19 / 97
3章 レベル上げの苦難
18話 節目
しおりを挟むあれから、10日が経過した。俺はレベル25に到達しており、さらに色々なスキル、魔法を覚えた。
ステータスもかなり上昇しており、努力値の恩恵もあってかOOPARTSの時より良いステータスになっていた。
そしてレベル25になった恩恵が、やっと武器を装備できる。これまで俺は武器を持ってはいたが低レベル武器は基本売却してなかった。だから今はレベル25以上の装備をしている。次目指すのはレベル30以上の武器だ。
ちなみにOOPARTSでは武闘家を極めているので、基本腕や手ににはめる武器になる。
武器と同じだが装備品も25以上のものがつけられるようになる。道具も同様だ。
そして、レベル50になると上級職へステップアップでき、その先一つの職業を極めレベル100になった時それぞれの職業ごとに称号が付き、ステータス上昇に加え、様々な効果が付く。
レベル25になった最後の恩恵だが、それは固有スキルの発現だ、これは通常のスキルと
は違いその属性固有の効果を持ったスキル、なので強力なものが多い。
固有スキルは1つの属性の属性ポイントがある一定のラインに達すると発現する、これは
属性によって様々あり、俺の場合は重力にポイントを15ポイント振ることで発現する。
俺は装備品を一新し、ステータスがさらに上昇するのを感じつつ、俺は思考を変え目の前にいる15体のスケルトンを見据える。
初日じゃ考えられないくらい増えている。今ではもう1日中動いてもバテることはなくなった(勿論疲れはあるよ)
10日間やってみたがあとこれの2倍と考えるとなかなかにハードだが、何故だか今は高揚している。
単純にOOPARTSの初期の頃に戻ったみたいで楽しすぎるのだ。レベル100になってからは案外退屈だったことが多かったから今みたいなレベルを上げて試行錯誤するといった感覚を忘れていた。
「さてと、やりますかね」
シロネは木の上でスケルトンの操作に集中している。今いる15体+外で活動しているスケルトンが100体以上近くいる、全てオートにしてもいいのだがそうすると統制が取れなくなり後々面倒なことになりかねないので100体近くのうち30体を同時操作している。
ちなみに、目の前にいるスケルトン15体はオートだ。
ある程度までレベルが上がったらスケルトン派遣をやめてもらい、シロネにはこちらに集中してもらうつもりだ。
スケルトンは数が増えただけではない、全てのスケルトンが魔法やスキルを使い尚且つスケルトンの上位個体もいる。
俺は息を整え、3秒カウントする。
3…2…1
ゼロの瞬間、俺は地を蹴り15体のスケルトンに急接近する。
今日も1日頑張りますかね。
**
あれから少し時間が経ち今は昼休憩だ。昼ご飯を食べている最中にシロネは何か怪訝そうな顔で唸っていた。
「どうかしたのか?」
「いやの、この森に置いてあるスケルトン達が次々殺られているのじゃ。これまでは1日に殺られて1、2体だったんじゃがの、今日はもう20体殺られておる」
確かにそれはおかしい、冒険者の依頼にたまたまこの場所の数が増えた?いや、そんなこと急にあるのか…
一応、警戒する必要があるなーー
頭の片隅にこのことを置きつつ、俺たちは再びレベル上げを開始した。
**
沈んでゆく太陽、辺りの木々が朱色に染まり物体の影が周りの朱さによりさらに黒々しくなった頃。
俺は息を荒くし、朱く染まった上空を見上げていた。倒したスケルトンは今日で135体、今日はこれで最後のスケルトン召喚になるだろう……
シロネも派遣しているスケルトンを戻しており、今は木の上からこの場を見ている……シロネはスキルを発動する。
円形の魔法陣が俺の前に出現し、15体のスケルトンが出現する。
もうSPもMPも残り僅か……ここからが正念場、成長できるか否かの分かれ道になる。
もう何度も対峙した風景、そのスケルトンを夕日が朱色に染め普段は負のオーラを持つスケルトンもなんだか可愛く見える。
あれ、頭おかしくなってる…とボケを自分の中で刻みつつ若干震える手足を振り立たせるため二発ほど頬を叩く。
「さぁこれで今日は最後じゃ、わしも魔力空っぽじゃ」
そう、シロネは俺に喝を入れる。今日でやっと3分の1が終わる……長かったような短かったような。
こんなに頑張ったのはいつぶりだろうかOOPARTSのレベル上げすらサボっていたぐらいだからなぁ……よくけんに怒られた。
まぁまだまだレベル100までの道のりは長いがレベル100になった時のことを考えると今からでもにやけてしまう。
さぁていっちょやりますかね。
俺は自分の中でテンポを刻む、目を閉じ体全体の力を抜く……
そして自分の中の最高のタイミングに合わせるーー
あと、少し……スケルトンは10日目までは俺が動くまでスケルトンが動かないようにしてもらっている。
それももう今日まで明日からはこちらのタイミング無視でスケルトンは攻撃を開始する。
だからこそこの感じを忘れないよう脳に鮮明に刻み込む。
スケルトンの少しの動き、視線(目なかった)、全てを観察し俺は踏み出すーー
これまでとは違い一瞬でスケルトンの前衛の間合いまで近づく…
そして、1撃目を入れようとスキルを発動する態勢に入った
ーー瞬間だった
背筋にゾックと冷や汗が溢れ出し、避けろと俺の勘がこれまでにないくらいの警告音で鳴り響く。
何が来るかはわからないが俺は自分自身を信じ一瞬で近づいたスケルトンを尻目に一気に緊急回避するため俺はスキル『重力圧縮波/グラヴィティウェブ』を放ちその反動でを利用しその場を退避しようとした瞬間。
俺は意識が吹き飛んだ。
*
はっと俺は意識を戻す。
何だ!何があったんだ……時間にして数十秒、俺は意識を飛ばされていた。
辺りを見渡すとさっきまでの夕日による綺麗な朱色は皆無、今は人血のような真っ赤な…いやそれよりも濃い真紅に染まり木々が焼け落ち火の粉が降り注いでいる。
「大丈夫か!!アキト!」
シロネが後ろから声をかけてくる。
俺は振り向こうとするがうまく動くことができなかった…今日の疲れと今の何らかのダメージにより体力はとっくに限界を迎えていた。
あの時緊急回避をしていなかったら恐らく重症もしくは死んでいたかもしれない。そう思うだけで鳥肌が全身を駆け巡る。
意識が回復すると同時に身体中が火傷を負っているいることに気がつく…ジリジリと痛みが意識の回復と共に追いついてきた。
皮膚がやけ、少し剥がれている…俺はすぐさまアイテムボックスからポーションを取り出し振りかける。
すると、少し回復したのか振り向けるようになる。
「すまん、油断したシロネ。今どうなってるんだ」
「何らかの魔法かスキルじゃろうこんな広範囲の高威力な魔法わしと恐らく同等もしくはそれ以上じゃ」
シロネも疲弊していたからギリギリだったのだろう、少し火傷を負い目に余裕がない。
相変わらず辺り一面燃え盛っている、木々は炭となり崩れ落ち葉は灰となり積もっていく。
それにものすごい煙と砂埃、火柱ができ今も炎は勢いが衰えることなく燃え盛っている、空気も熱く辺りの温度が急上昇している。
そして、俺達の眼前の一番大きな火柱から人影が写る。
「おいおい、スケルトンがこんなにいるとは聞いてないんだけどなぁ!たっくめんどくせぇいっそ森ごと炭にして野原に変えちまった方がいいんじゃねぇか」
ーーその声と同時に炎の中から1人の少女が俺たちの前に姿を表す。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
異世界では地味な俺が、なぜか神々に最愛されて無双してる件
fuwamofu
ファンタジー
平凡な高校生・桐生ユウは、女神の手違いで異世界に転生した。
チートもスキルも貰えず、冒険者登録すらままならない落ちこぼれ……のはずだった。
しかし周囲の異常な好感度、意味不明な強運、そして隠された神格スキルによって、ユウは「無自覚に全能」な存在へと覚醒していく。
気づけば女神も姫騎士も魔王娘も彼に夢中。誤解と崇拝が加速する中、ユウの“地味な日常”は世界を揺るがす伝説になっていく。
笑いあり、胸キュンあり、ざまぁありの最強(なのに本人だけ気づいてない)異世界ファンタジー開幕!
英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~
ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国辺境でただ静かに生き延びたいだけの少年・ヴァン。
彼に正義感はない。あるのは、母が遺したノートに記された、物理法則を応用した「高圧魔力」の理論と、徹底した費用対効果至上主義だけだ。
敵国三千の精鋭が灰燼城に迫る絶望的状況。ヴァンは剣を振るわず、心理戦と補給線攪乱だけで、たった三日で敵軍を撤退させる。
この効率的すぎる勝利は帝国の中枢に届き、彼は最高峰の帝国軍事学院への招待状を手に入れる。
「英雄になりたいわけじゃない。ただ、母の死の真相と父の秘密を知るため、生き残らなきゃならないだけだ」
無口最強の仮面メイド・シンカク、命を取引に差し出した狼耳少女・アイリ。彼は常にコスパの高い道を選び、母の遺したノートの謎、そして生まれて一度も会ったことのない父・帝国大元帥のいる帝都の闇へと踏み込んでいく。
正義も英雄も、損をするなら意味がない。合理主義が英雄譚を侵食していく、反英雄ミリタリー学園ファンタジー。
借金5億で異世界転移、よりによって金本位制の世界だった
夜明け一葉
ファンタジー
32歳の個人トレーダー・佐藤慧は、5年間の雪辱を賭けたトレードで5億円の借金を抱え、意識を失った。目覚めると、そこは剣と魔法が存在する見知らぬ世界だった。常識が通じない異世界で、金貨を見るだけで嘔吐する「金アレルギー」を抱えながら、若き冒険者リナと出会い、生き延びる術を探し始める。諦めることだけができなかった男が、新たな世界で再び立ち上がる異世界サバイバル譚。
辺境で静かに暮らしていた俺、実は竜王の末裔だったらしく気づけば国ができていた
平木明日香
ファンタジー
はるか五億四千万年前、この星は六柱の竜王によって治められていた。火・水・風・土・闇・光――それぞれの力が均衡を保ち、世界は一つの大きな生命のように静かに巡っていた。だが星の異変をきっかけに竜の力は揺らぎ、その欠片は“魂”となって新たな生命に宿る。やがて誕生した人類は文明を築き、竜の力を利用し、ついには六大陸そのものを巨大な封印装置へと変えて竜王を眠りにつかせた。
それから幾千年。
現代では六つの大国がそれぞれ封印を管理し、かろうじて世界の均衡を保っている。しかし各地で異常な魔獣が出現し、封印の揺らぎが噂されはじめていた。
そんな世界を気ままに旅する青年がいる。名はブラック・ドラグニル。三年前からハンターとして魔獣を討伐し、その肉を味わいながら各地を渡り歩く放浪者だ。規格外の実力を持ちながら名誉や地位には興味がなく、ただ「世界のうまいものを食べ尽くす」ことを楽しみに生きている。
ある日、光の王国ルミナリア近郊で王女ユリアナが大型魔獣に襲われる事件が起きる。死を覚悟した騎士団の前に現れたブラックは、その怪物をわずか数十秒で討ち倒す。彼にとっては雑魚同然だったが、その圧倒的な強さは王国中に知れ渡る。王女は自由に生きる彼の姿に心を奪われるが、ブラックは次の目的地へ向かう計画を練るばかり。
だが彼自身はまだ知らない。
自らが竜族の末裔であり、世界を再び“統合”へ導く鍵となる存在であることを。
竜の封印が揺らぐとき、自由を愛する青年は世界の命運を左右する選択を迫られる。
これは、竜の記憶と人の魂が交錯する壮大なファンタジー叙事譚である。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
神様、ちょっとチートがすぎませんか?
ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】
未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。
本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!
おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!
僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。
しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。
自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。
へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/
---------------
※カクヨムとなろうにも投稿しています
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる