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いやー、平和だねー(今は)
一周年記念番外編 誕生日だヨ!!
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1436年11月22日
「兄さん!お誕生日おめでとう!」
俺は弟のトムの大声に目を覚ました。
「おはよう、トム。…あ、今日は俺の誕生日か…」
11月22日はリッキーこと俺、リチャード・ネヴィルの誕生日だ。まだ前世が基準になっているものもあるせいで、前世とは違う自分の誕生日にはまだ慣れてない。
「僕、兄さんに1番におめでとうって言うために早起きしたんだ!偉いでしょ!」
「うん、偉いよトム。でも普段から早起きしような」
「うっ…」
トムは朝に弱い。寝坊する事が多いので大人になるまでになおして欲しいところだ。
「そうですよトマスにいさん。ちちうえもいいかげんにしろっていってますし、リチャードにいさんは『はやおきはサーモンの毒』とかいってるじゃないですか。あとおめでとございます、リチャードにいさん」
とたとた、と歩いてきて言ったのはジョニー。5才になった彼は容姿も性格も年々父に似てきた。
「ジョニー、三文の徳、だよ。あと、ありがとうね」
「そうでした。さんもんのとく、です。はやおきしてください」
幼いが、キリッとした顔でジョニーは言った。
「わかったよ、ジョニー。約束するから」
流石に弟に言われて応えたのか、トムは勢いよく頷いた。
…あの勢い、壊れた人形かな?
「あーっ!トム兄様もジョニーもずるーい!私が最初におめでとう言いたかったのに!」
頬を膨らませて言ったのはアリー。スカートには末弟のジョーがつかまっており、二人とも手に花を持っている。
「リッキー兄様お誕生日おめでとう」
「おめでと!」
「兄様のために二人でお花をとってきたの!」
二人は僕に花を渡してくれた。頑張をの証に手が汚れていた。
「二人ともありがとう。綺麗な花だね。でもはやく手を洗いに行こうか。父上が見たらなんて言うかな?」
「おい、アリー、ジョー。汚いぞ。泥を屋敷に持ち込むな、早く手を洗え。…というか、何をしていたんだ?…かな?」
アリーが父上の喋り方を真似する。母上似のアリーが父上の真似をするとかなり面白い。トムは既に吹き出している。
「さあ、もうすぐご飯だし、みんなで手を洗いに行こっか」
はーい、という弟妹たちの元気な返事を聞いて俺は微笑んだ。
◯●◯
「おはよう、リッキー、トム、アリー、ジョニー、ジョー。そしてお誕生日おめでとう、リッキー」
「おはようございます、ありがとうございます母上」
「おはようです、母さん!」
「おはよう、母様」
「おはようございます、かあさん」
「おあよーございます、ははうえ」
五者五様?の挨拶をすると、母上はジョーから幼い順に子供たちを抱きしめていった。年は29だが、まだ20代前半に見え、その天使のような可愛らしさは衰えていない。一方、先日、白髪が生えてきたことに気づいた父上は影で「アリスは若々しいのに私は何故…」とぶつぶつ言って、かなり落ち込んでいた。そりゃあ、貴方36ですから。貴方は結婚した時、20歳でしたが、母上は13歳でしたから。あれ、父上ってまさかロリコ…。
コホン。そして、ハグは俺の番になった。誕生日だからか、しっかりと抱きしめられた。
「おめでとう、リッキー。大きくなったわね。…生まれてきてくれてありがとう」
母上は優しく微笑み、頭を撫でてくれた。
「母上…」
「ほらリッキー。私からプレゼントもあるぞ」
母上が俺の頭を撫で終わると、いつのまにか現れた父上が俺に本を差し出してくれた。欲しかった歴史書だ。ものすごく嬉しい。
(前世は、欲しいものとか言えなかったからな…)
俺は前世、両親でない人に育てられた。だから、誕生日もクリスマスも欲しいものを「欲しい」と言えなかった。なんだか申し訳なかったのだ。
でも、今世は違う。俺には兄弟がいて、両親がいて、みんな優しくて、暖かい。
何かが、頬を伝った気がした。
「兄さん、泣いてるの!?」
ギョッとした顔をして、トムが言った。
「…リッキー。もしかして、これが要らなかったのか?」
父上も心配そうな顔をする。
「…大丈夫だよ、トム。プレゼント嬉しいです、父上」
「なら…」
「嬉しい、だけですから」
俺は嬉し泣きをしながら、笑ったのであった。
──────────────────────────────────────
リッキー596歳おめでとう!!!!!!…というか、ウォリック伯おめでとうございます!!!!!ですね。
そして、本小説も投稿一周年となりました。(一度カテゴリーエラーの関係で削除され、再投稿という形になったので初回公開と一話投稿の日付がズレていますが…)。読んでくれている読者の皆様、お気に入り登録してくださった方々、友人たち、応援してくれる家族にこの場でお礼を言わせていただきます。
本当にありがとうございます!!
これからもリッキーの物語は続いていきます。年内にはウォリックが成人し、宮廷の争いに巻き込まれていく新章に突入する予定です。改稿も考えております。
駄文、駄作ですがこれからもよろしくお願いします!!
「兄さん!お誕生日おめでとう!」
俺は弟のトムの大声に目を覚ました。
「おはよう、トム。…あ、今日は俺の誕生日か…」
11月22日はリッキーこと俺、リチャード・ネヴィルの誕生日だ。まだ前世が基準になっているものもあるせいで、前世とは違う自分の誕生日にはまだ慣れてない。
「僕、兄さんに1番におめでとうって言うために早起きしたんだ!偉いでしょ!」
「うん、偉いよトム。でも普段から早起きしような」
「うっ…」
トムは朝に弱い。寝坊する事が多いので大人になるまでになおして欲しいところだ。
「そうですよトマスにいさん。ちちうえもいいかげんにしろっていってますし、リチャードにいさんは『はやおきはサーモンの毒』とかいってるじゃないですか。あとおめでとございます、リチャードにいさん」
とたとた、と歩いてきて言ったのはジョニー。5才になった彼は容姿も性格も年々父に似てきた。
「ジョニー、三文の徳、だよ。あと、ありがとうね」
「そうでした。さんもんのとく、です。はやおきしてください」
幼いが、キリッとした顔でジョニーは言った。
「わかったよ、ジョニー。約束するから」
流石に弟に言われて応えたのか、トムは勢いよく頷いた。
…あの勢い、壊れた人形かな?
「あーっ!トム兄様もジョニーもずるーい!私が最初におめでとう言いたかったのに!」
頬を膨らませて言ったのはアリー。スカートには末弟のジョーがつかまっており、二人とも手に花を持っている。
「リッキー兄様お誕生日おめでとう」
「おめでと!」
「兄様のために二人でお花をとってきたの!」
二人は僕に花を渡してくれた。頑張をの証に手が汚れていた。
「二人ともありがとう。綺麗な花だね。でもはやく手を洗いに行こうか。父上が見たらなんて言うかな?」
「おい、アリー、ジョー。汚いぞ。泥を屋敷に持ち込むな、早く手を洗え。…というか、何をしていたんだ?…かな?」
アリーが父上の喋り方を真似する。母上似のアリーが父上の真似をするとかなり面白い。トムは既に吹き出している。
「さあ、もうすぐご飯だし、みんなで手を洗いに行こっか」
はーい、という弟妹たちの元気な返事を聞いて俺は微笑んだ。
◯●◯
「おはよう、リッキー、トム、アリー、ジョニー、ジョー。そしてお誕生日おめでとう、リッキー」
「おはようございます、ありがとうございます母上」
「おはようです、母さん!」
「おはよう、母様」
「おはようございます、かあさん」
「おあよーございます、ははうえ」
五者五様?の挨拶をすると、母上はジョーから幼い順に子供たちを抱きしめていった。年は29だが、まだ20代前半に見え、その天使のような可愛らしさは衰えていない。一方、先日、白髪が生えてきたことに気づいた父上は影で「アリスは若々しいのに私は何故…」とぶつぶつ言って、かなり落ち込んでいた。そりゃあ、貴方36ですから。貴方は結婚した時、20歳でしたが、母上は13歳でしたから。あれ、父上ってまさかロリコ…。
コホン。そして、ハグは俺の番になった。誕生日だからか、しっかりと抱きしめられた。
「おめでとう、リッキー。大きくなったわね。…生まれてきてくれてありがとう」
母上は優しく微笑み、頭を撫でてくれた。
「母上…」
「ほらリッキー。私からプレゼントもあるぞ」
母上が俺の頭を撫で終わると、いつのまにか現れた父上が俺に本を差し出してくれた。欲しかった歴史書だ。ものすごく嬉しい。
(前世は、欲しいものとか言えなかったからな…)
俺は前世、両親でない人に育てられた。だから、誕生日もクリスマスも欲しいものを「欲しい」と言えなかった。なんだか申し訳なかったのだ。
でも、今世は違う。俺には兄弟がいて、両親がいて、みんな優しくて、暖かい。
何かが、頬を伝った気がした。
「兄さん、泣いてるの!?」
ギョッとした顔をして、トムが言った。
「…リッキー。もしかして、これが要らなかったのか?」
父上も心配そうな顔をする。
「…大丈夫だよ、トム。プレゼント嬉しいです、父上」
「なら…」
「嬉しい、だけですから」
俺は嬉し泣きをしながら、笑ったのであった。
──────────────────────────────────────
リッキー596歳おめでとう!!!!!!…というか、ウォリック伯おめでとうございます!!!!!ですね。
そして、本小説も投稿一周年となりました。(一度カテゴリーエラーの関係で削除され、再投稿という形になったので初回公開と一話投稿の日付がズレていますが…)。読んでくれている読者の皆様、お気に入り登録してくださった方々、友人たち、応援してくれる家族にこの場でお礼を言わせていただきます。
本当にありがとうございます!!
これからもリッキーの物語は続いていきます。年内にはウォリックが成人し、宮廷の争いに巻き込まれていく新章に突入する予定です。改稿も考えております。
駄文、駄作ですがこれからもよろしくお願いします!!
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