15 / 19
15.この作品は全年齢対象です
しおりを挟む
「痴漢は事実だから仕方ないわ。まぁ前回のことは見逃してあげるから……挽回できるよう、頑張って!」
「あっさり喋り方戻しやがって! というか、なんで俺が励まされているんだ?! それに見逃すも何も、蹴っただろう、お前!」
「なかなかツッコミが激しいわね……」
俺様ドSの王子様って、もっと静かな感じじゃないの?
もしかして、バカ王子タイプの方だったのかしら……。
「……おい、今何か失礼なことを考えただろう」
「いえ?」
ただのパターン解析よ。
「くっそ、お前本当に……ちょっと来い、一度きちんと教育してやる」
そう言って、私の手首を掴んできた。
「ええっ?! い、イヤよ!」
教育とかいって、CERO A(全年齢対象)じゃできないアレやコレやをするつもりなんでしょう?!
やだやだ、引っ張らないでー!
「ラ、ラフィ、助けてッ!」
助けを求めて親友に手を伸ばしたものの、ラフィは「さもありなん」という顔をしていた。
何でよぉ! 親友があんなことやこんなことをされても良いっていうのぉ?!
「だ、誰か助けてー!」
この際、助けてくれるなら誰でもいい!
このゲームのレーディングを守ってくれるのなら、誰でも!!
「……その手をお離しください、レジス様」
「ああ?」「あっ!」
私とレジス様の間に割って入ってくれたのは……騎士界のアイドル、セーリオ君じゃないの!
今ばかりはアイドルじゃなくて、ヒーローに見えるわ!
レジス様は私を引っ張るのをやめ、セーリオ君に睨みを効かせる。
セーリオ君は許しを乞うように跪いた。
「……お前、名は」
「リッター家の三男、セーリオと申します」
「リッター家か……。で、俺に指図をする覚悟はあるんだろうな?」
何よ偉そうにー! 実際偉いのかもしれないけどさっ!
「僭越ながら。そちらの女性は拒んでおられるように見受けられます。レジス様の外聞もございます。どうか、ここは……」
「……フンッ」
レジス様は振り払うように私の手を解放した。
「まぁいい。また今度、邪魔が入らないところできっちりと教育してやる。きっちりと、な……!」
まるで悪役のようなセリフを残し、この場を去っていくレジス様。
ちょっと! 不穏な捨て台詞は止めてよね!
「あの、大丈夫ですか……?」
いつの間にか立ち上がったセーリオ君が、心配そうに私の顔を覗き込んでいた。
「あっ、セーリオ君! 守ってくれてありがとう、助かったわ!」
あなたのおかげでレーディングは無事よ!
「いえ、そんな……」
恥じらう乙女のように頬を赤く染める美少……年、セーリオ君。
ふわふわの薄ピンクの髪といい、私よりもまだ低い背といい、ホント可愛らしいわね。
「騎士を目指す者として、女性を守るのは当然の事ですから」
「まぁっ、なんてカッコイイのかしら!」
「い、いや……その……」
痴漢といいノリ付きといい、初印象がロクでもない男ばっかりだったから余計に沁みるわ、その振る舞い!
ゲラン君は……ワンコでオカンな印象しかないわ。
「例え相手が王子様でも、守るべき相手は守る……。あなたならきっと、良い騎士様になれるわね」
「あ、ありがとう、ございます……」
花がほころぶような。そんな言葉の似合う、可憐な笑顔。
ま、まぶしい……負けそうだわ、ヒロイン力……。
「あっさり喋り方戻しやがって! というか、なんで俺が励まされているんだ?! それに見逃すも何も、蹴っただろう、お前!」
「なかなかツッコミが激しいわね……」
俺様ドSの王子様って、もっと静かな感じじゃないの?
もしかして、バカ王子タイプの方だったのかしら……。
「……おい、今何か失礼なことを考えただろう」
「いえ?」
ただのパターン解析よ。
「くっそ、お前本当に……ちょっと来い、一度きちんと教育してやる」
そう言って、私の手首を掴んできた。
「ええっ?! い、イヤよ!」
教育とかいって、CERO A(全年齢対象)じゃできないアレやコレやをするつもりなんでしょう?!
やだやだ、引っ張らないでー!
「ラ、ラフィ、助けてッ!」
助けを求めて親友に手を伸ばしたものの、ラフィは「さもありなん」という顔をしていた。
何でよぉ! 親友があんなことやこんなことをされても良いっていうのぉ?!
「だ、誰か助けてー!」
この際、助けてくれるなら誰でもいい!
このゲームのレーディングを守ってくれるのなら、誰でも!!
「……その手をお離しください、レジス様」
「ああ?」「あっ!」
私とレジス様の間に割って入ってくれたのは……騎士界のアイドル、セーリオ君じゃないの!
今ばかりはアイドルじゃなくて、ヒーローに見えるわ!
レジス様は私を引っ張るのをやめ、セーリオ君に睨みを効かせる。
セーリオ君は許しを乞うように跪いた。
「……お前、名は」
「リッター家の三男、セーリオと申します」
「リッター家か……。で、俺に指図をする覚悟はあるんだろうな?」
何よ偉そうにー! 実際偉いのかもしれないけどさっ!
「僭越ながら。そちらの女性は拒んでおられるように見受けられます。レジス様の外聞もございます。どうか、ここは……」
「……フンッ」
レジス様は振り払うように私の手を解放した。
「まぁいい。また今度、邪魔が入らないところできっちりと教育してやる。きっちりと、な……!」
まるで悪役のようなセリフを残し、この場を去っていくレジス様。
ちょっと! 不穏な捨て台詞は止めてよね!
「あの、大丈夫ですか……?」
いつの間にか立ち上がったセーリオ君が、心配そうに私の顔を覗き込んでいた。
「あっ、セーリオ君! 守ってくれてありがとう、助かったわ!」
あなたのおかげでレーディングは無事よ!
「いえ、そんな……」
恥じらう乙女のように頬を赤く染める美少……年、セーリオ君。
ふわふわの薄ピンクの髪といい、私よりもまだ低い背といい、ホント可愛らしいわね。
「騎士を目指す者として、女性を守るのは当然の事ですから」
「まぁっ、なんてカッコイイのかしら!」
「い、いや……その……」
痴漢といいノリ付きといい、初印象がロクでもない男ばっかりだったから余計に沁みるわ、その振る舞い!
ゲラン君は……ワンコでオカンな印象しかないわ。
「例え相手が王子様でも、守るべき相手は守る……。あなたならきっと、良い騎士様になれるわね」
「あ、ありがとう、ございます……」
花がほころぶような。そんな言葉の似合う、可憐な笑顔。
ま、まぶしい……負けそうだわ、ヒロイン力……。
0
あなたにおすすめの小説
わがままな婚約者はお嫌いらしいので婚約解消を提案してあげたのに、反応が思っていたのと違うんですが
水谷繭
恋愛
公爵令嬢のリリアーヌは、婚約者のジェラール王子を追いかけてはいつも冷たくあしらわれていた。
王子の態度に落ち込んだリリアーヌが公園を散策していると、転んで頭を打ってしまう。
数日間寝込むはめになったリリアーヌ。眠っている間に前世の記憶が流れ込み、リリアーヌは今自分がいるのは前世で読んでいたWeb漫画の世界だったことに気づく。
記憶を思い出してみると冷静になり、あれだけ執着していた王子をどうしてそこまで好きだったのかわからなくなる。
リリアーヌは王子と婚約解消して、新しい人生を歩むことを決意するが……
◆表紙はGirly Drop様からお借りしました
◇小説家になろうにも掲載しています
悪役令嬢の心変わり
ナナスケ
恋愛
不慮の事故によって20代で命を落としてしまった雨月 夕は乙女ゲーム[聖女の涙]の悪役令嬢に転生してしまっていた。
7歳の誕生日10日前に前世の記憶を取り戻した夕は悪役令嬢、ダリア・クロウリーとして最悪の結末 処刑エンドを回避すべく手始めに婚約者の第2王子との婚約を破棄。
そして、処刑エンドに繋がりそうなルートを回避すべく奮闘する勘違いラブロマンス!
カッコイイ系主人公が男社会と自分に仇なす者たちを斬るっ!
よくある父親の再婚で意地悪な義母と義妹が来たけどヒロインが○○○だったら………
naturalsoft
恋愛
なろうの方で日間異世界恋愛ランキング1位!ありがとうございます!
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
最近よくある、父親が再婚して出来た義母と義妹が、前妻の娘であるヒロインをイジメて追い出してしまう話………
でも、【権力】って婿養子の父親より前妻の娘である私が持ってのは知ってます?家を継ぐのも、死んだお母様の直系の血筋である【私】なのですよ?
まったく、どうして多くの小説ではバカ正直にイジメられるのかしら?
少女はパタンッと本を閉じる。
そして悪巧みしていそうな笑みを浮かべて──
アタイはそんな無様な事にはならねぇけどな!
くははははっ!!!
静かな部屋の中で、少女の笑い声がこだまするのだった。
転生モブは分岐点に立つ〜悪役令嬢かヒロインか、それが問題だ!〜
みおな
恋愛
転生したら、乙女ゲームのモブ令嬢でした。って、どれだけラノベの世界なの?
だけど、ありがたいことに悪役令嬢でもヒロインでもなく、完全なモブ!!
これは離れたところから、乙女ゲームの展開を楽しもうと思っていたのに、どうして私が巻き込まれるの?
私ってモブですよね?
さて、選択です。悪役令嬢ルート?ヒロインルート?
何やってんのヒロイン
ネコフク
恋愛
前世の記憶を持っている侯爵令嬢のマユリカは第二王子であるサリエルの婚約者。
自分が知ってる乙女ゲームの世界に転生しているときづいたのは幼少期。悪役令嬢だなーでもまあいっか、とのんきに過ごしつつヒロインを監視。
始めは何事もなかったのに学園に入る半年前から怪しくなってきて・・・
それに婚約者の王子がおかんにジョブチェンジ。めっちゃ甲斐甲斐しくお世話されてるんですけど。どうしてこうなった。
そんな中とうとうヒロインが入学する年に。
・・・え、ヒロイン何してくれてんの?
※本編・番外編完結。小話待ち。
転生したら悪役令嬢になりかけてました!〜まだ5歳だからやり直せる!〜
具なっしー
恋愛
5歳のベアトリーチェは、苦いピーマンを食べて気絶した拍子に、
前世の記憶を取り戻す。
前世は日本の女子学生。
家でも学校でも「空気を読む」ことばかりで、誰にも本音を言えず、
息苦しい毎日を過ごしていた。
ただ、本を読んでいるときだけは心が自由になれた――。
転生したこの世界は、女性が希少で、男性しか魔法を使えない世界。
女性は「守られるだけの存在」とされ、社会の中で特別に甘やかされている。
だがそのせいで、女性たちはみな我儘で傲慢になり、
横暴さを誇るのが「普通」だった。
けれどベアトリーチェは違う。
前世で身につけた「空気を読む力」と、
本を愛する静かな心を持っていた。
そんな彼女には二人の婚約者がいる。
――父違いの、血を分けた兄たち。
彼らは溺愛どころではなく、
「彼女のためなら国を滅ぼしても構わない」とまで思っている危険な兄たちだった。
ベアトリーチェは戸惑いながらも、
この異世界で「ただ愛されるだけの人生」を歩んでいくことになる。
※表紙はAI画像です
【本編完結】伯爵令嬢に転生して命拾いしたけどお嬢様に興味ありません!
ななのん
恋愛
早川梅乃、享年25才。お祭りの日に通り魔に刺されて死亡…したはずだった。死後の世界と思いしや目が覚めたらシルキア伯爵の一人娘、クリスティナに転生!きらきら~もふわふわ~もまったく興味がなく本ばかり読んでいるクリスティナだが幼い頃のお茶会での暴走で王子に気に入られ婚約者候補にされてしまう。つまらない生活ということ以外は伯爵令嬢として不自由ない毎日を送っていたが、シルキア家に養女が来た時からクリスティナの知らぬところで運命が動き出す。気がついた時には退学処分、伯爵家追放、婚約者候補からの除外…―― それでもクリスティナはやっと人生が楽しくなってきた!と前を向いて生きていく。
※本編完結してます。たまに番外編などを更新してます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる