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正義の味方、パイ・マイ・ミー15
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正義の味方、パイ・マイ・ミー15
「わたしを差し置いて勝手に盛り上がるなつーの」
プリン、由良とユリの2人を見て……こうなったらもう焼き殺すしかないとぶっそうな事を口にした。そして少しつらそうな感じでこう続けた。
「悠人は失いたくないけれど……でも腹が立つのも事実。だから3人まとめて焦がしてやるわ。食パンが黒焦げになって見るもおぞましいっていうのと同じような絵姿にしてやるわ」
日本刀を立て持ち、フン! っと気合を入れると、全身からボッと金色の炎を立てる。それはものすごい気迫であり、由良もユリも危機感に突き落とされてしまう。
「由良、どうする?」
「あのお姉さん……チョー本気ですごい火炎を放つ気だよ」
「だからどうすればいいのかって聞いているのよ」
「む!」
由良も同じく日本刀を立て持ち、ボッとローズグレイのオーラを立てる。
「向こうが炎なら、それを風で消す。芭蕉扇がそれをやったみたいに」
しかし……そうは言ったものの、由良は不安だった。相手はモロに最後の本気だから、火力が無限のごとく上がって行くのを感じる。由良の持つエネルギーを全部注ぎ込んでも負けるような気がする。
「ふん、子ども巨乳、わたしにはわかるわよ。あなたはまだ戦闘力が低い、わたしの炎を消せる力は絶対にない」
「く……」
「ま、そっちのチャイナ服と融合してパワーアップでもできれば別でしょうけれど」
勝ちを信じるプリンはそう言ったが、それがいけなかった。
―融合―
由良とユリはここで大事な事を思い出した。そう、そうなのだ、あの日、あのとき、指輪を受け取るときの説明で次のように言われた。
この指輪は元の持ち主が分裂している状態で2人に渡すゆえ、2人は分裂技を使うことはできない。しかし元の持ち主が分裂解除で1体に戻るのと同じ発想で、2人が一定時間融合する事は可能。
「ユリ、あのときあの人は融合はどのくらいできるって言っていた?」
「え? そんなこと言ってた?」
「ま、30分くらいは出来るだろうとして……融合しよう、パワーアップしよう」
「えぇ……由良と融合って……」
「いまはそんなこと言っている場合じゃないでしょう。真っ黒こげのパンみたいにされてもいいの? わたしたちはまだ青春も何もしていないのに」
「く……わかった……」
「よし!」
すると由良とユリの2人が天井に向かってジャンプ!
「何? 何する気?」
顔を上げて成り行きを見るプリン。そんな中で由良とユリの2人が声を出す。巨乳女子同士のフュージョン、略して……
「パイジョン!」
2人が空中で上に向かって片手を伸ばし、その平が合わさると……ピカーっとまぶしい光が発生。それはプリンが表情を歪めるようなほどの輝度。
「ん!?」
まぶしさが消えると2人の女子ではなく、1人の女子がいて……空中からゆっくりと地面に舞い降りた。あの2人を足して割ったような初めて見る顔。
「あなた誰?」
プリンが怪訝な顔で質問。
「わたしは由良とユリが合体して生まれた者、言うなればゆらり」
「ゆらり? バカじゃないの?」
「バカでも勝てばすべてが正義」
ミリタリーチャイナジャケットにミリタリーパンツというかっこうのゆらり、刀を立て持ちボッとライラック色のオーラを立てる。
「このわたしが……子ども巨乳に負けてたまるもんか!」
一気に火力を上げたプリン、今こそ目にもの見せてくれると炎まとう刀を水平に降る。そして大声で叫んだ。
「マッド・フレイム!」
まるで巨大な怪物、それこそケルベロスなんぞが連想できるような炎がゆらりに向かっていく。
「オトメ・ウインド!」
ゆらりが日本刀を振ると、スーパーハリケーンな勢いって風が炎の怪物と衝突する。
ドーン! と戦いの音が鳴り、炎と風が絡み合ってもだえるように踊る。
「ほ、炎が……マッド・フレイムが競り負けている」
プリンはショックを受けずにいられない。渾身の一撃って炎の固まりが、風の固まりに押され後退。しかもその姿が砕かれるようにして小さくなっていく。代わりに押している風がどんどん巨大化していく。
(ま、負ける……)
敗北を予感したプリン、一度退散しようと背を向けダッシュ。
「逃がすもんか!」
ゆらりが叫ぶと風の固まりが炎を完全に打ち砕いて消滅させ、逃げようとするプリンに襲い掛かる
「あぅ!」
つかまったプリン、すさまじい勢いで飛ばされカベに激突。
「ぁ……く……」
もはや力無し……と、ばったり倒れたプリン、仰向け大の字になってうつろな目。
「む……」
ゆらりは倒れているプリンに近寄る。そして刀を向け、負けを認めるよね? と問う。
「認めるもなにも……さっさと殺しなさいよ。負けるってそういう事なんだから」
「負けを認めるならそれで良し。これで終わり」
ゆらりが言うとプリンは怒った。なぜ殺さないのかと問いかける。
「負けを認めれば不必要に殺す必要などなし。そして理由はもうひとつ」
「もうひとつ?」
「あなたが戦いでビルから落としたパイ・マイ・ミーがいるでしょう?」
「あぁ、あのスポブラ女……死んだはず、わたしが殺してしまったのよ」
「それが病院に聞いてみたら一命はとりとめたって。でもってわたし……というか、正確には由良だけれど言われたんだよ」
「言われた、なにを?」
「あの女、つまりあなたの事だけれど、それを赦してあげて欲しいって」
「赦すってなんで……」
「あなたにも エロや恋とか青春のたのしさを味わって欲しいからだって。そしてエロは決して悪いことじゃないとわかって欲しいからって、彼女はそう言っていたよ」
「ぅ……」
ゆらりは胸を痛めているようなプリンから離れると、とりあえず服を着た悠人と向き合う。
「ゆ、由良? でもユリにも見える」
「いまは両方だからね」
言ったゆらり、クルっと回って背中を向ける。そして早くと悠人を誘う。
「え?」
「まだもう少しゆらりでいられるはずだから、おぶって空を飛んでいく。すべて歩いて帰ったらすごい時間がかかって大変だよ」
「い、いいの?」
「時間がないから早くして」
言われた悠人、ムッハーといいニオイがする背中にドキドキ抱きつく。
「いい、しっかりつかまっていてよ? 落ちたら冗談通じないからね」
「わ、わかった」
こうして悠人、女子におぶってもらって宙に舞い上がり、夜空を飛ぶというウルトラファンタジーみたいな経験に突入。まるで夜空が夢空間みたいだとひたすらポーっとなった。こうしてとんでもない事だらけの熱い物語は終わりを告げたのだった。
「わたしを差し置いて勝手に盛り上がるなつーの」
プリン、由良とユリの2人を見て……こうなったらもう焼き殺すしかないとぶっそうな事を口にした。そして少しつらそうな感じでこう続けた。
「悠人は失いたくないけれど……でも腹が立つのも事実。だから3人まとめて焦がしてやるわ。食パンが黒焦げになって見るもおぞましいっていうのと同じような絵姿にしてやるわ」
日本刀を立て持ち、フン! っと気合を入れると、全身からボッと金色の炎を立てる。それはものすごい気迫であり、由良もユリも危機感に突き落とされてしまう。
「由良、どうする?」
「あのお姉さん……チョー本気ですごい火炎を放つ気だよ」
「だからどうすればいいのかって聞いているのよ」
「む!」
由良も同じく日本刀を立て持ち、ボッとローズグレイのオーラを立てる。
「向こうが炎なら、それを風で消す。芭蕉扇がそれをやったみたいに」
しかし……そうは言ったものの、由良は不安だった。相手はモロに最後の本気だから、火力が無限のごとく上がって行くのを感じる。由良の持つエネルギーを全部注ぎ込んでも負けるような気がする。
「ふん、子ども巨乳、わたしにはわかるわよ。あなたはまだ戦闘力が低い、わたしの炎を消せる力は絶対にない」
「く……」
「ま、そっちのチャイナ服と融合してパワーアップでもできれば別でしょうけれど」
勝ちを信じるプリンはそう言ったが、それがいけなかった。
―融合―
由良とユリはここで大事な事を思い出した。そう、そうなのだ、あの日、あのとき、指輪を受け取るときの説明で次のように言われた。
この指輪は元の持ち主が分裂している状態で2人に渡すゆえ、2人は分裂技を使うことはできない。しかし元の持ち主が分裂解除で1体に戻るのと同じ発想で、2人が一定時間融合する事は可能。
「ユリ、あのときあの人は融合はどのくらいできるって言っていた?」
「え? そんなこと言ってた?」
「ま、30分くらいは出来るだろうとして……融合しよう、パワーアップしよう」
「えぇ……由良と融合って……」
「いまはそんなこと言っている場合じゃないでしょう。真っ黒こげのパンみたいにされてもいいの? わたしたちはまだ青春も何もしていないのに」
「く……わかった……」
「よし!」
すると由良とユリの2人が天井に向かってジャンプ!
「何? 何する気?」
顔を上げて成り行きを見るプリン。そんな中で由良とユリの2人が声を出す。巨乳女子同士のフュージョン、略して……
「パイジョン!」
2人が空中で上に向かって片手を伸ばし、その平が合わさると……ピカーっとまぶしい光が発生。それはプリンが表情を歪めるようなほどの輝度。
「ん!?」
まぶしさが消えると2人の女子ではなく、1人の女子がいて……空中からゆっくりと地面に舞い降りた。あの2人を足して割ったような初めて見る顔。
「あなた誰?」
プリンが怪訝な顔で質問。
「わたしは由良とユリが合体して生まれた者、言うなればゆらり」
「ゆらり? バカじゃないの?」
「バカでも勝てばすべてが正義」
ミリタリーチャイナジャケットにミリタリーパンツというかっこうのゆらり、刀を立て持ちボッとライラック色のオーラを立てる。
「このわたしが……子ども巨乳に負けてたまるもんか!」
一気に火力を上げたプリン、今こそ目にもの見せてくれると炎まとう刀を水平に降る。そして大声で叫んだ。
「マッド・フレイム!」
まるで巨大な怪物、それこそケルベロスなんぞが連想できるような炎がゆらりに向かっていく。
「オトメ・ウインド!」
ゆらりが日本刀を振ると、スーパーハリケーンな勢いって風が炎の怪物と衝突する。
ドーン! と戦いの音が鳴り、炎と風が絡み合ってもだえるように踊る。
「ほ、炎が……マッド・フレイムが競り負けている」
プリンはショックを受けずにいられない。渾身の一撃って炎の固まりが、風の固まりに押され後退。しかもその姿が砕かれるようにして小さくなっていく。代わりに押している風がどんどん巨大化していく。
(ま、負ける……)
敗北を予感したプリン、一度退散しようと背を向けダッシュ。
「逃がすもんか!」
ゆらりが叫ぶと風の固まりが炎を完全に打ち砕いて消滅させ、逃げようとするプリンに襲い掛かる
「あぅ!」
つかまったプリン、すさまじい勢いで飛ばされカベに激突。
「ぁ……く……」
もはや力無し……と、ばったり倒れたプリン、仰向け大の字になってうつろな目。
「む……」
ゆらりは倒れているプリンに近寄る。そして刀を向け、負けを認めるよね? と問う。
「認めるもなにも……さっさと殺しなさいよ。負けるってそういう事なんだから」
「負けを認めるならそれで良し。これで終わり」
ゆらりが言うとプリンは怒った。なぜ殺さないのかと問いかける。
「負けを認めれば不必要に殺す必要などなし。そして理由はもうひとつ」
「もうひとつ?」
「あなたが戦いでビルから落としたパイ・マイ・ミーがいるでしょう?」
「あぁ、あのスポブラ女……死んだはず、わたしが殺してしまったのよ」
「それが病院に聞いてみたら一命はとりとめたって。でもってわたし……というか、正確には由良だけれど言われたんだよ」
「言われた、なにを?」
「あの女、つまりあなたの事だけれど、それを赦してあげて欲しいって」
「赦すってなんで……」
「あなたにも エロや恋とか青春のたのしさを味わって欲しいからだって。そしてエロは決して悪いことじゃないとわかって欲しいからって、彼女はそう言っていたよ」
「ぅ……」
ゆらりは胸を痛めているようなプリンから離れると、とりあえず服を着た悠人と向き合う。
「ゆ、由良? でもユリにも見える」
「いまは両方だからね」
言ったゆらり、クルっと回って背中を向ける。そして早くと悠人を誘う。
「え?」
「まだもう少しゆらりでいられるはずだから、おぶって空を飛んでいく。すべて歩いて帰ったらすごい時間がかかって大変だよ」
「い、いいの?」
「時間がないから早くして」
言われた悠人、ムッハーといいニオイがする背中にドキドキ抱きつく。
「いい、しっかりつかまっていてよ? 落ちたら冗談通じないからね」
「わ、わかった」
こうして悠人、女子におぶってもらって宙に舞い上がり、夜空を飛ぶというウルトラファンタジーみたいな経験に突入。まるで夜空が夢空間みたいだとひたすらポーっとなった。こうしてとんでもない事だらけの熱い物語は終わりを告げたのだった。
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