ガールズHマインド(女の子だってスケベ心いっぱい)

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中身が女とか冗談は成敗あるのみ(ユリ)1

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中身が女とか冗談は成敗あるのみ(ユリ)1

「はぁ? オフロが壊れた?」

 ユリがそうびっくりしたのは学校から帰ってきた午後4時くらいって頃だった。

「仕方ないじゃん、予期せぬアクシデントなんだから」

 娘にブツブツ言われて母が拗ねた。そして見た目に反してやや粘着質な娘に言った。

「本日は3択」

「3択?」

「オフロ入らない、シャワーだけにする、どっちもイヤなら銭湯に行く!」

 母から3択を突き付けられたユリ、本日においてはもっともありえない3番目をチョイスせねばならなかった。今日は体育があって汗をかいた。これを放置して過ごすなど、ユリの中にある女子力が許さない。そしてユリは湯船でゆったり過ごすの大好きだったりする。

「銭湯かぁ……」

「いいじゃん、早いうちに行けば人も少ないだろうから、行ってきなさいよ」

「仕方ないか、じゃぁ、今から銭湯に行ってくる」

 致し方ないと部屋に戻ったユリ、まるでアニメのサービス回みたいな展開じゃんか! などとつぶやきながら着替え開始。

「ん……」

 ブレザーにシャツを脱ぎ捨て、上半身を白フルカップって姿になったところで、スタンドミラーの中にいる自分を見つめる。

「育っているはず、まちがいなく少し成長しているはずなんだ」

 プクッって谷間に手を当て物思いにふける。自分のバストが成長しているであろう事実に対して、焦りたくなるキモチを沸かせてしまう。なぜなら乳が育っているとしても、まだブラのサイズがDのままだから。

「おっぱいが大きくなっても、着けているブラがきついって感じが生じないとダメなんだよねぇ」

 中1でDカップという巨乳なのに、以前とちがって早くEカップになりたいと念じずにいられないのは、ユリに言わせれば由良のせいだった。

「ったく……中1でFカップなんていうのが近くにいたら、わたしも早くFカップになりたいって意識になるのは当然じゃんか」

 由良め! と感情が紫色になりかける。だが、ブラ姿の自分を見ておほん! と咳払いをひとつ。そしてほかでもない自分のためにとキモチを鎮め、おだやかな声を出す。

「マイナスの感情は乳の育ちに悪影響だから、ここは焦ってはダメ。焦って乳の発育にブレーキをかけたら元も子もないし」

 乙女心を健全な色合いに染め直したユリ、お気に入りのTシャツにズボンという格好に変身。

「さてと……」

 かわいい手提げに替えのブラとパンツ、それからタオルにバスタオルなどを詰める。そういう姿を見ていた母、ちょっと冗談で言ってみた。

「ユリ、洗面器は持っていかないの?」

「へ? 洗面器って持って行くモノなの?」

「いや、風情があっていいんじゃないかと思ったんだけどなぁ」

「やめてよ、死ぬほど恥ずかしい、おっさんじゃあるまいに」

「おっさん……」

「お母さんは女を捨てたからそんな事ができるんだろうけれど、わたしはまだそういうわけにはいかないんだよ」

 ユリがそう言ってやれやれって表情を浮かべると、たとえ冗談でも言わなきゃよかったと大きく後悔する母だった。

「じゃぁ、行ってくる」

 そう言ってユリは家を出た。ほんとうなら自転車で風に当たりたいと思うところだが、行きはダウンヒル、帰りはヒルクライムなる事を知っているので、歩いていくしかないと腹をくくって歩き出す。
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