物!天下をお取りください若様作戦」



 です!



 どーよこの作戦名!三分で考えました!言って置きますが、作戦名の方はですよ。中身はちゃーんと考えております。手抜かりはない!多分、、、、



 私、考えたんです。見つからないならば作ってしまえば良いと。



 英雄英傑とは本人の能力もそうですが、シチュエーションが作る物です。



 劇的な体験を経て、少年少女は歩まなくても良い、伝説への苦難の道を歩きだす事になるのです。



 カエサルの様な、ナチュラルボーン英雄というのは居ますが、、、、オーク社会にそんな英雄を生むほどの文化的資本があるとは到底思えません。



 陰謀の中に咲く花、戦乱の中で表される頭角、赤貧からに脱出、愛する者との別れ、



 生まれや境遇により、英雄と言うものは何かに呪われて生まれるものです。



 権力、富、名声、復讐、愛、概ねこんな所が呪いの正体でしょう。



 私たちが作り出す英雄は、愛に呪われたタイプです。



 NTRに脳を破壊された人とも言えます。



 そう愛!もっと言うと性欲!そしてそこから紡がれる情と言う名の鎖で英雄(予定)を呪うのです。



 具体的には、甲斐甲斐しく自分の世話を焼き、情さえ交わした女が、己の無力さ故に酷いことになるのを見せつけ、強く成る事に強迫観念を覚えて貰い、悲劇の英雄への階段をステップアップして貰うと言うのがこの作戦。



 首尾よく英雄になったら、人生の傷である件の女性にそっくりな女が登場!勿論本人!如何な歴戦に英雄と言えど混乱します!



 失った物が自分の手の届く範囲にある!英雄へとのし上がった彼は、何としても思い出の彼女を手に入れようとするでしょう。



 そこをグサリです。耄碌するまで待って、操ることができるなら最高。



 必ずいるであろう取り巻きの物になって、争いの火種を作るのも良いですね。英雄の息子の所有物だったら凄いことなると思いませんか?



 そういう訳でして、この作戦の為に私と娘たちは、各地に奴隷として潜り込んでいるのです。



 狙うは少年!英雄はまだ幼いはずです!流石にまだ生まれて居ないは無いと思いたい。



 行け!優しいお姉さん!攻撃だ!ラッキースケベをたたき込め!



 ふざけてないですよ、オークの女性は身持ちが固いんです。弱い男には見向きもしません、子供に優しく接するなんて肉親だけ、その肉親だって結構厳しい。



 オークの社会には、社会全体に余裕と言うもがないんですよ。



 そこに優しいお姉さんです(オークから見てどブスですが)



 厳しい毎日、奴隷を持てる身分でも、空腹に喘がないだけで満腹できるのは家長だけ、そこにそっと差し出されるお菓子や食い物、細かい気づかい。



 惚れてしまいますねぇこれは、、、グフフ、、、



 少年は曇りなき目で周囲を見渡し、どブスとされて迫害されても自分たち子供に優しい彼女を見て何を思うでしょう?



 全うに恋慕してくれれば上々、周囲に流され、傲慢に支配しようとしてくるなら、それも結構です。



 こちらはエルフ、そして娘たちは我が血を引いております。

 

 さあ何時でも来い!







 



 ご馳走様でした!



 早い?そんなもんですよ。男と言うものは悲しいものなのです。



 やりたい盛りに、無防備で何でもいう事も聞く都合の良い存在が居れば、それが幾ら不細工でも、つい気が迷ってしまう物。



 名誉に関わりますから何度も言いますが、オークの美的感覚から見ての不細工ですからね。



 他の種族から見れば我々エルフは美しく完璧です。一度その体を味わえば逃げられる筈もございません。それがサルになるお年頃なら猶更の事です。



 皆様もご経験あるでしょう?無駄に元気だった青い青春に日々が?現在進行形の方も中には居られるかもしれませんが。



 私がここにお世話になり早八年、族長の一粒種君はすくすくと成長し、、、、、私の餌食となりました。



 無事、エロガキに育ってくれて万々歳です。気づいてましたよその視線。人が体を拭いている時は良く覗いてましたよねぇ



 実は、少し心配でした。彼の親、マジでゴミでも見る目してますからね、私の顔を見るとき。



 弱い者は悪そんな価値観で生きるオークです。私の顔と体は見るからに弱弱しく見えるのでしょう(これでも熊位なら一人で狩れるんですが、見た目ですからね、省がない)



 集落の中を歩いていてもそうです。表面上、居ない者して扱われてます。



 オークが苦手としている仕事を一挙に引き受けているので、石をぶつけられたり、嫌がらせをされる事は、あまり無いですが、無視は当たり前、結構来るものがあります。



 切れた我が娘が、無視してきた相手をボッコボコにして集落を脱走、後日、徒党を組んで襲撃、村に火を放ち、目当ての子供を婿に浚っていくと言う展開も聞いております。



 計画が台無しですが。この状況では切れるのも無理はないでしょう。



 



 







「少し位なら仕方はな、、、ええ!今年で四件目?今度から我慢強い子を選んで送り込みなさいね」



 村から離れた森に近い畑、私は作業しながら独り言を言っております。



 傍から見てですよ、私の話相手は近くの木立の中に居ます。風に声を載せているだけです。



 オークの皆さん、私が使い減りしないので、とうとう畑仕事までさせて下さっていやがるモノでこうして防壁の外で話ができると言うわけ。



 逃げると言う発想はオークにはないのか?ここで逃げも人間さんはすぐさま狼の餌です。私を人間と誤認する彼らは安心して命令してますよ。



 しかし、無茶させてます。ついこの間浚われてきた人間さんなんか、アッという間に衰弱してました。

 

 一杯奴隷が居た時代のやり方で少なく貴重な奴隷を扱う物ですから当たり前。奴隷を上手く使う発想が広まってないのが原因でしょう。



 、、、、んん?いかん、理不尽な労働の余り、話している最中なのに他の事考えてました。どこまで話してたっけ、、、、ああそうそう。



「いつまで個々に居るか?そうですね。。お坊ちゃんもいい歳ですから、イベントを進行させても良い頃合いでしょう。イベントの選定は其方に任せます」



 私がそう言うと木立の中の気配は消えました。



 「さて、畑はこんな物でしょう。後は水汲みして、、、薪割りしてぇ、、、」



 「おーい」



 遠く街道(と言っても獣道同然で踏み固められただけ)の方から声がします、この声は、、、



 「今度は畑仕事か?俺の用事は済ませたんだろうな?」



 近づいてきたのはお坊ちゃまです。氷原狼に跨り毛皮の鎧を着込んで、どこぞで小競り合いでもしてきたんでしょう。



 「済んでおります。ところで何か御用ですか?」



 「ふん、怠けて居ないか見に来ただけだ」



 直じゃないこと、近ごろ殊更オークの男らく振舞っておりますが、甘えん坊で困った子だったんですよこの子。言ってやろうからしん「偉そうにすんな!私で童貞捨てた癖にって!」



 止めとこ、舌嚙み切って死なれたら事だ。なら揶揄ってやろ。



 「ご心配なさらずとも、私は逃げませんよ」



 そう言うと、緑の顔に朱が差しました。計画の第一段階は成功です、これは完全に私に惚れてますね。

 

 「誰がそんな心配をした!怠けてないで俺の世話をしろ!」



 返事は手できました。馬上から(狼上?)その大きな手でムンズを抱えると、そのまま走り出すではんまいですか。やーい恥ずかしがってやんの。



 見る見る内に村は近づいてまいります。どうだ怖いか?と言う風で、お坊ちゃまは悪戯気に小脇に抱えた私をチラリと見ました。



 若いなぁ、輝かしい青の一ページだなぁ。



 





 





 これから踏みつぶすのが可哀そうになる。
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