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10・都合のいい女をやめられない2
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10・都合のいい女をやめられない2
本日は日曜日。外野五月にとって日曜とはフルタイムデートする日と固定されている。そしてこの日曜日という1日のために、他の6日間をとてもしんどいモノにして生きているわけだった。
白いTシャツの上に赤ギンガムチェックシャツを前縛りで纏い、下は黒いロングスカートでさりげないエレガント感を出しながら五月は彼氏と待ち合わせしている〇〇駅前に向かう。
(息吹さんの事は忘れよう)
歩きながら四次元にいるのであろう息吹の事を頭から追い出す。本日デートいう情報は昨日息吹に伝えた。
―見てみたいんだ。都合のいい女ってわかっているのにやめられない、そういう女がデートではどういうふるまいをするのかなってー
息吹が数日前に言ったこのセリフが記憶から取り出され脳内で響く。しかしそれについて五月は胸を張ろうと思った。
(わたしは変なことをしていない。悪い事もしていない。おかしな女でもない。そう、何もまちがってなんかいないんだ)
Fカップの胸に沸く緊張を薄めるため、いつも通りに! と言い聞かせ歩いていたらサラっと駅前に到着していた。
「やっぱりまだ来てないか」
つぶやいた五月の彼氏というのは時間にルーズな男。付き合い始めたときは時間を守る男子に思われたが、だんだん緩い感じになっていき、いまでは時間通りに来る方がとてもめずらしい。
待つ、待たされる。あっちこっちに他人がいて、幸せそうなカップルもいて、待ち合わせを無難にこなし笑顔で歩いていく男女も多い。しかるにして五月だけはひとりぼっち。生来時間を守るべしと考える五月にとってこれはとても耐えがたい。5分、10分、15分、20分、25分、30分と、毎度のお約束という風に時間が流れたとき、特に気にしていないって笑顔の彼氏が到着。
「うぃーっす! 待った?」
予定に30分遅れておきながら平然とそんな質問をかます彼氏。
「う、ううん、わたしもついさっき来たところ」
合計して40分くらい待ちぼうけを食らったのに、そしてたまには怒ってもいいんじゃない? と自分に言い聞かせたというのに、口から出たのは笑顔交じりの変わり映えしないセリフだった。
「今日はどこに行く?」
彼氏こと早川飛沫(しぶき)がとりあえずな音色で言う。
「飛沫の行きたいところでいいよ」
サッと出る返事は従順の鑑。おのれの主張も願望もなく、すべてを相手に委ねたという声。
「ラウンド3は?」
「飛沫がそれでいいなら」
こうして2人は並んで歩き出す。その姿は非モテがとってもうらやましがる仲のいい高校生カップル。ただ、あまり会話の弾みというのは目立たない。時々ふっと何かを思いついたような彼氏が一言二言口にすると、彼女はそうだねとか言うばかり。自分から何かを言うような姿はほとんど浮かばず、彼氏に引っ張られるだけという感じで歩き、気が付いたら街中のラウンド3に到着しているという感じだった。
「ボーリングにカラオケ込みのコースとかどう?」
「飛沫がそれでいいなら」
「あ、ドリンク飲み放題プラスで」
「飛沫がそう言うならそれで」
こんな会話をやったら、飛沫は当然のごとくその場に立ったままで、五月は鴇色のサイフを取り出し機械の前に立つ。
「えっと2人だから5800円」
つぶやきながら5000円札と1000円札をマシーンに食わせる五月は飛沫の彼女であると同時に打ち出の小づち。実際の話、デートにおいてお金というのを飛沫が出した事はほとんどない。飛沫は出さなくていいよって、そんなセリフを毎度くり返したら、これが当たり前の日常として成り立つ。
そして2人はにぎやかなラウンド3空間に入る。そして流れる時間の中には一応笑顔があり、一人身とか同性の友人と過ごしている者の目にはうらやましいと映ったりもする。だがどことなく五月は常に一歩引く。前にグイグイ出る事はもちろん、飛沫と同じラインに立つような感じもない。いっしょに過ごすたのしさというよりはプレッシャーと戦っているような呼吸が常に浮かんでいる。
それから2人は夕方の5時になってからラウンド3を出た。それとなく満足したって感じの飛沫と、飛沫がたのしければ良しという表情が朝からずっと続いている五月が並んで歩く。
「あのさぁ、五月」
飛沫、クイクイっと手招きをする。アーケード街の横道にちょっと逸れようと誘うのは、立ち止まって小声の会話をやりたいから。
「な、なに?」
大げさに言えば不変的な笑顔を持って飛沫を見る五月。
「あ、あのさぁ、おれ……やっぱり五月が好きなんだ。このキモチにウソってないんだ。わかってくれるよな?」
「わ、わかってる、うん……ちゃんとわかってる」
「だ、だったら……ら、ラブホテルとかダメか?」
飛沫が訴える子犬みたいな目を浮かべたら、突然に五月の表情がちょっと引き締まった。豊かな胸に腕組みを当てると、それはダメ! と今までは一度も出なかったきっぱり声。しかも続けてハッキリ言い続ける。
「ついこの間もダメだと言った。同じ事を何回言えば飛沫には伝わるの? わたしの記憶がまちがいでなければ、もう100回くらいは言ったよ」
「100回は盛り過ぎだろう」
「と、とにかくダメなの」
「セックスは結婚してからってこと?」
「そうだよ、これだけは絶対に譲れないしわかって欲しいの」
今日もまた求愛は実らず! と思った飛沫であったが、今日はちょっと引き下がる能力が冴えなかった。いつもなら仕方ないと下がるが、本日は腹立たしいので言わずにいられなくなる。
「なんだよ、なんで肝心なところで期待を裏切るんだよ」
「え、えぇ、わたしが飛沫の何を裏切ったっていうの」
「なんだよ、いつもいつもおとなしく従順でやさしいから、こっちのキモチをわかってくれるって期待させて、でも頼んでみたら結婚するまでダメとかババアみたいな返事ばっかり。正直がっかりなんだよ」
「ば、ババアってひどい」
「おまえほんとうにおれの事が好きなの?」
「好きだからデートしているんでしょう」
「だったらやらせてくれよ、お願いだよ」
ここでの飛沫は男らしく粘ってみた。なんせ普段見せている五月のキャラからすると、情熱的に求めれば落とせると信じて疑わない。他の事ならほぼ完ぺきにスーッと進められるのだから、セックスだってそうだと思いたい。しかしどうしてか、この話に関してだけは別キャラみたいに頑として応じない。
「あぁもう!」
イライラしてしまった飛沫の手がうっかり動いてしまう。ピシャ! っと肌に刺さる音が鳴って、五月が頬を手で抑える。
「あ、わ、悪い……」
「むぅ……ぶった、飛沫がぶった!」
ハッキリ言ってサイテーと怒る五月であったが、クルっと背中を向けて拗ねた態度を見せるにとどまる。そして後ろから飛沫が軽く抱きつき、ごめんな! とやさしい声を出すと、たった今ビンタされた痛みや屈辱をウソみたいなスピードで容認してしまうのだった。まるで麻薬中毒者みたいに一瞬で溶け落ちる。2人は結局、恋の破局はもちろん恋を見つめなおすような事もなく、五月ばかりの散財を持ってデートを終えることができた。
「じゃぁな」
きまりが悪かったのか、今日はいつもより長く五月の帰り道に寄り添った飛沫、でも頭の中では、次のデートでは決めたいなどと考えまくっていた。
「ありがとう、じゃぁね」
ちょっとひどい事をされたという事実ががなかったかのように、飛沫を許すのみならず、やっぱり飛沫しかいないという思いを再構築させる五月だった。
「ちがう、わたしはお人よしのバカなんかじゃない」
家の中に入って何度かそうつぶやいたのは、もう一人の自分が胸の中で問いかけているせいだった。もしかして自分はお人よしのバカなの? と自分に投げかけてくる。
そして午後9時、ベランダ側の窓からコンコンと軽い音がした。それを聞いた五月はクッとヒモを引っ張る。スイスイっとカーテンが上に向かって巻かれていけば、窓ガラスの向こう側には息吹の姿あり。
「待ってましたよ」
窓を開けて息吹を室内に招き入れる五月、今日のデートについて何を言われるか興味津々だった。
本日は日曜日。外野五月にとって日曜とはフルタイムデートする日と固定されている。そしてこの日曜日という1日のために、他の6日間をとてもしんどいモノにして生きているわけだった。
白いTシャツの上に赤ギンガムチェックシャツを前縛りで纏い、下は黒いロングスカートでさりげないエレガント感を出しながら五月は彼氏と待ち合わせしている〇〇駅前に向かう。
(息吹さんの事は忘れよう)
歩きながら四次元にいるのであろう息吹の事を頭から追い出す。本日デートいう情報は昨日息吹に伝えた。
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息吹が数日前に言ったこのセリフが記憶から取り出され脳内で響く。しかしそれについて五月は胸を張ろうと思った。
(わたしは変なことをしていない。悪い事もしていない。おかしな女でもない。そう、何もまちがってなんかいないんだ)
Fカップの胸に沸く緊張を薄めるため、いつも通りに! と言い聞かせ歩いていたらサラっと駅前に到着していた。
「やっぱりまだ来てないか」
つぶやいた五月の彼氏というのは時間にルーズな男。付き合い始めたときは時間を守る男子に思われたが、だんだん緩い感じになっていき、いまでは時間通りに来る方がとてもめずらしい。
待つ、待たされる。あっちこっちに他人がいて、幸せそうなカップルもいて、待ち合わせを無難にこなし笑顔で歩いていく男女も多い。しかるにして五月だけはひとりぼっち。生来時間を守るべしと考える五月にとってこれはとても耐えがたい。5分、10分、15分、20分、25分、30分と、毎度のお約束という風に時間が流れたとき、特に気にしていないって笑顔の彼氏が到着。
「うぃーっす! 待った?」
予定に30分遅れておきながら平然とそんな質問をかます彼氏。
「う、ううん、わたしもついさっき来たところ」
合計して40分くらい待ちぼうけを食らったのに、そしてたまには怒ってもいいんじゃない? と自分に言い聞かせたというのに、口から出たのは笑顔交じりの変わり映えしないセリフだった。
「今日はどこに行く?」
彼氏こと早川飛沫(しぶき)がとりあえずな音色で言う。
「飛沫の行きたいところでいいよ」
サッと出る返事は従順の鑑。おのれの主張も願望もなく、すべてを相手に委ねたという声。
「ラウンド3は?」
「飛沫がそれでいいなら」
こうして2人は並んで歩き出す。その姿は非モテがとってもうらやましがる仲のいい高校生カップル。ただ、あまり会話の弾みというのは目立たない。時々ふっと何かを思いついたような彼氏が一言二言口にすると、彼女はそうだねとか言うばかり。自分から何かを言うような姿はほとんど浮かばず、彼氏に引っ張られるだけという感じで歩き、気が付いたら街中のラウンド3に到着しているという感じだった。
「ボーリングにカラオケ込みのコースとかどう?」
「飛沫がそれでいいなら」
「あ、ドリンク飲み放題プラスで」
「飛沫がそう言うならそれで」
こんな会話をやったら、飛沫は当然のごとくその場に立ったままで、五月は鴇色のサイフを取り出し機械の前に立つ。
「えっと2人だから5800円」
つぶやきながら5000円札と1000円札をマシーンに食わせる五月は飛沫の彼女であると同時に打ち出の小づち。実際の話、デートにおいてお金というのを飛沫が出した事はほとんどない。飛沫は出さなくていいよって、そんなセリフを毎度くり返したら、これが当たり前の日常として成り立つ。
そして2人はにぎやかなラウンド3空間に入る。そして流れる時間の中には一応笑顔があり、一人身とか同性の友人と過ごしている者の目にはうらやましいと映ったりもする。だがどことなく五月は常に一歩引く。前にグイグイ出る事はもちろん、飛沫と同じラインに立つような感じもない。いっしょに過ごすたのしさというよりはプレッシャーと戦っているような呼吸が常に浮かんでいる。
それから2人は夕方の5時になってからラウンド3を出た。それとなく満足したって感じの飛沫と、飛沫がたのしければ良しという表情が朝からずっと続いている五月が並んで歩く。
「あのさぁ、五月」
飛沫、クイクイっと手招きをする。アーケード街の横道にちょっと逸れようと誘うのは、立ち止まって小声の会話をやりたいから。
「な、なに?」
大げさに言えば不変的な笑顔を持って飛沫を見る五月。
「あ、あのさぁ、おれ……やっぱり五月が好きなんだ。このキモチにウソってないんだ。わかってくれるよな?」
「わ、わかってる、うん……ちゃんとわかってる」
「だ、だったら……ら、ラブホテルとかダメか?」
飛沫が訴える子犬みたいな目を浮かべたら、突然に五月の表情がちょっと引き締まった。豊かな胸に腕組みを当てると、それはダメ! と今までは一度も出なかったきっぱり声。しかも続けてハッキリ言い続ける。
「ついこの間もダメだと言った。同じ事を何回言えば飛沫には伝わるの? わたしの記憶がまちがいでなければ、もう100回くらいは言ったよ」
「100回は盛り過ぎだろう」
「と、とにかくダメなの」
「セックスは結婚してからってこと?」
「そうだよ、これだけは絶対に譲れないしわかって欲しいの」
今日もまた求愛は実らず! と思った飛沫であったが、今日はちょっと引き下がる能力が冴えなかった。いつもなら仕方ないと下がるが、本日は腹立たしいので言わずにいられなくなる。
「なんだよ、なんで肝心なところで期待を裏切るんだよ」
「え、えぇ、わたしが飛沫の何を裏切ったっていうの」
「なんだよ、いつもいつもおとなしく従順でやさしいから、こっちのキモチをわかってくれるって期待させて、でも頼んでみたら結婚するまでダメとかババアみたいな返事ばっかり。正直がっかりなんだよ」
「ば、ババアってひどい」
「おまえほんとうにおれの事が好きなの?」
「好きだからデートしているんでしょう」
「だったらやらせてくれよ、お願いだよ」
ここでの飛沫は男らしく粘ってみた。なんせ普段見せている五月のキャラからすると、情熱的に求めれば落とせると信じて疑わない。他の事ならほぼ完ぺきにスーッと進められるのだから、セックスだってそうだと思いたい。しかしどうしてか、この話に関してだけは別キャラみたいに頑として応じない。
「あぁもう!」
イライラしてしまった飛沫の手がうっかり動いてしまう。ピシャ! っと肌に刺さる音が鳴って、五月が頬を手で抑える。
「あ、わ、悪い……」
「むぅ……ぶった、飛沫がぶった!」
ハッキリ言ってサイテーと怒る五月であったが、クルっと背中を向けて拗ねた態度を見せるにとどまる。そして後ろから飛沫が軽く抱きつき、ごめんな! とやさしい声を出すと、たった今ビンタされた痛みや屈辱をウソみたいなスピードで容認してしまうのだった。まるで麻薬中毒者みたいに一瞬で溶け落ちる。2人は結局、恋の破局はもちろん恋を見つめなおすような事もなく、五月ばかりの散財を持ってデートを終えることができた。
「じゃぁな」
きまりが悪かったのか、今日はいつもより長く五月の帰り道に寄り添った飛沫、でも頭の中では、次のデートでは決めたいなどと考えまくっていた。
「ありがとう、じゃぁね」
ちょっとひどい事をされたという事実ががなかったかのように、飛沫を許すのみならず、やっぱり飛沫しかいないという思いを再構築させる五月だった。
「ちがう、わたしはお人よしのバカなんかじゃない」
家の中に入って何度かそうつぶやいたのは、もう一人の自分が胸の中で問いかけているせいだった。もしかして自分はお人よしのバカなの? と自分に投げかけてくる。
そして午後9時、ベランダ側の窓からコンコンと軽い音がした。それを聞いた五月はクッとヒモを引っ張る。スイスイっとカーテンが上に向かって巻かれていけば、窓ガラスの向こう側には息吹の姿あり。
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