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プールの授業にビキニで殴り込み7

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プールの授業にビキニで殴り込み7

 ランジェリーショップに入ると、まっすぐなキモチで由良は水着コーナーに向かう。だがどうしたって寄り道したい奏楽の足取りはブラコーナーって方へ向いていく。

「え、なに、ブラを買うの?」

「ちゃうちゃう、由良サイズのブラを拝みたくて」

「拝んでどうするのよ……ったく」

 あきれる由良の腕を奏楽はがっちりとつかむ。それは自分につき合わせたいというより、自分が巨乳ブラを見ている間に、由良が自分でビキニを選んで決めたりしないようにするため。

「いやぁ、Fカップってデカいわ……こうやってカップを見ていると谷間に顔を埋めて甘えたいとか思ってしまうよ」

「奏楽って中身は男子なんじゃないの?」

「かもね、こうなったら由良をベッドに押し倒しておっぱいを赤ちゃんみたいにねだろうかな」

「笑えない冗談はやめて」

 こんな感じで由良にとっては無価値でしかない前置きタイムを済ませてから、2人はビキニコーナーの前に立った。

「由良、まずは由良がどう思っているか聞きたい。どんなビキニがいいと思っている?」

 突然くっそマジメな表情になった奏楽、参謀という役割に自分をがっちり染めている。

「えっと……」

 由良はちょいとばっかり顔を赤くし、左手で頭をかきながら小声でブラタイプのビキニがいいのかなぁと、参謀の顔色をうかがうように小声を出す。

「ブラタイプのビキニ? なんでまた」

「あ、いやその……ネットで調べたんだけど、わたしみたいなタイプの巨乳女子はブラタイプの方がいいと書いてあった」

 テレながらチラッと参謀に目をやる。これって正解なんだよね? と答えを求めたりする。

「一応当たってはいるけど、でも絶対ブラタイプでなきゃいけないってわけじゃないよ。ブラタイプのビキニしか選択しかないとすれば、それは体型に問題あり過ぎな爆乳かなぁと。言うなればすごい樽爆乳みたいな女」

「すごい樽爆乳……」

「由良は魅惑のむっちり&ふっくら巨乳だから、ふつうの三角であればばっちりイケるよ。ヒモみたいなエロい水着などに手を出さなければ輝ける」

「紐なんてやる気はないから……」

「で、参謀のわたしは三角ビキニをプッシュするんだけど、由良自身はどう思っている?」

「ん……」

「物事は最初が肝心だからね、最初がすべてだよ。由良の女心は言うに及ばず、由良のビキニ姿を目にする悠人の心にしてもそう。最初が三角かブラタイプか、それは由良の人生その後に多大な影響を与える選択になると思う」

 ごくりと息をのんだ由良、左手をTシャツに浮かぶふくらみに当ててから、やるよ、わたしはやるよ! と熱い女の心を声にした。

「よっしゃぁ! 由良、それでいいんだよ」

 奏楽は両手を握ってガッツポーズをやった。それからすぐ大マジメな顔になって、やるのは三角、では色はどう思っている? と由良を見る。

「い、色か……」

「言っとくけど、たとえ三角をやっても色のチョイスがまちがっていると魅力は立たないから」

「ここは素直に参謀の意見を聞きたい、そしてそれに従うことにする」

「よし!」

 自信に満ちた顔の奏楽、腕組みを胸に当て色の重要性について語りだした。

「まず白いビキニってダメなんだよね。たとえ巨乳でもボディーが色白だと冴えなくなるんだわ。白いビキニが映えるのは褐色ボディだよ」

「えぇ、奏楽ってなんかすごくない? いま聞いていてすごい納得が生じたんだけど」

「巨乳アイドルの画像を見て日々勉強にはげんでいるからね」

 えっへん! と赤い顔で咳払いした奏楽、今度は由良に似合う色はどうのと語りだす。

「由良にとって黒は基本的に似合う色だと思うけれど、今はやめておこう」

「なんで?」

「いくらFカップって巨乳でも中1って年齢が幼いから、黒は18歳まで取っておいた方がいいって。何事もベストなタイミングがあるから」

「ん……」

「で、刺激的を意識するなら赤いビキニって単純な発想が浮かんできそうだけど、赤いビキニって乳の豊満さが目立つだけで巨乳女子の全体像って魅力には貢献しない。で、由良って女子にも赤いビキニは似合わない、わたしが言うのだからまちがいない」

「じゃぁ、わたしには何色ビキニをおすすめする気でいるんですか? 参謀!」

「それはずばりロイヤルブルーだよ」

「ロイヤルブルー!」

「そ、これだよ、由良にも似合うしビキニとしての神々しさを強引に納得させる魅力あり、それは巨乳ってほうまんなふくらみにもばっちり役立つ」

「お、おぉ……なんかドキドキしてきた」

「黄色も由良には似合うって思うけれど攻めが足りないよね」

「わ、わたしも黄色とロイヤルブルーだったら後者の方を取りたい」

「番外編としてはピーチグリーンみたいな2色もある。後、青と緑が半々みたいなのもある。でも最初はまっすぐ一色で攻めよう、どうですか?」

「参謀の指示に従います!」

 こうして由良はロイヤルブルーのビキニを購入するに至った。

「奏楽、どうしたの?」

「なにが?」

「いや、だって……さっき試着するとき覗いてこなかったから意外だと思って」

「いま見たら当日のたのしみがなくなる」

「ったく、女のくせにおっぱい星人め!」

「で、由良、ひとつアドバイス」

「まだなんかあるの?」

「ある、大ありだよ」

 ランジェリーショップを出た2人、自販機でジュースを買って公園のベンチに座る。そこで奏楽はわざとらしさを消すための努力をせよと言った。

「わざとらしさ?」

「たとえばさ、Aが転んでBは心配して気遣うというアクシデントが実はすべて計算された演技だったみたいなね」

「なんでそこまで」

「何言ってんの由良、成功って計算ありきだよ」

 奏楽いわく、たとえ魅力的な巨乳を持っていても、立ち振る舞いがわざとらしいと魅力は大きく損なわれる。自然にふるまっているようにしか見えない演技こそ、見る者のハートをわしづかみにする。

「だからさ、お風呂上がりで体がきれいなときにビキニ姿になって、部屋のスタンドミラーを見ながら演技するんだよ。大きな演技はしなくていいから、日常の小さい行動とかセリフね、そういうのからわざとらしさを消せたら由良最強伝説が始まる」

「たとえば、具体的にどんな行動?」

「たとえば……目の前に自分の巨乳にドキドキしている男子がいると想像して、「そんなにドキドキしたって何にも出ないぞ、ごめんね」と軽い苦笑。それをやったときにわざとらしさが浮かばなければ、100人中90人の心をゲットできる」

「そこまでしなきゃいけないの?」

「当たり前でしょう、学校でビキニってすごい事をやっても、ドタドタわざとらしかったら魅力がない」

「奏楽ってすごい……」

「感謝してくれる?」

「感謝する」

「だったら、水泳の授業が終わったら、後でおっぱいに甘えさせて」

「やっぱり奏楽は軽蔑の対象」

 こうして準備は整った。由良という巨乳女子が学校にビキニって殴り込みをかける時間はすぐそこまで迫っている。
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