幼馴染を追って異世界へ〜『¥300,000,000』廃課金した最強アカウントをLv1からやり直し、「超重力」属性を使って〜

甲殻類

文字の大きさ
95 / 97
7章 魔導学園 1年生編

94話 飯

しおりを挟む
「火属性と光属性のコラボか……」

 OOPARTSオンラインにも2つ3つ5つと組み合わせるやつはいたが結局のところ固有属性を使った方がコスパもいいし威力も高いのでいつの間にか使う人は殆ど居なくなっていた。だが、別に悪いところだけではない確かに魔法スキル何方にせよ2回分の消費にはなるが属性が多ければ多いほど対応が難しくなる。

 なので、こちら側いわゆる2つ以上の属性の組み合わせを受ける側は1つの属性では受けきれないのだ。相性も勿論、1つの属性では抑えきれないので結局両者が使う羽目になる。
 それが嫌なら固有属性以上の威力の魔法、スキルを放つしかない。基本対応はこちらにはなる……が、それは両者の実力が均衡している場合だ。
 レベル差がある場合はいくら属性を合わせようとも1つの属性魔法、スキルで十分対応可能になる。逆の場合はもうお手上げ状態だがな。

 それじゃこっちもやりますかね。俺は属性は闇しか無いので2つを組み合わせることはできないが、属性1つを極めてる分威力は桁違いだ。それにルナが放った斬撃を避ければ確実にここが崩落するのでぶつけて相殺しないといけない。なので、避けるという選択肢はない。さらに相殺するとなると威力が強いだけじゃ問題を解決できない。といった具合に放つと言っても選択肢は狭まってしまう。

 はぁ~本気とは言ったけど場所を考えるんだった……

 今更に出る後悔につい心の中でため息をついてしまう。後の悔い先に立たずとはよく言ったものだよ全く——
 俺は少し湿ってひんやりする地面に両手を付ける。

「それじゃあこっちもいくかな……闇スキル<暗夜海洋/ダークオーシャン>」

 迫り来る斬撃が俺との距離が5mを切った瞬間、手を付いた場所の少し前方の地面がまるで胎動するかのように動き横一直線に紫色のベールが出現する。そこから光り輝くベールから出ているとは思えないほどのどす黒い液体が地面から吹き出すように壁を作る。その大きさは天井に届くか届かないくらいの高さがあり、横いっぱいの広さだ。上下には黒い液体が波打つがその音が通常海で聞くような波の音ではなく人が呻いているような不快感を煽る音が響き渡る。地下ということもあってかその不快感はいつもの2倍だ。

 防御系スキルではあり便利だがこの音が聞きたく無いのであまり日の目を浴びることはOOPARTSオンラインの時はなかったんだがな……

 この状態でもまだ起きないシズに呆れつつ、一応スキル範囲からシズは外しておく。

 そして発動した巨大な黒い液壁に斬撃がぶつかる。衝突した瞬間衝撃が上下に分散されさらには並みの軌道が放射状になりしっかりと液壁が衝撃を吸収している。そのままゆっくりと斬撃を飲み込むように黒い液体が波を発生させ覆っていく。途中、波の位置によって人の顔に見えるからほんと不気味だ。

 斬撃を吸収しきり役割を終えたスキルは勝手に消滅する。消滅した瞬間真っ黒な液体が弾け飛ぶ中桜の花びらのような薄ピンク色で花びらの先が割れている。それが大量に空中に舞っておりくるくるとゆっくり回転しながら様々な軌道を描き幻想的だ。

 だが、この花びらは一体……

 手を翳し花びらを一枚掴み取る。

 その刹那——

「な!……」

 俺に痛みを感じ手を開く。すると、まるで誰かに刀で斬られたかのような傷が手のひらを両断するように刻まれていた。
 手の平から手首をつたい肘あたりまで血液が流れ落ちる。一本取られた。もう、すでにあれが固有属性だったとはな……

 振り落ちる全ての花びらが刃、さっき俺が掴み取った花びらは血で梅の花びらのように赤く染まっていた。
 
 ルナの持つ両刀はさっきまであった火属性と光属性が混ざり合って刀全体を桃色のオーラが包み込み周りには花びらがまるで意志を持つかのように吹き荒れていた。
 
 一枚一枚があの切れ味だからな……

 もう一度闇スキル<暗夜海洋/ダークオーシャン>を放ち今度は俺の上空の局所に約直径3mの円状の壁を出現させ傘の役割を持たせる。上からだけでなく横からも入ってきたりするがそういったイレギュラーの花びらも液壁が反応し防いでくれる。

「まさかそれがルナの固有属性とはね」

「まあね!でもまだこの状態は1分も持たないんだ……」

 能力を使いすぎたのか固有属性の状態を解いてしまう。

 なるほど固有属性が1分ではあまり実践に使えるものにはならない。今みたいに一回防がれてしまうと後が持たない。
 ルナは武器を2つに戻しアイテムボックスに仕舞う。俺もさっき怪我した傷に薬草を適当に貼り付けその上から布を巻く。
 この程度の傷ではポーションは勿体無いので荒療治だがこんなもんで問題ない……はずだ。

「で、どうだった私の実力」

「いや申し分ない。これなら魔導修練際までにはかなり強くなってる」

「そんなこと出来るの?」

 まぁこんなこと初対面の相手に言われても信じるのは無理がある。だが、俺と一緒に特訓すれば十分強くはなれる。結構きついけど……

「ああ出来るぞ、最悪でも今の実力との差をしっかり感じれるまでにはさせてあげれる」

「そう、それは心強いわね」

「あれ?シズはどこにいったんだ?」

 さっきまで寝て居たシズの様子を見ようと思ったんだが姿が見当たらない。

「あの子ならこの時間帯いっつもどっか行ってるのよ。図書館にも居ないの」

「どこ行ってるのかわかるのか?」

「さあ?あんまり気にしたことなかったわ……」

 するとルナのお腹から虫の鳴る音がする。不意のことだったので気にはしてないし人間らしくていいじゃないかと思っていたんだがルナはそうではないらしい。
 顔を真っ赤にしてお腹を手で抑えている。

「お腹空いてるのか?」

 いうてもまだ夕食には時間がある。消化がいい子なんだろうな……

「昼食べてなくて……」

 なるほど、そりゃお腹も空くに決まってる。

「おっしゃ俺がいいもん食べさせてあげようじゃないか」

しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

異世界では地味な俺が、なぜか神々に最愛されて無双してる件

fuwamofu
ファンタジー
平凡な高校生・桐生ユウは、女神の手違いで異世界に転生した。 チートもスキルも貰えず、冒険者登録すらままならない落ちこぼれ……のはずだった。 しかし周囲の異常な好感度、意味不明な強運、そして隠された神格スキルによって、ユウは「無自覚に全能」な存在へと覚醒していく。 気づけば女神も姫騎士も魔王娘も彼に夢中。誤解と崇拝が加速する中、ユウの“地味な日常”は世界を揺るがす伝説になっていく。 笑いあり、胸キュンあり、ざまぁありの最強(なのに本人だけ気づいてない)異世界ファンタジー開幕!

英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~

ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国辺境でただ静かに生き延びたいだけの少年・ヴァン。 彼に正義感はない。あるのは、母が遺したノートに記された、物理法則を応用した「高圧魔力」の理論と、徹底した費用対効果至上主義だけだ。 敵国三千の精鋭が灰燼城に迫る絶望的状況。ヴァンは剣を振るわず、心理戦と補給線攪乱だけで、たった三日で敵軍を撤退させる。 この効率的すぎる勝利は帝国の中枢に届き、彼は最高峰の帝国軍事学院への招待状を手に入れる。 「英雄になりたいわけじゃない。ただ、母の死の真相と父の秘密を知るため、生き残らなきゃならないだけだ」 無口最強の仮面メイド・シンカク、命を取引に差し出した狼耳少女・アイリ。彼は常にコスパの高い道を選び、母の遺したノートの謎、そして生まれて一度も会ったことのない父・帝国大元帥のいる帝都の闇へと踏み込んでいく。 正義も英雄も、損をするなら意味がない。合理主義が英雄譚を侵食していく、反英雄ミリタリー学園ファンタジー。

借金5億で異世界転移、よりによって金本位制の世界だった

夜明け一葉
ファンタジー
32歳の個人トレーダー・佐藤慧は、5年間の雪辱を賭けたトレードで5億円の借金を抱え、意識を失った。目覚めると、そこは剣と魔法が存在する見知らぬ世界だった。常識が通じない異世界で、金貨を見るだけで嘔吐する「金アレルギー」を抱えながら、若き冒険者リナと出会い、生き延びる術を探し始める。諦めることだけができなかった男が、新たな世界で再び立ち上がる異世界サバイバル譚。

辺境で静かに暮らしていた俺、実は竜王の末裔だったらしく気づけば国ができていた

平木明日香
ファンタジー
はるか五億四千万年前、この星は六柱の竜王によって治められていた。火・水・風・土・闇・光――それぞれの力が均衡を保ち、世界は一つの大きな生命のように静かに巡っていた。だが星の異変をきっかけに竜の力は揺らぎ、その欠片は“魂”となって新たな生命に宿る。やがて誕生した人類は文明を築き、竜の力を利用し、ついには六大陸そのものを巨大な封印装置へと変えて竜王を眠りにつかせた。 それから幾千年。 現代では六つの大国がそれぞれ封印を管理し、かろうじて世界の均衡を保っている。しかし各地で異常な魔獣が出現し、封印の揺らぎが噂されはじめていた。 そんな世界を気ままに旅する青年がいる。名はブラック・ドラグニル。三年前からハンターとして魔獣を討伐し、その肉を味わいながら各地を渡り歩く放浪者だ。規格外の実力を持ちながら名誉や地位には興味がなく、ただ「世界のうまいものを食べ尽くす」ことを楽しみに生きている。 ある日、光の王国ルミナリア近郊で王女ユリアナが大型魔獣に襲われる事件が起きる。死を覚悟した騎士団の前に現れたブラックは、その怪物をわずか数十秒で討ち倒す。彼にとっては雑魚同然だったが、その圧倒的な強さは王国中に知れ渡る。王女は自由に生きる彼の姿に心を奪われるが、ブラックは次の目的地へ向かう計画を練るばかり。 だが彼自身はまだ知らない。 自らが竜族の末裔であり、世界を再び“統合”へ導く鍵となる存在であることを。 竜の封印が揺らぐとき、自由を愛する青年は世界の命運を左右する選択を迫られる。 これは、竜の記憶と人の魂が交錯する壮大なファンタジー叙事譚である。

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

神様、ちょっとチートがすぎませんか?

ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】 未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。 本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!  おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!  僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇  ――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。  しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。  自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。 へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/ --------------- ※カクヨムとなろうにも投稿しています

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...