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ゴキブリが出た夜はちょっとHモードに突入! 巨乳女子とおっぱい星人2
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「いやぁ、いいお風呂だった」
真治がまったり状態で階段を上がると、次は自分の番だとパジャマにパンツの白い寝ブラなどを抱えた優子が呼び止めた。
「真治、わたし今からお風呂に入るから」
「どうぞ、じゃぁ」
「ちょっと待った!」
「え、なに?」
「大事な話があるんだよ」
「なに?」
「それはお風呂が終わったら話す。だからそれまでは眠らないように」
「えぇ……なにそれ、今言えばいいじゃんか」
「今は言えないんだよ、女には女の都合があるんだよ。だから寝ないように、寝たらマジで許さないから」
「じゃぁせめて早くオフロを終わらせてよ?」
「わかってる」
優子はそう言うと階段を下りていった。この流れはいわゆる作戦であり、風呂上がりの真治がそのまま寝ては困るがゆえのモノだった。
そして真治が眠いって顔を浮かべていたら、やっとこさパジャマ姿の優子が2階に戻ってきて真治部屋に入る。
「で、話ってなに?」
ふわぁ……と大きなアクビをする真治、もう眠たいんですけど脱力なオーラでアピール。
「真治、わたし今夜はここで寝るから」
「え、ここって……ぼくの部屋で寝るってこと?」
真治、途端に眠気が少し和らぐ。なぜなら姉といっしょに寝るとか聞けば、どうしたってあまーいスィーツな妄想が広がるからである。ひとつのベッドで向き合いながら姉の谷間に甘えるみたいな妄想がパーっと花開く。
しかし優子の提案にはちゃんと続きがあって、男子の期待を突き放す女子らしさに満ち溢れていた。
「わたしはそのベッドで寝るから、真治は床に寝て」
「はぁ? なにそれ」
「だから、わたしがベッドで寝て真治は床で寝るんだよ」
「なんでぼくがそんなことを……」
「チッチ、これはとっても大事な話なんだよ」
「どんな?」
「クロゴキブリは夜中に動き回るっていう。で、寝ている間に人の体を少し食べたりするっていう」
「えぇ……」
「で、ほら、比較すればだけれど、ベッドで眠っているわたしより、床で寝ている真治の方がゴキブリに襲われる可能性大。つまり乙女のわたしは助かりやすいってこと」
「えぇ、それってお姉ちゃんだけ助かればいいってこと?」
「2人とも倒れるよりは1人生き残った方がいいじゃん」
「お姉ちゃんって鬼じゃんか、めっちゃ自分勝手じゃんか」
「だいじょうぶ」
「なにが?」
「真治の骨はちゃんと拾ってあげる」
「ぶぅ……」
話をすればするほど女子の方がつよい、これこの世の常識。なんと理不尽な話だとか、姉こそ悪魔だ! と思っても、当たり前のように話を姉有利に勧められるのであった。
しかし、そこは男子、たとえ理不尽な仕打ちを受けてもたのしい想像を忘れないピュアなたましいを持っている。
真治はいかにも男子らしくこう考えた。姉が自分のベッドで寝るとすれば、姉のいいニオイがベッドに充満して沁み込むだろう。後でスーハースーハ―する事ができるなら、一晩くらい床で寝てもいいんじゃないか? と。この健気な純情こそ男子たるモノだと言ってもいい。
「わかった……床で寝るよ」
「よし決まり」
優子はそうつぶやくとマンガコミックを大量に持ち込んだ。そしてベッドの横に積み上げ、寝そべりながら一生懸命の読書ができるという状態をこしらえた。それは一見すると無精者であるが、優子に言わせれば女子力の解放タイムとのこと。
「あいてて……」
真治は固い床に寝転がってちょっと可哀想をアピール。実際、寝るためのモノは全部姉が奪っている。だから真治は固い床を少しでも和らげようと、上着やら何やらを下地にしている。でも読書で忙しい優子は、そんな弟の声は全然聞こえなかった。
そうしてとりあえず、こんな感じで夜から夜中へと続く時間が始まった。ひとつの部屋で優子と真治がいっしょに寝るなどは初めてのことだが、どちらも最初は相手の事は気にしないという感じで眠りへと向かっていった。
そして数時間後……真夜中において真治がふっと目を覚ます。でもこれは気の毒な話ゆえである。いかんせん床で寝ると体が中が痛い。安眠という領域に入ったらと思ったらすぐ現実に引き戻される。
「いったぁ……」
ムクっと体を起こすと首が痛いとか肩が痛いとか背中が痛いとか苦悩する。だがこの時、ベッドからは幸せいっぱいにぐっすり眠っている女子の寝息が聞こえてきた。
「自分ばっかり幸せに眠ったりして」
さすがにちょっと腹が立った。近くにある電気スタンドをつけて立ち上がったら、ベッドで寝入る者の寝顔を見る。とってもすこやかでかわいい女の子そのものという顔が非常に印象的。
「ったく……」
恨み節的につぶやいてまた床に戻ろうとした。でもこのときピーン! っと何かが自分の中に飛び込んだように思えた。
「ん……」
柱にある時計へ目を向けると真夜中の2時、魔物が人の心を惑わす絶好調な時間帯。
「ふぅ……」
急にドキドキが高ぶり始めた。何やら言い訳の小さなアクションという感じで、開いた左手の中央を右の人差し指でなぞったりして、赤い顔を寝入っている巨乳女子こと姉に向ける。
「お姉ちゃん……」
いま、けっこうわざとらしく名前を口にした。起こすつもりならもっとハッキリデカい声をぶちかますだろう。でもその声量の意味は真治自身が一番よく知っている。
優子、ただいま完全な爆睡状態。ちょっとやそっとでは絶対に起きないと悪魔が真治に保証書をチラつかせている。
ちょっとの間、一人勝手にモジモジした。でも時間を大切にしろ! とか、チャンスをモノにできない人生を送るのか! という声が闇から聞こえてくる。
だから真治、電気スタンドの光をもう一つ小さくしてから、眠っている姉のいる、というか本来は自分のモノであるベッドに近寄った。
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