【BL】ゲイ向け風俗店で働くNo. 1の俺が、不覚にも客のイケメンに恋してしまった話。

猫足

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発情期とSNS。

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「シュウくん、前よりエッチになった?ますますよかったよ、ありがとう」


中肉中背の小柄な中年男性が、にこやかに手を振って帰って行った。もう何度も俺に通ってくれている常連だ。至って普通の性癖で、礼儀正しく清潔感もあるため、かなりの良客と言える。こういう人ばかりだったらいいのに、と思う。


最近ではミヤビに会いたすぎて接客中もそのことばかり考えているため、目の前の客を無視して発情してしまっている。でも高評価に繋がるのでそれはそれでいいか、などと投げやりに考えていた。


この仕事はあと半年で辞めると決めている。金も貯まったし、もともと金に困って始めたわけじゃないから期限を決めることは大切だ。恋ができなくてもそういう相手に困ることはないし、若いうちに次の仕事を見つけるべきだという冷静な判断もあった。


(でも、このままだとミヤビに会えないまま辞めることになるのかな…)


鬱々とした気持ちを抱えて、登録だけしてまったく更新していない店用のSNSを開いた。俺は客と連絡をとるのが面倒なため、予約は直接店にするように頼んでいる。そのせいもあってまともなメッセージが来ないので、SNSチェックはかなりおろそかになっていた。


(そんな感じでも一位なんだし、別に悪いことじゃないよな。)


ぜひ今度お会いしたいです!のようなメッセージの中に、ひとつ気になるものを見つけた。


mi80801という登録名で、特に投稿もしていないアカウントからだったが、「今日はありがとうございました」という一文が入っていた。


「mi8…ミヤ?」


まさか。まさかとは思うが、慌ててミヤビが来た日付と照らし合わせてしまう。スマホを落としそうになりながら確認してみると、信じられないが一致していた。奇跡みたいだ。向こうはメッセージで名乗ってはいないものの、その日他に来てくれた他のお客さんは常連ばかりだったので、消去法でミヤビだと断定できる。



(やばい、やばい、どうしよう)



あれからかなりの時間が経っている。俺はSNSのチェックを怠っていた自分を心の底から呪った。インスタでミヤビなんて検索している場合があったら、店と紐づいたこっちのアカウントを真っ先に確認するべきだったのだ。


とにかく返事をしなければ。長文すぎてもキモいと思われる。なにしろあっちはもう俺のことなんて忘れているかもしれない。まずは連絡をくれたのに返事が遅くなったことを詫びて、また会いたい旨を伝えなければ。



【SNSを開いてなくて、返事が遅くなってしまってごめんなさい。ミヤビさんですよね。とても楽しかったのでよく覚えています。あの日はありがとうございました。また会いたいです】



最後の一文を付け足すかどうかで30分以上悩み、結局付け足したまま送った。本心なのだから仕方ない。もう夜中だが、ミヤビから連絡がきたのも夜中だったためいいだろうと判断した。返事は来るだろうか。連絡をくれたのだから少しくらいは気に入ってくれたのかもしれない。


今度は期待で眠れなくなってしまった。


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