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中身が女とか冗談は成敗あるのみ(ユリ)2
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中身が女とか冗談は成敗あるのみ(ユリ)2
(どうしようかな、やっぱり止めようかなぁ)
いま、ひとりの30歳という年齢の男が自転車を押しながら歩いていた。
彼が周囲からけっこうな目線をもらっているのはなぜか? それは彼が女の格好をしているからである。
彼は女装趣味でもなければ、オカマさんという人でもない。彼はいま腹黒いチャレンジをしようと考えている人間のひとりだった。体は男だけれど心は女だ! と主張し、それで女湯に入ろうなどと考えているのである。
(今どきの世界なら実現可能なはず)
彼が邪な考えに浸っている時だった、ある曲がり角でひとりの女子とぶつかりそうになった。
「あっと、ご、ごめん」
「え、あ、いや……こっちこそごめんなさい」
女子ことユリ、表向きは冷静だが内心思いっきりびっくりしていた。
(え?)
どう見ても男なのだけれど……単に女の服装を着ているだけにしか見えないのだけれど、明るい内から堂々と外を歩いている事実に衝撃を受けるユリだった。
(ま、まぁ……関わらなければ……)
ユリ、速足でその場を立ち去る。しかし実のところ男の方もユリになかなかの衝撃を受けていた。
(でっけぇ! あいつ中1か小6のはず、それなのに乳が豊満、めったにいない巨乳女子だ)
ほんとうに中身が女な男ならよいが、中身は完全な男であるゆえ、彼はTシャツにふっくら豊かなふくらみを浮かべていた女子の尾行を開始。
すると彼は少し離れたところから、お目当ての巨乳女子が銭湯に入ったというシーンを目撃。
「銭湯!」
彼の中にいる悪い虫がにょろにょろと動き出し始めた。
「よし、腹はくくった、おれも銭湯に入る」
目立つ格好そのままに自転車を止めた。そして彼は内心ドキドキしながら男湯ではなく女湯と書かれた左側に直進していった。
「いらっしゃい……って……」
番頭の中年女性はギョッとした。女の服装をしているというだけの男でしかない客が来たのだから、さすがにさっくり通すわけにはいかない。
「あの、あなた……男性ですよね?」
「ちがいます」
「ん? それはどういう意味ですか?」
「体は男だけれど中身は女です」
「え? え?」
「神さまのまちがいで苦しんでいる存在です」
「いや、うちはそういう人はお断りっていうか」
「はぁ? それは差別ですか? 世の中にいろんな人がいるって、多様性を軽視するってことですか? いまの時代にそんな時代錯誤な差別で人の心を傷つけるつもりなのですか!」
「そんなつもりはありません」
「だったらどうして通してくれないのです?」
「いや、しかし……」
「通してくれないならネットでこの事を書いて拡散させます。この銭湯を潰すつもりで全力で戦います、それでもいいですね?」
「ちょっと!」
中年女性にしてみれば祖父母の代から続くこの銭湯をつぶすわけにはいかなかった。ネットのおそろしさを考えると、ここは素直に通すしかないと、非常に不本意だが認めるしかなくなる。
「じゃぁ、今日は通します、今日だけ!」
「ありがとう、わかってくれただけで十分」
彼はそう言うとタオルだの石鹸だの一式を購入してから、着替え場に足を運んだ。
「はぁ?」
ブラを外そうとしていたユリ、少し前かがみになりふっくら巨乳を下に向け、背中に手を回したところで硬直。
「あ、だいじょうぶ、こっちは気にしないから」
男は内心、でっけぇ! とユリのふくらみにドキッとしつつ、表向きは冷静さを装う。
(な、なんで男が……)
ユリ、背中のホックを外したが、バスタオルで身を隠しながら乳を出す。
「心配しないで、心は女だから」
男がそう言ってほほ笑むと、ユリはゾッとした。そしてはげしく疑わずにいられない。なぜなら男からは、女のハートという感覚がまったく感じられないから。
と、ここにご近所のおばさん達がゾロゾロと入ってきた。そして全員がひとりだけ異質な存在というのを見てだまっていられない。
「はぁ? なんで男がいるの!」
「ちょっと番頭さん」
ユリはデカめのタオル2枚で豊かなふくらみと下の2か所を隠しながら、すーっとその場を離れ浴場に向かう。そして、これであの男は追い出されるはずと期待した。
(っていうか男は出ていけつーんだよ!)
しかし男はここまで来て引き下がれるか! となっていたので、演技力に満ちた涙を浮かべ力説を開始するのだった。
「なぜ差別されるのですか! 体が男でも心は女、これは神さまのまちがいなのに、この自分が悪いって話にされるのですか? ひどいじゃないですか、中身はあなたたちと同じ女性だというのに!」
男の演技力はハリウッドスターも顔負けのハイレベルだった。そこに番頭が本日一回だけのお客さんだからなどと横から要らぬセリフを挟み込んだりするから、オバさんたちはしぶしぶ仕方ないと認めてしまった。
(はぁ? 信じられない……あり得ないし、こんなの生まれた時から女って存在に対するイヤがらせ以外の何でもないし)
金を払ってしまっている以上、何もせず出ていくって選択肢を取れないのが人間。だからユリもとりあえずフロには入るって流れを切ることができない。
ガラっとドアを開けると、そこには広々とした浴場が温かい湯気に満ちている。本来なら心が落ち着くなどと言いたいが、それができない。
(あいつほんとうに入ってくるの? と、とにかくで入り口に近いところに座ろう。おばさん達もいるから変な事は起こらないと思うけれど)
一方全裸になった「自称、中身は女」という男、生まれて初めて女湯に入れると内心めちゃくちゃドキドキワクワクしていた。
(あの巨乳女子、あの乳をたっぷり拝んでやる)
そんな事を思いながら、女らしい歩き方ってこんな感じだろうか? なんて意識しながらドアに到着。そしてひとつ深呼吸してから、ガラっとドアを開けて中に入った。
(どうしようかな、やっぱり止めようかなぁ)
いま、ひとりの30歳という年齢の男が自転車を押しながら歩いていた。
彼が周囲からけっこうな目線をもらっているのはなぜか? それは彼が女の格好をしているからである。
彼は女装趣味でもなければ、オカマさんという人でもない。彼はいま腹黒いチャレンジをしようと考えている人間のひとりだった。体は男だけれど心は女だ! と主張し、それで女湯に入ろうなどと考えているのである。
(今どきの世界なら実現可能なはず)
彼が邪な考えに浸っている時だった、ある曲がり角でひとりの女子とぶつかりそうになった。
「あっと、ご、ごめん」
「え、あ、いや……こっちこそごめんなさい」
女子ことユリ、表向きは冷静だが内心思いっきりびっくりしていた。
(え?)
どう見ても男なのだけれど……単に女の服装を着ているだけにしか見えないのだけれど、明るい内から堂々と外を歩いている事実に衝撃を受けるユリだった。
(ま、まぁ……関わらなければ……)
ユリ、速足でその場を立ち去る。しかし実のところ男の方もユリになかなかの衝撃を受けていた。
(でっけぇ! あいつ中1か小6のはず、それなのに乳が豊満、めったにいない巨乳女子だ)
ほんとうに中身が女な男ならよいが、中身は完全な男であるゆえ、彼はTシャツにふっくら豊かなふくらみを浮かべていた女子の尾行を開始。
すると彼は少し離れたところから、お目当ての巨乳女子が銭湯に入ったというシーンを目撃。
「銭湯!」
彼の中にいる悪い虫がにょろにょろと動き出し始めた。
「よし、腹はくくった、おれも銭湯に入る」
目立つ格好そのままに自転車を止めた。そして彼は内心ドキドキしながら男湯ではなく女湯と書かれた左側に直進していった。
「いらっしゃい……って……」
番頭の中年女性はギョッとした。女の服装をしているというだけの男でしかない客が来たのだから、さすがにさっくり通すわけにはいかない。
「あの、あなた……男性ですよね?」
「ちがいます」
「ん? それはどういう意味ですか?」
「体は男だけれど中身は女です」
「え? え?」
「神さまのまちがいで苦しんでいる存在です」
「いや、うちはそういう人はお断りっていうか」
「はぁ? それは差別ですか? 世の中にいろんな人がいるって、多様性を軽視するってことですか? いまの時代にそんな時代錯誤な差別で人の心を傷つけるつもりなのですか!」
「そんなつもりはありません」
「だったらどうして通してくれないのです?」
「いや、しかし……」
「通してくれないならネットでこの事を書いて拡散させます。この銭湯を潰すつもりで全力で戦います、それでもいいですね?」
「ちょっと!」
中年女性にしてみれば祖父母の代から続くこの銭湯をつぶすわけにはいかなかった。ネットのおそろしさを考えると、ここは素直に通すしかないと、非常に不本意だが認めるしかなくなる。
「じゃぁ、今日は通します、今日だけ!」
「ありがとう、わかってくれただけで十分」
彼はそう言うとタオルだの石鹸だの一式を購入してから、着替え場に足を運んだ。
「はぁ?」
ブラを外そうとしていたユリ、少し前かがみになりふっくら巨乳を下に向け、背中に手を回したところで硬直。
「あ、だいじょうぶ、こっちは気にしないから」
男は内心、でっけぇ! とユリのふくらみにドキッとしつつ、表向きは冷静さを装う。
(な、なんで男が……)
ユリ、背中のホックを外したが、バスタオルで身を隠しながら乳を出す。
「心配しないで、心は女だから」
男がそう言ってほほ笑むと、ユリはゾッとした。そしてはげしく疑わずにいられない。なぜなら男からは、女のハートという感覚がまったく感じられないから。
と、ここにご近所のおばさん達がゾロゾロと入ってきた。そして全員がひとりだけ異質な存在というのを見てだまっていられない。
「はぁ? なんで男がいるの!」
「ちょっと番頭さん」
ユリはデカめのタオル2枚で豊かなふくらみと下の2か所を隠しながら、すーっとその場を離れ浴場に向かう。そして、これであの男は追い出されるはずと期待した。
(っていうか男は出ていけつーんだよ!)
しかし男はここまで来て引き下がれるか! となっていたので、演技力に満ちた涙を浮かべ力説を開始するのだった。
「なぜ差別されるのですか! 体が男でも心は女、これは神さまのまちがいなのに、この自分が悪いって話にされるのですか? ひどいじゃないですか、中身はあなたたちと同じ女性だというのに!」
男の演技力はハリウッドスターも顔負けのハイレベルだった。そこに番頭が本日一回だけのお客さんだからなどと横から要らぬセリフを挟み込んだりするから、オバさんたちはしぶしぶ仕方ないと認めてしまった。
(はぁ? 信じられない……あり得ないし、こんなの生まれた時から女って存在に対するイヤがらせ以外の何でもないし)
金を払ってしまっている以上、何もせず出ていくって選択肢を取れないのが人間。だからユリもとりあえずフロには入るって流れを切ることができない。
ガラっとドアを開けると、そこには広々とした浴場が温かい湯気に満ちている。本来なら心が落ち着くなどと言いたいが、それができない。
(あいつほんとうに入ってくるの? と、とにかくで入り口に近いところに座ろう。おばさん達もいるから変な事は起こらないと思うけれど)
一方全裸になった「自称、中身は女」という男、生まれて初めて女湯に入れると内心めちゃくちゃドキドキワクワクしていた。
(あの巨乳女子、あの乳をたっぷり拝んでやる)
そんな事を思いながら、女らしい歩き方ってこんな感じだろうか? なんて意識しながらドアに到着。そしてひとつ深呼吸してから、ガラっとドアを開けて中に入った。
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