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6『恋愛経験者と未経験者たち』
6【R】もう、戻れない
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****side■塩田
「はあ……ッ」
何度も彼の中指が最奥の蕾を出たり入ったりしている。水音を立てながら。
先ほどとは違い、部屋には静かに音楽が流れており、余計なことを言わなくなった電車が塩田の首筋に唇をよせた。
──あんなところの中まで見られるなんて。
一緒に風呂に入り、全裸を見られたところで羞恥に顔を赤らめた記憶はない。しかし蕾を広げられ中を覗かれると、羞恥に襲われた。恥ずかしいはずなのに、そこを舐められると気持ちよくて、身体が反応する。目に見える変化に、電車は満足そうな表情をした。
──紀夫は俺で欲情するのかな……?
唐突にそんなことが気になり、ぎゅっと抱き着けば、
「可愛い。どうしたの?」
と彼に問われる。
穏やかで優しい笑みをじっと見つめていると、
「そんなもの欲しそうな顔して」
と口づけをされた。
密着した身体。彼の下着の中に確かな感触。それは塩田の股にあたり、触らなくても彼が興奮していることを教えてくれる。
「大好きだよ、塩田」
「俺も好き」
彼が彼女とすでに別れていたと知った時、どんなにか嬉しかったろう。
自分に想いを寄せていたことを知った時、心は跳ねた。
あの時、板井に聞かれた質問。
『まだ好きなの?』
彼女持ちの相手を好きだなんて、言葉に出来なかった。
でも今なら言える。
「紀夫が好き」
塩田の言葉に彼がとても嬉しそうな顔をした。
しょっちゅうなんだかんだ理由をつけて塩田のマンションに泊まりに来る彼。心のどこかで恋人から奪いたいと思っていたのかもしれない。一度だって断ったことはなかったから。
眠る段になれば、客間もあるのに一緒に寝たがる彼に、その距離感は変だと思いながらも嬉しかったのは言うまでもない。
「可愛いなあ」
ニコニコと塩田を見つめていた彼が、
「そろそろ、挿れていい?」
と耳元で問う。
時間をかけゆっくりと奥をほぐしてくれた彼。今まで我慢していたというだけあって、忍耐は相当なものだと思った。
「一緒に気持ちよくなろうね。塩田」
優しい彼の声音に酔いそうになりながらも、塩田はコクコクと頷く。両股に彼の手が添えられ、腰を持ち上げられた。大きく開かれた両股に塩田は声にならない声を上げる。
「だめ、待たないよ」
と唇を塞がれたからだ。
──こ、こんなカッコさせられるなんて聞いてない!
抗議の声を上げたいが、口を塞がれているため何も言えず。彼は塩田の蕾に自分自身を宛がうと、ゆっくりと腰を進め再び塩田の背に腕を回す。
「んッ……んんッ」
痛みはなかった。彼自身が中で擦れ、熱く感じる。
「痛い?」
「変な……感じ……」
侵入してくるそれを、身体は押しやろうとしていた。しかし身体の意志に反し、ゆっくりと秘部を犯していく。
「全部入ったよ」
耳たぶを噛まれ、身体がびくっと反応する。
しばらく慣らすためにじっとしていた彼は、
「中、きゅんきゅん締め付けてくる」
と感想を述べた。
「少し動くね」
予告をして腰を引いた彼だったが、
「……ッ! あっ……だめ。紀夫、や……ッ」
その瞬間、快感の波が塩田を襲う。慌ててしがみつく塩田に、電車は驚いた顔をしていたが。
「そっか、抜くとき気持ちいいんだね」
と悪戯っぽく笑ったのだった。
「はあ……ッ」
何度も彼の中指が最奥の蕾を出たり入ったりしている。水音を立てながら。
先ほどとは違い、部屋には静かに音楽が流れており、余計なことを言わなくなった電車が塩田の首筋に唇をよせた。
──あんなところの中まで見られるなんて。
一緒に風呂に入り、全裸を見られたところで羞恥に顔を赤らめた記憶はない。しかし蕾を広げられ中を覗かれると、羞恥に襲われた。恥ずかしいはずなのに、そこを舐められると気持ちよくて、身体が反応する。目に見える変化に、電車は満足そうな表情をした。
──紀夫は俺で欲情するのかな……?
唐突にそんなことが気になり、ぎゅっと抱き着けば、
「可愛い。どうしたの?」
と彼に問われる。
穏やかで優しい笑みをじっと見つめていると、
「そんなもの欲しそうな顔して」
と口づけをされた。
密着した身体。彼の下着の中に確かな感触。それは塩田の股にあたり、触らなくても彼が興奮していることを教えてくれる。
「大好きだよ、塩田」
「俺も好き」
彼が彼女とすでに別れていたと知った時、どんなにか嬉しかったろう。
自分に想いを寄せていたことを知った時、心は跳ねた。
あの時、板井に聞かれた質問。
『まだ好きなの?』
彼女持ちの相手を好きだなんて、言葉に出来なかった。
でも今なら言える。
「紀夫が好き」
塩田の言葉に彼がとても嬉しそうな顔をした。
しょっちゅうなんだかんだ理由をつけて塩田のマンションに泊まりに来る彼。心のどこかで恋人から奪いたいと思っていたのかもしれない。一度だって断ったことはなかったから。
眠る段になれば、客間もあるのに一緒に寝たがる彼に、その距離感は変だと思いながらも嬉しかったのは言うまでもない。
「可愛いなあ」
ニコニコと塩田を見つめていた彼が、
「そろそろ、挿れていい?」
と耳元で問う。
時間をかけゆっくりと奥をほぐしてくれた彼。今まで我慢していたというだけあって、忍耐は相当なものだと思った。
「一緒に気持ちよくなろうね。塩田」
優しい彼の声音に酔いそうになりながらも、塩田はコクコクと頷く。両股に彼の手が添えられ、腰を持ち上げられた。大きく開かれた両股に塩田は声にならない声を上げる。
「だめ、待たないよ」
と唇を塞がれたからだ。
──こ、こんなカッコさせられるなんて聞いてない!
抗議の声を上げたいが、口を塞がれているため何も言えず。彼は塩田の蕾に自分自身を宛がうと、ゆっくりと腰を進め再び塩田の背に腕を回す。
「んッ……んんッ」
痛みはなかった。彼自身が中で擦れ、熱く感じる。
「痛い?」
「変な……感じ……」
侵入してくるそれを、身体は押しやろうとしていた。しかし身体の意志に反し、ゆっくりと秘部を犯していく。
「全部入ったよ」
耳たぶを噛まれ、身体がびくっと反応する。
しばらく慣らすためにじっとしていた彼は、
「中、きゅんきゅん締め付けてくる」
と感想を述べた。
「少し動くね」
予告をして腰を引いた彼だったが、
「……ッ! あっ……だめ。紀夫、や……ッ」
その瞬間、快感の波が塩田を襲う。慌ててしがみつく塩田に、電車は驚いた顔をしていたが。
「そっか、抜くとき気持ちいいんだね」
と悪戯っぽく笑ったのだった。
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