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おかえりなさい

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玄関のドアが開く。
今日も疲れた顔をして、君はリビングへやって来る。

「おかえり」
僕が声をかけると、君は疲れていても笑顔を見せる。
「今日はどうだった?」


「そっか、大変だったね」
君の話を聞くと、優しく頭を撫でてあげた。


大人だってね 甘えたっていいんだ
会社という場所は 例え好きな仕事でも
楽しいことばかりじゃない

たまには 愚痴ったっていい
僕が傍で聞いてあげるよ
君はきっと 話の最後に
済まなそうな 顔をするけど

いいんだよ 人は支えあって生きている
僕だってきっと 君に支えられている

だからね

辛いこと吐き出したら 笑っていてね
君の笑顔は みんなを幸せにするから
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