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プールの授業にビキニで殴り込み6

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プールの授業にビキニで殴り込み6

「ただいま」

 帰宅した由良は手洗いにうがいを済ませたら、電気みたいな速度で居間でテレビ見ている母の前に移動。そしてすぐさま訴えに入った。

「あたらしい水着が必要」

「ん? あたらしい水着?」

「これから買いに行きたいと思うから……財政支援をお願いします!」

「財政支援って」

 イスに座っている母が体の向きを変える。すると白いTシャツに浮かぶ大変に豊満なふくらみが揺れ動く。由良の母は由良の母だけあってIカップの爆乳さん。ムワーっとたっぷり豊かなそれは、旦那が深く愛して止まないモノのひとつ。

「まだ急いでビキニを買うような時期じゃないでしょう」

「プライベートじゃなくて学校で」

「学校? スクール水着? えぇ、またおっぱいがボリュームアップしたとか?」

「そ、そうじゃなくて……」

「だったら何よ」

「び、ビキニとかやりたい、学校で」

 ここで一瞬無言の見つめ合い、母は娘の言った事がすぐには飲み込めないと「???」な顔をして固まっている。

「学校でビキニ?」

「うん、やりたい……じゃなくてやる」

「由良ぁ……」

 母は左手を額に当て深いためいきをこぼした。愛しの娘よ、おまえはいったいどんな変なマンガを見たのか、それとも変なライトノベルでも読んだのか? と疲れた目を向ける。

「学校の授業でビキニとか伝説を作る気?」

「伝説になってもかまわない」

「親が困るとか考えてくれないかなぁ」

「お母さんは大事なことをわかっていない」

「大事なこと?」

「わたしは女の尊厳を守るために、そのためにビキニをやりたいんだ」

 尊厳、思いもしない重たい言葉の出現に母は一瞬面くらった。そしてどう考えればいいのかわからないと、再び思考エラーに陥ったって顔になる。

「お母さん、わたしは納得できないんだよ」

「何に対して?」

「スクール水着なんて……小学生で卒業するべきモノをいつまでも強制する教育に対して」

「いやまぁ、たしかにスクール水着は女心の敵だし、まして由良みたいにおっぱいが大きい巨乳女子にはこの上なく精神的につらいとは思うけど……でもまぁ、いいじゃん」

「なんでいいとなるわけ?」

「ん……面倒でしょう? どの水着をやろうかって選んだりするのが、制服と一緒で手間が省ける」

 どや! 納得せいや! という顔を娘に向ける母がいた。しかし今の娘はそんなことで納得できる生き物ではない。

「それがいけないと思うんだ」

「いけないって?」

「そんな納得を甘んじて受け入れるから、だから理不尽とかおぞましい教育がいつまでも続くんだ。そして女心が踏みにじられるだけでは済まなくて、不気味なスクール水着をいつまでも強制されたりするんだ。誰かがどこかで声をあげなきゃ、いつまでも経っても女はスクール水着から脱出できないんだ」

「ゆ、由良……」

 やべぇ、なにこの展開……と母はゾクっとした。幾文の恥じらいを胸に抱きつつも、ここは譲れない! と顔に示す由良を見ると、適当にあしらうなんてことは不可能にしか思えない。

「どんなビキニをやるつもりなの? 言っとくけれどきわどいとか変態チックなのは認めないからね」

「そんなのしないよ、ふつうのビキニでいいんだ。それで女心が解放されたら、それでみんなが幸せになるって話なんだ」

 娘は引き下がりそうにない。こうなるともう保護者としては、わが子が伝説をこしらえることを認め、伝説の責任を引き受ける覚悟を持つしかない。

「いっしょに買いに行こうか?」

 母は娘の女心に寄り添ってみたいと思った。だが娘は友人と行くのだと言って、保護者の手から離れる練習みたいなオーラを立ち上げる。
「わかった、由良がそこまで熱い決意を持っているなら、女心のために戦いなさい」

「お母さん……」

「由良もだんだん大人になってきたって事か」

 母がイスから立ち上がると、豊満なふくらみがフルっと揺れ動く。そして母はバッグからサイフを取り出すと、娘が扉を開けるために必要な資金を提供してやるのだった。

「じゃぁ、行ってくる」

 言った娘が居間から玄関に向かっていくのを後ろから見ながら、母はかすかに浮かんだ涙を拭い、そしてつぶやくのだった。

「こうやって子どもは大人になっていくのか」

 一方の由良、女にならねばなるまい! と気合が入りまくっていた。普段はFカップの豊かでやわらかいふくらみが揺れまくるのをイヤがって使用を控えている自転車を引っ張り出す。今の由良は乳ゆれごときを恥じるほどヤワな精神ではない。

「よし!」

 相棒の奏楽と待ち合わせしている場所に向かって自転車をこぎだす。ガタガタっと振動が来ると、Tシャツに浮かぶふくらみがフルフルっと揺れる。いつもはそれを気にするが今はちがう。今はちっぽけな恥じらいに負けるような女ではなかったりする。

「奏楽、お待たせ」

 ギュィーンと由良の自転車がドリフト停止。

「奏楽、気合入っているねぇ、なんかわたしもキブンが高ぶってきたよ」

 微笑む奏楽は自分のことみたいにうれしいと思っていた。友人として由良をずっとずっと前から見てきたモノとして、こんなすごい巨乳女子が埋もれた存在になるのは許せないと思っている。由良はもっと太陽の下で輝くべきだとさえ思っている。

「参謀、頼りにしているからね」

 自転車を止めた由良が奏楽を見つめる。

「任せなさい、由良の巨乳が魅力的に輝けるよう、わたしが最高のアドバイスをして進ぜよう」

 こうして2人はランジェリーショップ「乙女のバラ色吐息」に入っていった。
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