幼馴染を追って異世界へ〜『¥300,000,000』廃課金した最強アカウントをLv1からやり直し、「超重力」属性を使って〜

甲殻類

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2章 転生、新たな出会い

12話 初戦闘

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 俺らはシロネが言っていた、北にある街へ行くため歩いていた。



 吸血鬼は日差しに弱いんじゃないのと聞いてみたが、どうやら人間とのハーフでその特性が弱いらしい、なのであまり関係ないっぽい。



 吸血鬼と人間のいいとこ取りだ。



 そして今向かっている街の名は、リ・ストランテ。帝国領の街の1つで帝国が保有する街の中で3番目に大きい街だ。



 帝国の周りを囲うように街がありその街と街の間に小さな村が多数点在している形になっている。

 食品関係の生産が強く、シロネが言うには美味いものが多いらしい。







 あの後1日もかからず森を抜けることができた。



 結界魔法の凄さがよくわかる、OOPARTSでは主に対モンスターや多人数相手の時によく使っていたイメージがあるがこういう風に使うのもありだな。



 防御壁として使ったり、相手の行動を阻害したりと何かと便利だからな。



 まぁ俺は使えんが……



「そういえば、お主ルーエはもっとるのか?」



 ルーエとはこの世界の通貨単位である、1ルーエを日本円に換算すると1円と同価値である。

 この通貨単位はOOPARTSと全く同じで、俺のゲームアカウントには上限値最大までルーエを持っていたが、全て女神に持っていかれた。

 なので、今現在無一文、無一ルーエである。



「いや、持ってないが……」



 これまたシロネは残念な人を見る目でこちらを見てくる…いやほんとごめんなさい。



「よくそれで旅なんてしようと思ったのう」



 ホントですよ。まさかルーエなしスタートとは思ってもいませんでしたからね…



「ルーエが入るまではわしが立て替えといてやる」



「すまない、恩にきる」



 と、手を合わせ謝罪する。 

 森を抜けてからは草原が広がり軽く補装された道を歩き、時折人とすれ違っていた。



 天気も良好で、とても気持ちい旅になっている。



 序盤の滑り出しは好調だ。



 シロネがいうにはリ・ストランテまでは歩いて3日程かかるらしい。



 途中で村があればそこで1泊し、なければ野宿という形になる。



 シロネは何度かその街には行ったことがあるらしいので特に道に困ることなく進んでいる。



「ここら辺って魔物って出ないのか?」



 さっきから思っていたことを口にする、いやだって転生してからスケルトン以外に会ってないからなぁ。



「ほとんど出んぞ、ここは街から近い、冒険者や騎士どもが大方討伐しておる」



 ほえぇそんなに優秀なのか、残念せっかく経験値稼げるかと思ってたのに。



「あの街の冒険者はなかなかに優秀じゃ、まぁ帝国におる冒険者の方はもっと強烈じゃがの」



 まじかよ、どんだけすごいんだ帝国とやら。



「まぁどの国もいつ戦争が起きてもいいように戦力を蓄えておる、今はそんなに不仲でないからいいがの」



「なんでそんなに情報知ってんだ?」



 シロネは何でもないように答える



「各国に偵察用スケルトン送ってるからの」



 バレたらやばくないのかと思ったがシロネがやることだ、特にぬかりはないだろう。



 俺はアイテムボックスから水を取り出し、一気に飲み干す。



 アイテムボックス内のアイテムは殆どがレベルが足りないので使えず、例え使えたとしても貴重なので慎重に使うつもりでいた。 







**



 その夜、結局村につくことはなく野宿していた。 



 今はあの森の時のように焚き火を挟んで向かい合わせで座っている。



 ただいま晩飯中だ。



「さて、早ければ明日街に着く。そこでの方針を固めようと思うのじゃが」



 シロネはそう切り出す。



「そうだなぁ、まずは冒険者登録し冒険者で活動し資金を貯めつつ情報収集するって感じかな」



「まぁ無難じゃの」



 会話終了。

 いやはや早い、定時連絡並みに早い会話だった。会話かすら謎だが…



 俺は、何とか話を続けようと考える。



「シロネは、死霊術の他にどんな魔法が使えるんだ?」



「そうじゃのぉ、氷結魔法とか影魔法を使えるぞ」



 これは、すごい。

 2つはOOPARTSで特に人気が高かった魔法ベスト10内のやつだ。



 OOPARTSでの魔法はまず、自然魔法が全ての根本の魔法でそこからツリー状に枝分かれして色々な魔法がある。



  自然属性から火、水、土、風、雷、特異と6つの魔法属性に分かれており、特異は闇、

 光(聖)2つからなる。



 そしてこの7つの魔法属性からまた枝分かれしていき、さまざまな属性に別れる。



 氷結魔法は、水から氷、雪に分かれ、氷をさらに極めたものになる、取得に相当な時間が必要になる、なのでシロネはかなり強いことがわかる。



 しかも魔法属性同士を混ぜることによって新たな魔法属性ができる。

 なので魔法は多種多様になりレベルが上がる程同じ魔法を使う人が減っていく。



 OOPARTSでは、レベルが上がる度に属性ポイントが貰えこれは課金者、非課金者関係なく同じポイントである、それをあとは自分で好きなように属性に振ることによって自分だけの魔法をカスタマイズできる。



 これはスキルにも同様の事が言える、スキルにはスキルポイントがありあとは魔法と同様だ。



 魔法とスキルの差は魔法はMPがなくなると撃てなくなるが、スキルは一定時間が経つとまた撃てるようになる。





「お主はどんな魔法を使うのじゃ?」



 うーん困った、まだレベル10で魔法もスキルも撃てないからなぁ。



 俺自身はどんな魔法属性を取得してきたかは当然分かっているが、今はあまり詳しくは言う必要はないだろう。



 聞いといて悪いけど……



「えっと、闇魔法が得意かな」



「闇魔法とはまた特殊なものを……ま、お主には似合っとるかもの」



 おちょくるようシロネは嗾けてくる。



 ふんっ俺が極めた闇魔法を今度見せて驚かしてやるんだからね、覚えておきなさい。



 と心に留めつつ、そろそろ寝る体制に入る。



 といっても殆ど寝れないのだが。



 シロネも俺が寝る姿勢を見ると、同様に寝る姿勢に入る。



**



 寝付けないでいること2時間くらい経った頃。



 俺がアイテムボックスにあった本を読みながら、半分寝ているとシロネから急に和衷協同を使った声が頭の中に入る。



 (起きろアキト、数人こちらに近づいてくる敵がおる恐らく盗賊じゃ数は5人)



 (さっき冒険者がそこそこやるみたいなこと言ってなかったか?)



 シロネは緊張感があまりなさそうだ、まぁシロネにとってはそれ程の族なんだろう。



 (あやつらは手薄になる夜に活動するからの、それに隠れることに関しては一流だからのあやつら。それに、モンスターより人間の方がよっぽど醜悪じゃ)





 (で、どうするアキト)



 さて、初戦闘が人間だとは思ってもいなかったがここはいっちょ見せ場と行きたいとこだがいかんせんまだ魔法が使えん、使える武器はアイテムボックスにある短剣だけである。



 剣士職じゃないしなぁと思いつつも短剣を持ち出す、別にレベルの低い武器なら職業関係なく装備できるが。



 これだけだと難しいか……



 やっぱり命がかかっていると緊張感が違う、それに女神も言っていたがOOPARTSの時とは違って、痛覚があるし疲れもする、なのでHPが例え残っていたとしても常にベストな状態で動ける訳ではない。





 その辺りのOOPARTSとの差を考えつつ戦いに慣れないといけないからな。



 (とりあえずシロネは何人相手に出来そうだ)



 キョトンとした声ですぐに返事が返ってくる。



 (今すぐにでも全員殺せるぞ)





 それは何とも心強いことで、今の状態ではシロネの方が実力が上だからな…



 (じゃあ俺に戦わせてくれないか、シロネは適当に援護頼む)



 クスッと一瞬笑ったあとシロネは了解の意を伝えてきた。



 (で、作戦はあるのか?)



 (そんな姑息な作戦立てても恐らく意味ない、どうせ相手も気づいているはずだ正々堂々正面きってやりあう)



 やっぱり最初は、殴り合いじゃ。



 それを聞いてシロネはこちらに近く。



「お主以外とそういうの好きなんじゃな。てっきりもっと知的なイメージじゃったんだが…」



「まぁね」





 そして、さっきシロネが居た場所に盗賊4人が姿を現す。

 4人……なるほどこちらが数を把握していない前提で、1人はどこか隠れて戦況を伺うってとこか。





 目の前の盗賊4人はみんな男で屈強な肉体をしている。



 リーダー格の男が声をあげる。



「ほう、こちらが来ることが分かっていたとは、これはこちらも危ないか」



 てっきり、突っ込んで来ると思っていたがしっかり状況判断できるやつとはな…こりゃ厄介。



「タンターとエドフは俺とケナの援護を、恐らくそちらの小さい女の方が後衛だ」



「「わかりやした」」



 盗賊の子分と思われるやつらが3人とも了解を示す。



 しっかり統率が取れている、こりゃ捕らえるのは難しいか…殺す気でいかないといけない。



 そう思った瞬間。



「アキト!避けろ!!」



 一本の矢が飛んで来るしかもそれが途中で3本に増え2本が俺を1本がシロネを狙う。



 俺は体を捻り間一髪で避け、シロネは矢を片手で掴み取る。





 俺たちが矢に気を取られた一瞬を狙って2人が距離を詰めリーダー格の男は俺をもう1人のやつがシロネを狙う。



 リーダー格の方は魔法で強化された腕で俺に殴りかかる。



 右ストレートが俺の顔面に向けて飛んで来る、それを俺は右手でいなし短剣を持つ左手で右脇腹辺りに短剣を突き刺そうとするが魔法で強化されてるためか刃が通らない。



 俺たちは互いに距離を置く。



「ほう…俺の殴りを避けるとはなかなかやるじゃないか」



「そちらこそ、盗賊のくせしてコンビネーション良すぎやしない?」



 お互いにニヤッと不適に笑う。



 さっきまで居た後衛の片方がいない。



 恐らく、シロネの方に回ったか…



「当たり前だ、チームワークは大切だろぅ小僧」



「はっ当然!」



 俺は思いっきり地を蹴り、やつの元までつめ寄ろうとするがその瞬間今度は1本だが属性の付与された矢が飛んで来る。



 その矢を放つことを分かっていたようにリーダー格の男も詰め寄って来る。



 俺は急ブレーキをかけまずは矢をワンステップ右にずれ躱す、勢いは削がれたがそのまま突っ込もうと思い視線を矢から戻すと先ほどよりも速く俺の元へリーダー格の男は詰め寄っていた。



 そのままやつは魔法がさらに付与された右ストレートで殴りかかってくる。



 避けれないと悟った俺は両腕をクロスしガードの体制に入りガードのからパンチを思いっきり食らう。



 もの凄い重い衝撃が腕の皮膚から骨へそして脳へと響く。



 そのまま吹き飛ばされ木に衝突する。



「カハッ」



 痛ってぇ…。

 食らった腕が悲鳴を上げている。



「よく守ったな。今のをもろにくらっていたら立ち上がれなかっただろう」



 すると、緊張感のない声が響き渡る。



「アキトよまだやっていたのか、暇だったから後ろのやつも捕まえてきたのじゃ」



 そう言って男4人を地面に放り投げる。



 どこにそんなに腕力あるんだよと思うくらい軽々とやってのける。

 さすが、元Sランク冒険者。



「手助けはいr」



「いらん」

 シロネの問いに用意していた答えを投げかける。



「成る程、お前よりそっちの女のほうを優先すべきだったか…」



 リーダー格の男は冷静に考察する。



「仕方ない、スキル『質実剛健/プロテクション』」



 確か、あのスキルは全身体能力を向上させさらに上乗せして防御をあげるスキル。



 奴は腹を括ったのかさっきよりも集中力が上がっている。



「俺ではお前の後ろにいる女は倒せん、ならばお前だけの命だけは貰っていくぞ」



「撤退して貰ってもいいんだけど」



 とおどけてみせる。



「フッ…生憎俺はおつむが弱い、撤退という言葉は聞いたことないなッ」



 そう言って、奴は地を蹴り俺へこれまで以上に速く接近して来る。



「スキル『赤手剛拳/ブラストバーン』」



 右手が赤いオーラを纏い、その手で殴りかかってくる。



 胸元を狙った奴の掌底をギリギリの所で地面に手を付きしゃがんで回避する。



 そのまま木に奴の掌底がぶつかりその衝撃で木が折れ吹き飛ぶ。



 この隙を狙い俺は今発現したばかりのスキルを放つ。



 左手拳に一瞬で意識を集中させOOPARTSオンラインの初期の頃を思い出す。



「スキル『重力拳/グラビティナックル』」



 その隙ができた腹に思いっきり左拳で抉る。



「あがっはぁ」



 ナックルなのになぜかアッパーみたいな形になってしまったがまぁいいや。



 殴られた部分に重力波が放たれさらに奴の体を再度抉る。



 そして、そのまま奴は血を吐きながら失神する。



 殺さないよう、手加減したけど大丈夫かなぁ。





 これにて、俺の異世界で初めての戦いは終幕した。

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