幼馴染を追って異世界へ〜『¥300,000,000』廃課金した最強アカウントをLv1からやり直し、「超重力」属性を使って〜

甲殻類

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5章 強くなる為に……

43話 日々

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  いつも通り、朝早く起床し俺はランニングの準備をする。最初はこの距離を走るのに結構時間がかかっていたが、今ではタイムを2分の1にまで縮められている。

 ランニング中、いつも見かけるおじいちゃんやおばあちゃん、早朝巡回の兵士さんなど様々な人達とすれ違うとなぜかこちらを振り向いてくる。



 いつもは気軽な挨拶しか交わしてなかったのにこの反応はなんだろう……気恥ずかしいな……



 今日からはいつもの2倍の距離を走るので少しペースを考えながら走る。



 ランニング中は基本考え事をしながらいつも走っている。今日は1次試験のことを考えていた。あの最後俺が発動したスキルの中特に不自由無く、あの2人の先生は立っていた。

OOPARTSオンラインでは、属性特有の効果はレベル差があるほど効きにくくなる。

自分のレベル±5以下の相手には通常の効果がある。-5レベルより下の相手には耐性を無視して効果が入る。逆に+5より上のレベルになるにつれて効き目がどんどん減っていく。



 なのであの2人の先生(試験管)は少なくとも俺より+5のレベル差があることが分かる。

 そして、+5からはレベルが1離れるごとに効果影響率が1%ずつ下がる逆もまた然り。

 なのであの動きかたからかなり効果が軽減されていたとこからレベル差が20以上ありそうだ。



 だが、俺の重力属性は直接攻撃によって与えた重力属性の効果は軽減されない特性を持つ。なので、俺は遠距離系職ではなくその長所を活かせる近距離系が得意な職にしたのだ。



 そんなことをうだうだと考えていると向こう側かからトルスが走ってくる。トルスもまた早朝ランニングをしているらしく、今朝すれ違ったのだ。首からタオルをかけ汗を拭いながら走っている。



 トルスはこちらに気づき近づいてくる。そして、俺達はその場で足踏みしながら話す。



「もうここまで追いつかれたのか……早いなアキト」



「いやいや、俺もこの辺りで追いつくつもりだったんだけどね」



 お互い負けず嫌いらしい。そこからはさらにペースを上げほぼ全力のダッシュになり、結局何方かが追いつくことはなく終わった。そのおかげでもう体力が底をつきそうだ。

 俺達は汗だくになりながら宿屋に戻る。水を浴び新しい服に着替えるとちょうどみんなが起き出したころらしく、1階が徐々に騒がしくなっていた。

 1階に行くとトルスとバルト以外の人たちが居た。バルトは今日の朝に他の宿からくるらしいからもう少しかかるし、トルスは着替え中だ。



「おはようー」



「おはようなのじゃ~」「おはよう」「おはようございます」



 挨拶を交わし俺は、1つの大きなテーブルに皆で座り、ホルドさんの朝ごはんを待つ。今日から約7日間はレベル上げが始まる。俺は今回1人でやるつもりだ、他のみんなはマグリの元でシロネが視認できる範囲でまばらに広がり1人々特訓するらしい。

 朝食が出来るまで、そのことを話し、そのあとは各々自分がする特訓内容を考えていた。トルスも1階に来ており残すのはバルトだけだ。



 すると、宿屋の扉が開く。



「よっす~!」



 そう言ってバルトと、その妹の女の子が入ってくる。黒髪のセミロング、その艶のある髪の毛の毛先を青いゴムで結んである。大きな瞳と薄いピンクの唇は少し幼さを感じさせ、着ているワンピースのような服、被っている麦わら帽子はまさに夏をイメージさせるような子だ。身長もバルトの肩くらいしかなく恐らく145cmくらい、全体的に細さをイメージさせるが実際よく見てみると肉もいい具合に付いている。

 と、観察しているとそのバルトの妹が一言。



「初めまして、ナナミ・ベルと申します。いつも兄がお世話になってます。短い間ですがよろしくお願いします」



 うん、完璧な挨拶、めっちゃいい子確定だな。バルトとは対照的な性格だ。



「よろしくねナナミちゃん~」



 そう言って1番乗りでエーフがナナミちゃ……んと呼んでいいものかわからんが、抱きつく。



「よろしくなのじゃ」



「バルトと違っていい子」



 ユイは皮肉めいてバルトにしっかり聞こえるよう言う。ユイはそう言って頭を撫でる。



「そうだろうそうだろう、ナナミは俺の自慢の妹だ!!」



 以外にもバルトはユイに言われても意に介さず、ひたすら妹の自慢を始める。俺はそれを遮るようにバルトの妹に質問する。



「なんと呼んだらいいかな?」



「そうですねぇ……普通にナナミで大丈夫です」



 そう言って笑う。

「分かったよナナミって呼ばさせてもらうよ」



 そう言って、一旦みんなで朝ごはんを食べることになり全員席に着く。バルトとナナミの荷物は一旦1階の適当な場所に置いてある。

 いただきます。そう言ってみんな一斉に食べ始める。特にトルスと俺は何杯もおかわりして朝からとんでもない量を平らげた。











「では行ってくるのじゃ」



 そう言って、俺とナナミ以外の全員を影に乗せ転移する。ナナミはホルドさんの手伝いをするらしくここに残るらしい。どうやら宿代金を安くしてもらうためらしい。健気すぎんかね……



 俺は兄の為に奮闘する妹ナナミを見て、一葉を思い出す。あいつも何だかんだ俺の為によく色々してくれたものだ。

 懐かしい思い出を思い出しながら、俺は自分のレベル上げ場所まで移動する。







ーーーーーーーーーー







「タル、ハヤトの相手ご苦労だったな……」



「ありがとうございます。父上」



 地下にある家族しか入ることが許されない公爵が入るには暗く、全く手入れの入っていない部屋で父、俺、祖父の3人で話あっている。母上は今睡眠中で、兄上は依頼をこなしている。



「それで、どんな感じじゃったタルよ。それにハヤトではあるまいいつも通り喋ればよいぞ」



「分かったよじいちゃん。ハヤトのやつ全然本気出してなかった、まさか本気も引き出せないとは思わなかったよ」



 そう報告すると。父さんとじいちゃんは顔を見合わせ笑う。



「それは、素晴らしい。まさかあの虚弱だったハヤトがあそこまで成長するとはな」



「本当だよ、ここ4、5年であんなに強くなるとは思わなかった」

「うむ、なにはともあれこれで通常通り学園に通ってもらい、その後は……」



「ああ、親父。俺達の『暗殺』家業を継いでもらう」



 そう、この家は公爵家という皮を被った暗殺一族。主に帝国国王の命を受け他国の邪魔者を消し、この国で悪事を働いたり、他国への裏切り物への制裁を行う。その他にも様々な依頼を受ける、殺しの何でも屋だ。ただ、ちゃんと殺す相手はこちらでも吟味はするが。

 そしてこのことを聞くのは学園を卒業出来てから。ちゃんと実力をつけてからではないと教えてもらえない。

 なので、ハヤトは昔の虚弱のままだったら学園には入学も出来ず、最悪殺されていたかもしれない。



「でも、ハヤトのやつまじであいつの実力の底が分からなかったんだ。まだ色々と隠しているに違いない」



「そんなの、どうでもいいじゃろタルよ。強ければの」



 そう言って、じいちゃんは仕事に出かける為出て行く。



「俺達も行くぞ、長居するのは良くない」

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