【R18】平凡な男子が女好きのモテ男に告白したら…

ぽぽ

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「あんたやっぱり地獄に堕ちとく??」





2人で激しい言い合いをしていると膝で寝ていた千秋が目を覚ます




「んん…おみ…」


「千秋先輩起きちゃいましたね」




さっきまでの表情とは全く違う優しい顔に一気に変わる



その甘えるような寝起きの声の可愛さに杏樹の口は思わず止まった





「おみぃ」



「なあに?」





千秋は特に何もいうわけでなく臣の腕を掴み抱き締めるとその手をとって自分の頬を擦り付ける手の甲に唇を押しつける




「手にちゅーしちゃった」



「あっ、えっと…千秋先輩?」





ふにゃっと笑みを浮かべ寝起きのとろんとした目と顔で臣を見つめる




その手にもう一度キスをすると目を瞑った




「はっ、えっ
どうしよ、俺ギンギン…
ちょっと部屋出てもらってもいいですか?」




「それ以上いうな
キモいこと言うな」





2人して悶えるような様子をしながら千秋を見つめる





「もう私の弟ほんっとに可愛い
なんなの反則なの?」




「唯一あなたの弟っていうことだけが残念でならないです」



「あんた早く帰れよ」





言い合いが始まると千秋は再び目を覚ました




「あれ…姉ちゃん?」





すぐに起きた千秋はやっと姉の存在に気づいたようで寝ぼけ眼でゆっくりと姉を認識する




「はっ!えっ??!姉ちゃんこれは!」




千秋は慌てて臣の膝から起き上がり真っ赤な顔をして杏樹を見る





そして、両手で必死に動かしてながら適当な口実を言っていく





「あ、あの、いつの間に寝ちゃって
その大学の講義とかで疲れてて…別にいちゃついてたとかじゃなくてっ」





杏樹には付き合っていることを話しているが、こんな姿を姉に見られるのは恥ずかしくて仕方ない





「もういつも来るなら先に言ってって言ってるじゃん…」





いじけた様子で千秋が顔逸らして頬を膨らませる





「だって千秋の驚いた顔がかわいいんだもーん
それに今のいじけた顔も最高に可愛い」
 



杏樹はスマホをポケットから取り出すと千秋の顔を連写する




「あー可愛い」



「あの、その写真俺にも…」



「あげるわけないでしょ」



「もういつも写真撮るのもやめてよ
別に姉ちゃんみたいに可愛くて綺麗なわけじゃないし」



「えっ、ええっ!!千秋ったらお姉ちゃんのことそんなふうに思って…」






杏樹はその言葉に感動して、両手で自分の口元を押さえる





「お世辞なの普通気づきません?
それに千秋先輩の方が可愛いし、綺麗だし」


「わっ!」
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