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第4章 お祭りクレープとカルボナーラ
7.二手に分かれて
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屋台の色とりどりの看板が、電飾に照らされて輝き、夜の闇を押し戻している。
人々は思い思いに光に群がって、屋台の料理やゲームを楽しんでいた。誰も彼も楽しそうな表情を浮かべて。
『やっぱり祭りはいいのう』
神様はしみじみと言った。
『この通りを右手に進むと神社があります。取材場所はそのさらに奥の廃寺のようです』
私は携帯の地図アプリを見ながら確認した。
湊川君によると、明治時代まではこの神社と並ぶような形でお寺もあったそうなのだが、結構山の中に入って行く形だったので神社だけ麓に移設されたらしい。残されたお寺は、いつしか廃寺になったそうだ。
『取材って何ですか?』
奏汰が小首を傾げながら尋ねる。
『ちと、妖怪が出るという噂があっての……』
『えっ、妖怪!?』
神様が余計な事を言うので、奏汰の目が輝き出してしまった。
『いや、何でもないんだ。昔そういう話があったっていう……この人が趣味で郷土史の研究をしててね……今は出ないよ! 今は!』
私はまた嘘を並べ立てて誤魔化すしかなかった。それでも爛々とした目で見つめてくる奏汰の肩に、シュンが手を掛けながら言った。
『夏也、俺達遊んで来ていい?』
『うんうん! 行っておいで! こっちは暗くて足元も悪いから、私と真白さんが手伝ってくるよ。天太君の言う事を良く聞いてな。八時に神社の鳥居の前に集合しよう!』
私は早口で捲し立てると、直ぐに神社に向かって歩き出した。
人々は思い思いに光に群がって、屋台の料理やゲームを楽しんでいた。誰も彼も楽しそうな表情を浮かべて。
『やっぱり祭りはいいのう』
神様はしみじみと言った。
『この通りを右手に進むと神社があります。取材場所はそのさらに奥の廃寺のようです』
私は携帯の地図アプリを見ながら確認した。
湊川君によると、明治時代まではこの神社と並ぶような形でお寺もあったそうなのだが、結構山の中に入って行く形だったので神社だけ麓に移設されたらしい。残されたお寺は、いつしか廃寺になったそうだ。
『取材って何ですか?』
奏汰が小首を傾げながら尋ねる。
『ちと、妖怪が出るという噂があっての……』
『えっ、妖怪!?』
神様が余計な事を言うので、奏汰の目が輝き出してしまった。
『いや、何でもないんだ。昔そういう話があったっていう……この人が趣味で郷土史の研究をしててね……今は出ないよ! 今は!』
私はまた嘘を並べ立てて誤魔化すしかなかった。それでも爛々とした目で見つめてくる奏汰の肩に、シュンが手を掛けながら言った。
『夏也、俺達遊んで来ていい?』
『うんうん! 行っておいで! こっちは暗くて足元も悪いから、私と真白さんが手伝ってくるよ。天太君の言う事を良く聞いてな。八時に神社の鳥居の前に集合しよう!』
私は早口で捲し立てると、直ぐに神社に向かって歩き出した。
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