幼馴染を追って異世界へ〜『¥300,000,000』廃課金した最強アカウントをLv1からやり直し、「超重力」属性を使って〜

甲殻類

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7章 魔導学園 1年生編

83話 決断

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 それからは、兄ちゃんが学園に行くことが決まりはしたがまだ年齢が足りないので一先ず村で学園に向け主に父さんと戦闘技術に重きを置き特訓していた。

 あの日以来俺達兄弟は距離を置くようになっていた。そして、顔を合わせれば何かと喧嘩しナナミには辛い思いを敷いてしまったと今となって深く反省している。

 ナナミもあれから魔法やスキルをどんどん習得し様々な戦闘経験を経て今にいたりさらに母さんの才能を受け継いで魔法とスキル特に魔法に関しては上達速度が異常だった。

 恐らく今後、俺よりも強くなるかもな……抜かれないよう気をつけねば——



 今は村の門で村中の人達が集まり兄貴の門出を祝うべく集まっている。



 そして——



「それじゃあ行ってくる」



「ああ頑張ってこい」



「辛くなったらいつでも帰ってきなさいね」



 まず父さんと母さんが兄貴に声をかける。母さんは泣きそうな顔ですでに目元に涙を溜めている。



「アギトの坊主!楽しんでこいよ!!」



 村一番の筋肉の持ち主で農具整備のおっちゃんが仕事終わりなのか汗をかきながら大声で叫んでいる。



 それからも村中の人1人々から声をかけられ結局1時間後に出発することになる。



「それじゃ改めて行ってきます」



 荷物を背負い直しそのまま背を向け歩き出す。



 結局俺は兄貴と一言も喋らず兄貴が歩き出した瞬間いつもの特訓場へ兄貴に背を向けて歩き出す。



 

**





 兄貴が村を出てから半年後……



 俺は特訓をしながらルーエ稼ぎをするようになっていた。森にいる魔物を倒し素材を1週間に1度来る商人に売りつけながら貯金を貯めていた。

 魔導学園に俺も行きたいと父さんと母さんには話したが兄貴が行っているのでこれ以上村の人に迷惑をかけるのは良くないと普通に却下されたからだ。平民が学園のルーエを負担するには村一同でやらないといけないのでまず個人で出すことは不可能だ。

 だが、俺は諦めきれなかったので自分でルーエを貯めることにした。半年が経ったが学園に必要なルーエのまだ10分1しか貯められていない。



 あの日以来、近くの森からはあの魔物を超えるやつは出てきておらず比較的低位な魔物しかいないので稼ぐに稼げなかった。



 いつものように俺は特訓し森の中で魔物を狩り家に帰って来ると父さんが神妙な顔をして母さんと話合っていた。



「ただいま」



「ああ、おかえりバルト。ちょっと話があるからこちらに来なさい」



 一瞬毛穴が開き冷や汗が背中から滴り落ちルーエ稼ぎをしているのがバレたのかと思い行くのを躊躇ってしまう。

 そう、ルーエ稼ぎは父さんと母さんには内緒で行っているのでバレてしまうと止められていしまうかもしれない……



 内心、心臓を激しく弾ませながらのろりのろりと近づいて行く。そして、俺が椅子に座ると父さんは話し出す。



「実はなバルト……学園に行ったお兄ちゃんのことなだが……」



 兄貴の話だと分かった瞬間俺は胸をなでおろした。



「うん……」



「お兄ちゃんは学園の大事なイベントに出たんだ。そのイベントは帝国の各学園どうしが戦うものでな1、2、3年生それぞれの優秀な生徒が選抜される」



 それは大層凄いことなのに父さんと母さんはちっとも嬉しそうな顔をしていない……むしろ悲しそうな顔をしている。



「あなたいいの?バルトに話て……」



「このまま隠しても意味はないだろ」



「何かあったのか?」



「ああ、お兄ちゃんはなそのイベントに出たんだが対戦相手に重症を負わされさらには戦犯として学園内で言われているらしい」



 は?

 何を言われたのか分からず困惑する。



「これはこの村の領主の貴族に聞いたことだから本当かどうかは分からんが父さんの知り合いにも聞いてみたが殆ど本当だと思っていい」



「兄貴はそんなに弱くなったのかよ……」



 俺は下を向き自分の太ももに視線を向け苛立ちをどうにか我慢する。あれだけのルーエを村の人から善意で貰いそんな泥を塗るようなことをするなんて……



「バルト……お兄ちゃんは」



「この村を出る」



 自然と口から出てしまった……これまで隠していたことが水の泡にはなるがちょうどいい機会だろう。



「バルト!!」



 母さんが椅子を思いっきり引き立ち上がる。



「母さん落ち着いて……」



「でも、あなた……」



「バルト!お前がこれを聞いてこういうことを言うのは大体想像していた」



 そう言って父さんは少し大きめの袋を取り出し机の上に置く。



「これはお前が生まれてから貯めていたルーエだ。アギト、バルト、ナナミそれぞれ貯めてある。お兄ちゃんがこの村を出るときも渡してある」



「旅の資金に使いなさい。バルトが入学するには今年ともう1年待たないといけないから少し多めに渡すわ。それに、お兄ちゃんのように推薦は使えない、自分の力で入るしか選択支がないけどそこは頑張りなさい」



 母さんは俺の目を見て言う。



「で、どうする?バルト」



「ここまでして今さらやっぱり止めたなんて言えるわけねぇ!!」



 袋を握りしめて椅子を引き立ち上がり頭を下げる。



「今までお世話になりました。行って来ます!」



 そのまま父さんと母さんの反応を聞くこともせず背を向け自室に向かいあらかじめ出る用意をしてあった旅用の大きなリュックに貰ったルーエを入れ背負う。



 村にくる商人は明日の朝なのでそのまま仮眠する。商人にお金を払えば連れて行ってもらえるのでたまに近くの村に行くのに使っていた。

 リュックを背負ったまま寝るのは不恰好だったが何故だかその日はぐっすりと眠ることができた。





ーーーーーーーーーーーーーーーーー





「あなた本当にいいの?」



「ああ、あいつはもう俺以上に強い。それに魔法やスキルの才能はしっかりあるし学園の入学試験も大丈夫だと確信している」



「そう……それならいいけど……寂しくなるわね」



「そうだな。でもまた成長して帰って来てくれるさ」



「最近は月日が流れるのがすごく早く感じるようになっちゃった。この間まであの子達が3人が楽しそうに遊んでいたのに……」



「確かにな」



「バルトは学園の資金どうするつもりなのかしらね……」



「魔物倒したり、商人の手伝い色々あるさ自分で貯めたお金なら大事に学園生活を送ってくれるさ……アギトには少し甘やかしすぎたかもな」



「しょうがないわよまだ一番上で勝手が分からなかったんだから」



「だが、アギトはしっかり自覚しているさ。もしこれが本当でもそこから這い上がるに決まっている」



「そうよね……さっ明日のご飯の仕込みしなくっちゃ」



「無理するなよ」



「ええ……分かってる……」



 母さんは涙を流しながら調理場へ向かう。さて俺もこれまで可愛がってやれなかったナナミに愛を注ぐかな。

 この場合母さんを追いかけていくのが正解だろうがアギトの時にやったら腹を殴られたので触れない方がいいのである……

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