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1章『いじめてあげる』
9:嫉妬と情事【R】
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****♡Side・塩田
「あッ♡ ……んんんッ」
塩田がゆっくりと皇の蕾に腰を進めては引くと、彼は甘い声をあげシーツを掴んだ。彼の蕾からは絶えず、ぷちゅッぷちゅッと厭らしい水音がしている。
「イイのか?」
「んッ……塩田ッ」
濡れた唇に口づけ、彼の頭を抱え込む。
──可愛い。こんな姿をアイツにも見せたのかと思うと、忌々しい。
親指の腹で彼の胸の飾りを優しく転がしながら、舌を絡めれば、
「ふッ……ううんッ」
上手に息ができないのか、苦しそうに喘ぐ。
「皇」
唇を離し、耳たぶを甘嚙みすると彼の名を呼ぶ。彼は虚ろな瞳を塩田に向けた。潤んだ瞳、上気した頬、彼の全てが塩田の欲情を煽っていく。しかし塩田は理性を手放さなかった。
「もう……名前……呼んでくれないの?」
「優一」
「んッ……」
彼の望む通り名前を呼んでやれば、塩田の首に両腕を巻きつける。その甘えた声と仕草が愛しい。
「やッ……んんッ」
「イけよ」
「塩田ッ……ダメッ……やあッ」
塩田は二人の間に手を入れると、彼自身を握りこみぷくりと膨れた部分をクニクニとこねくり回す。
「やんんッ……はあッ」
前も後ろも刺激され、ぎゅっと塩田にしがみつく彼。
──嫉妬で頭がおかしくなりそうだ。
「あああッ……」
「ほら、イイんだろ?」
「塩田ッ……おねが……一緒がいい」
「ん」
塩田は、愛液を放ちぐったりと横たわる彼の首筋を強く吸うと、身体を起こす。
そして、彼の腹を濡らす愛液を救い上げた。
「何……してるの?」
トロリと手を汚す彼の体液。それすらも愛しいと思った。
「何も」
言って彼に口づける。
──このまま、閉じ込めてしまいたい。アイツから遠ざけたい。
「良かった?」
「うん」
塩田の問いに頬を染める彼。そんな彼の髪をサラリと撫でると、
「いくらでも抱いてやるから、浮気すんなよ」
と、らしくないことを口にする。
彼は一瞬驚いた顔をした後、
「俺に興味なかったくせに」
と恨み言を漏らした。
「いつの話だ?」
しかし、塩田は動じない。
「その言い方は、俺に興味あるってこと?」
「好きに取ればいい」
と、ふいっと横を向く塩田の腕を彼は掴む。
「ねえ、優しくして」
「優しいだろ」
「こっちみて」
「嫌だね」
塩田は、組んだ膝の上に頬杖をついて。きっと泣きそうな顔をして、自分を見つめているだろう彼をどう扱っていいのか困る。
「意地悪しないって言った」
「言ったな」
塩田はため息をつくと、彼を腕に抱き上げた。
「塩田?」
「風呂、行こう。洗ってやるから」
「俺……塩田が好き」
「知ってる」
落ちないようにと塩田の首に腕を巻きつける彼に、ちゅっと口づけると浴室に向かったのだった。
「あッ♡ ……んんんッ」
塩田がゆっくりと皇の蕾に腰を進めては引くと、彼は甘い声をあげシーツを掴んだ。彼の蕾からは絶えず、ぷちゅッぷちゅッと厭らしい水音がしている。
「イイのか?」
「んッ……塩田ッ」
濡れた唇に口づけ、彼の頭を抱え込む。
──可愛い。こんな姿をアイツにも見せたのかと思うと、忌々しい。
親指の腹で彼の胸の飾りを優しく転がしながら、舌を絡めれば、
「ふッ……ううんッ」
上手に息ができないのか、苦しそうに喘ぐ。
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唇を離し、耳たぶを甘嚙みすると彼の名を呼ぶ。彼は虚ろな瞳を塩田に向けた。潤んだ瞳、上気した頬、彼の全てが塩田の欲情を煽っていく。しかし塩田は理性を手放さなかった。
「もう……名前……呼んでくれないの?」
「優一」
「んッ……」
彼の望む通り名前を呼んでやれば、塩田の首に両腕を巻きつける。その甘えた声と仕草が愛しい。
「やッ……んんッ」
「イけよ」
「塩田ッ……ダメッ……やあッ」
塩田は二人の間に手を入れると、彼自身を握りこみぷくりと膨れた部分をクニクニとこねくり回す。
「やんんッ……はあッ」
前も後ろも刺激され、ぎゅっと塩田にしがみつく彼。
──嫉妬で頭がおかしくなりそうだ。
「あああッ……」
「ほら、イイんだろ?」
「塩田ッ……おねが……一緒がいい」
「ん」
塩田は、愛液を放ちぐったりと横たわる彼の首筋を強く吸うと、身体を起こす。
そして、彼の腹を濡らす愛液を救い上げた。
「何……してるの?」
トロリと手を汚す彼の体液。それすらも愛しいと思った。
「何も」
言って彼に口づける。
──このまま、閉じ込めてしまいたい。アイツから遠ざけたい。
「良かった?」
「うん」
塩田の問いに頬を染める彼。そんな彼の髪をサラリと撫でると、
「いくらでも抱いてやるから、浮気すんなよ」
と、らしくないことを口にする。
彼は一瞬驚いた顔をした後、
「俺に興味なかったくせに」
と恨み言を漏らした。
「いつの話だ?」
しかし、塩田は動じない。
「その言い方は、俺に興味あるってこと?」
「好きに取ればいい」
と、ふいっと横を向く塩田の腕を彼は掴む。
「ねえ、優しくして」
「優しいだろ」
「こっちみて」
「嫌だね」
塩田は、組んだ膝の上に頬杖をついて。きっと泣きそうな顔をして、自分を見つめているだろう彼をどう扱っていいのか困る。
「意地悪しないって言った」
「言ったな」
塩田はため息をつくと、彼を腕に抱き上げた。
「塩田?」
「風呂、行こう。洗ってやるから」
「俺……塩田が好き」
「知ってる」
落ちないようにと塩田の首に腕を巻きつける彼に、ちゅっと口づけると浴室に向かったのだった。
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