幼馴染を追って異世界へ〜『¥300,000,000』廃課金した最強アカウントをLv1からやり直し、「超重力」属性を使って〜

甲殻類

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6章 入学試験 2次試験編

47話 会場

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 ルィン魔導学園競技場第一施設。という巨大なそれこそドーム並みに広い観客席が楕円形状になっており、天井は吹き抜け、中央に縦400m横400mの正四角形状に広がった石で出来た闘技場がある。石の上には粘土質の土その上に大きめの粒の砂さらにその上に細かい砂が層をなしており、クッション性はかなり良い。まぁ痛いのには変わりないけど……

 そして、何故だか観客席にはリ・ストランテに住んでいるであろう人たちが大勢いる。席はかなりあるはずだがほとんどが埋まっており歓声がうるさすぎて耳元で話さないと聞こえないレベルだ。

 観客席には売り子のような人たちもおり、本当にドームに野球を見にきているのと同じ感じだ。

 上の方の席を見てみると1つの区画だけ席が空いた空間がある他の椅子より明らかに豪華絢爛だ。恐らく貴賓席というかお偉いさん方が座る席だろう。
 
 ていうか、学校なのにこんな馬鹿でかい会場持ってるってとんでもないな……

 そして、この会場こそが次の2次試験をやる場所だ。



 その辺りを見て疲れたので一旦控え室に戻る。時間的にもかなり余裕があり2次試験の説明が始まるまであと1時間位ある。



 あの1週間の間他の人達とはほとんど顔を合わせてなかったが、1週間で結構みんな変わっていた。

 日焼けもしてみんな肌が小麦色の綺麗な茶色に変わっており。あの色が白かったエルやユイでさえも少し黒くなっていた。バルトやトルスはボディビルダーみたいな黒さになっており最初は気づかなかったぐらいだ。

 そして、なぜだかシロネとエーフがずっとひっついているのだが、理由を訪ねると聞かないでくれとシロネに言われた。

 控え室は全部で10部屋もあり、1部屋に10人は入れる広さがある。俺らは全員同じ控え室で待機していた。



「緊張してきた……」



 そうユイが呟く。無理もないだろうこれまではチーム戦だったから1人がミスしても取り返しがつく。だが、今回は恐らく1対1形式全て自分に委ねられる。結果が悪かろうがよかろうが全て己のせいとなる。

 まぁ人のことを俺が言える立場ではないが……

 俺はぼーっと見ているとユイの後ろからバルトが近く。



「ユイ緊張なんてしてんのか?もっと気楽にいこうぜ!!」


 いきなり後ろからそう言って肩を軽く撫でるように叩く。驚いたユイはイラっときたのかバルトに回し蹴りをお見舞いしていた。

 バルトよ御愁傷様です。



「痛ってぇええ!!なにすんだユイ!!俺は心配で声をかけてやっただけじゃねえか!!」



「バルトなんかに心配されるのが嫌だーー」



 恐らく1番聞かれたくなかったであろう相手に弱みを見せてしまったのだこうなるのもなんとなくだが分かる。羞恥からか少しユイの頬が赤く染まる。

 そっからまた喧嘩が始まるかと思いきや俺たちがいる部屋の扉がノックされる。
 エルが扉を開け誰かと確認するとそこにはホルドさんとバルトの妹ナナミが来ていた。



「はい!皆さんに差し入れです」



 そう可愛い笑顔で俺たち1人々に飲み物と軽い食べ物をくれる。



「ありがとう」



 このことがあってかさっきからピリピリしていた部屋の雰囲気が和らぐ。こういう差し入れは本当に助かる……



「私たちで作ったのよん~」



 なるほど、2人でか……うん、相変わらず美味しい。ちょうど空いていたお腹が満たされる。

 妹からお弁当をもらい隣ではさっきと豹変してバルトは感涙して涙を流していた。ユイもかなりドン引きしており、さっきの喧嘩ムードは消え去っていた。



「私達も客席で応援してるから頑張ってねんみんな~」



「皆さんを第一に応援しておりますので頑張ってくださいね」



 そう言って軽く喋った後2人は部屋を出て行く。

 軽く胃に食べ物を入れて軽く柔軟やプッシュアップなどいつでも体を動かせるよう男性陣は動いていた。

 そして、ちょうど1時間が経った時、各部屋にアナウンスが入る。この声はシェル試験官か……



「え~受験生の皆さんは闘技場中央へ御集りください。持ち物は不要ですのでそのままで大丈夫です」



 そのアナウンスが入ると一斉に各部屋の扉が開き、ぞろぞろと次々に受験生が部屋から出てくる。

 俺達はなるべく後の方に出ることを決めていて、そうこうしてたら意外と時間が経って結局1番最後に部屋を出た。











 2人横並びでちょうど位の大きさの通路を通ってさっき下見した中央の闘技場に出る。さっき下見した時でも歓声に圧倒されたが今はもう溢れんばかりの人がおり椅子に座れなかった者は立ち見しているくらいだった。歓声はさっき以上なのだろうがうるさいのには変わらないのでほとんど違いが分からなかった。



 後々街の店とか大丈夫なのかと聞いたが、外からもほとんどがこの2次試験を見る為だけに来ており、なのでこの日はみんな店を開けないらしい。



 俺達は特に整列することなくバラバラに好きなところで待っていた。すると、拡声器のようなアイテムを持ったウタゲ先生が出てくる。



 いつも通り少し気だるげな感じで登場したウタゲ先生は正四角形のこの闘技場の4つ角にいる人に合図を送ると、何かの魔法を発動する。するとその4つ角にいた試験官の人から光が上空へ一直線に伸びある程度の高さで止まり曲がる。そのまま他の人達との光を交差させこの闘技場だけを囲んだ結界が出来上がる。



 最後の光の線が交わり終わるとさっきまで聞こえていた歓声が嘘のようにピタリと止まり聞こえなくなった。

 どうやらこの結界魔法は外部からの音声を断ち切流のと同時にこちらの声も外には聞こえなくなるものらしい。



 すると、ウタゲ先生は驚いていた受験生を他所に喋り始める。



「えー、まず、この結界で周りの音を遮断した。ここにいる人たちを一斉に静かにさせるのには時間がかかるからな……こうさせてもらった」



「2次試験の事を言う前に1つ言っておかなければならないことがある。それはな……」





「ここにいる36名全員合格とする!!」



 それを言い放つと一部の受験生はこけそうになっていたがこれには俺も驚いた。まさか、ここで合格宣言とはな……

 隣でバルトやユイ、シロネも文句を言い足そうな顔をしていたがなんとか抑えたらしい。



「あの!!」

  1人貴族の子が挙手する。



「なんだ?」



「では、なぜこの2次試験をやるのでしょうか!」



 質問を受け少しばつの悪い顔をしながら言う。



「えっとな。まずさっきも言ったが邪魔が入ったんだだったらもうここで全員を合格にしてやればこれ以上は手出し出来ない。それに、ここからの2次試験ではこれから配属されるクラスを分ける為にやろうと思っている。表向きは合否を判断する試験だが実際はただのクラス分けの作業というわけだ」



 そう言われその子は下を向く。まぁ反論は出来ないだろうな。今回起こしたのは貴族側なので下手にこれ以上言えば貴族に不利な状況を作ってしまう。ここで、強く出てしまうと今度こそ国の方へ直接何かしら学園からアプローチされるきっかけとなってしまうのでそれは一度家に帰った貴族達はそのことを散々言い聞かされてここに来ている。


 これ以上バカなことはしない。



「他に何かないか?」



「・・・・」





「じゃ、次。2次試験の内容について説明する」



「次の2次試験は単純明快、1対1で行うトーナメント戦となる!」







**







 あれから俺達は再度控え室に戻っており。今は実況の人が貴族の人たちを紹介したりルール説明やらなんやらを解説している。



「トーナメント戦ですか……」





 そう、今回2次試験はトーナメント戦。OOPARTSオンラインでよくやっていたので一番慣れていると言ってもいいだろう競技だ。
 今回のルールは基本的なトーナメント戦と同じ、まず36名を2つのブロックに分ける。この2つのブロックのトーナメントで優勝したもの同士が戦い本当の優勝者を決める。ここら辺はもうほとんど観客の為のエンターテイメントでありそこまで気にしないでいいらしい。
 そしてこのトーナメントは第1本競技場ともう1つの第1よりも一回り小さい会場2つでトーナメントを回す。
 トーナメント表の発表はそれぞれの会場でするが、俺達は先に試験官が持って来た箱にAとBどちらかが書かれた紙が入った箱から引きその出目A、Bで会場を移動するらしい。ちなみに第1がAで第2がBらしいです。

 どうしてもトーナメントは場所によって有利不利が出てしまう。ここは、1次試験のゴール順位でいいところから入れてくれるそうだ。

 武器や魔法、スキルの使用はOKで、負けを認めるか、気絶、審判による続行不能宣言、致命的なダメージと判断された時に負けとなる。もし重症を負っても対応できるよう近くに治療系担当の人達が配置されている。

 やる気が出るよういくらか上位の人達には特典が入学後につくらしい。そのあたりの説明で俺達は完全にやる気を削がれてしまった。

 ぶっちゃけ俺達は合格できればそれでよかったのでこの1週間の成果お披露目会となってしまったのだ。



「なんだかやる気が削がれたな」



「ほんとだぜ!せっかく楽しみにしてたのによー!」



「でも、合格できてよかったじゃん……ね?」



「うむ、エーフの言う通りじゃわしは今回棄権扱いにしてもらったしの」



 2次試験の内容なだけあってウタゲ先生に先に言っておいたのだ。すると、軽く戦って負けた振りだけしとけばいいと言われたのでシロネには申し訳ないが1回戦で止めてもらうことにしたのだ。



「こういう雰囲気を楽しむのもいいじゃないか?」



「そうだね、どうせなら優勝でも目指そうか」



 そう言ってめがね君は意外とやる気だ。みんなもそれに釣られやる気を入れる。



 すると、扉がノックされる。



 さあ抽選の時間だーー

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