ガールズHマインド(女の子だってスケベ心いっぱい)

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怪獣が出た 5

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怪獣が出た 5

 本日は晴天、しかるにして悠人のテンションはちょっと低めが朝からずっと続いていて、それは学校が終わっても継続されていた。

「なぁ、悠人」

 共帰りで隣に位置するクラスメートが、いかにもこの話をしたかったんだ! 的な声を出す。

「なに?」

「いや、最近よく噂で聞くじゃん、猫女」

「それで?」

「噂によるとけっこうかわいくて、しかもかなりの巨乳らしいぞ。もし出現したら、おれは猫女に付き合ってもらおうかなって思っているんだ」

「マジで?」

 悠人が両目を丸くしておどろき呆れるのは当然だった。最近よく出現するとかいう噂の猫女、それはハッキリいって恐怖なのだ。巨乳女子は好き? とか男に聞いたあげく、返事がイエスでもノーでも男を殺してしまうらしいから。

「殺されたいのですか?」

 悠人が言うとクラスメートの奴は、よっぽど頭がイッちゃっているらしく、殺される前にファックしてやる! などと意気込む。

「やったもん勝ち。そしてやってしまえば愛が芽生えてハッピーエンドにつながると思うんだ」

「うわ……ゲスな発想」

 悠人、そこまでして彼女が欲しいのかよと心底あきれた声を出す。するとクラスメートはイライラした声で、おまえはめぐまれているからいいよな! と、定番的な話に持ち込む。

「悠人にはかわいくて巨乳って女子が幼なじみでいるもんな」

「そ、そうだけど」

「おまえみたいに恵まれているやつにおれのキモチがわかってたまるか」

「そんなこと言われても……」

 あぁ、いやだ、この展開……ということで、悠人はさっくりバイバイ! と宣言してちがう道を行く。

「いくらかわいくて巨乳な幼なじみがいるとか言っても、いろいろ気苦労はあるんだ。そんな単純な話じゃないつーんだよ」

 誰に言うわけでもなくひとりつぶやく悠人、ふとブックオフが目に入ったのでキブン転換にと店内に足を運ぶ。

「今日は朝からキブンが乗らないんだよなぁ、なんか軽い憂鬱を吹き飛ばすようなお得品とかに出会えないかなぁ」

 そんな事を小声でつぶやきながら店内を一周、そのとき怠ることなく写真集があるだろうってスペースにも訪れる。

「ん!?」

 悠人の天才以外の何物でもないおっぱい星人のアンテナがビリっと震えた。だから悠人は立ち止まったら、ぎっしり並んでいる見向きもされないアイドルの写真集というのを選ぶのではなく、すぐさま狙った一点に指をかけ引っ張り出す。

「Hカップの谷間をあなたに!」

 バスト99cm、ブラはHカップという巨乳アイドルの写真集を発見。しかも帯には悠人のハートをギュウっとつかむような事が書かれている。

―Hカップの谷間にきみの思いが欲しいから、ビキニ姿にブラ姿になりまくり、これでも気にしないで通り過ぎてしまうの?―

 ビキニ姿にブラ姿になりまくり! などと目にしてドキドキしないわけがない。

「で、でもこれってすごいきれいで分厚い。さすがにこれは高いだろうなぁ」

 期待するまい、買えないと確認したら潔く退散しようと思って豪華な写真集を裏返す。そして値札シールを見たら、その瞬間……朝からずっと冴えない感じだった悠人の心にボッと火が付く。

「110円!」

 今どきの売れないを反映したこの値段は、まさに捨て値と言える数字。悠人がこれを買わずに通り過ぎるなんて事はなかった。心を熱くした男子は女子とかエロスを無視できないモノだから。

(やった!)

 買った、ゲットした! 悠人はとってもホクホク顔で分厚くて重たい袋を抱える。カバンの中に入れないのはキモチが高ぶっているから、家に帰ったらこれで男子タイムに突入だ! とか思っているから。

「よし元気に帰ろう」

 写真集を発見するまでとは別人みたいに意気揚々とし、悠人は家に向かって歩き出す。でもこのとき、なぜか……普段あまり通らない道というコースを選んだ。明確な理由はないがたましいが見えない糸に引っ張られたのかもしれない。

 人気なし、まさに白昼の静かな恐怖という光景が広がる中を悠人が歩く。Hカップ、Hカップ! としか思っていないから気にしていない。

 が、しかし……悠人がフッと足取りを遅めた。なぜならずーっと向こうって前方から赤い着物の女性がひとり歩いてくる。なぜか……珍しくもないはずの赤い着物が血の揺らぎみたいに見えて少し怖いと思った。

(端に寄ろう)

 女性が真ん中を歩くので、悠人は左端に寄る。そして何事もなく通り過ぎて終わりだと思った。

「え?」

 ほんの一瞬下を向いて顔を上げたら、いきなり女性が眼前に立っているから死ぬほどおどろいた。

「きみ、ちょっといい?」

「な、なんですか?」

「ごめんね、とっても気になる事があったから声をかけたの」

 いきなりなんですか? と思いつつ、ごめんねと最初に謝られたら話を聞いてみるって流れに乗っかるしかない。

「感じたのよ」

「か、感じたって何を……ですか?」

「怒らないで欲しいんだけれど、きみっておっぱい星人でしょう?」

「ぐ……ぅ……」

「いいじゃない、言ってみて」

「そ、それは……」

 悠人は顔を赤らめた。それは正解以外の何でもないって示しになるが、抵抗するように言い返す。

「ち、違います」

「あれ? おかしいな、わたしの胸がキュゥっと感じたんだけどな、たぐいまれな存在を見つけたという気がしたんだけどな」

 なにこの人、もしかして見た目に反して残念とか危ない人? と思ったとき、悠人は自分の抱えていた写真集を女が持っていると気づく。

(い、いつの間に……)
 ほんとうなら、ちょっと! とか言って写真集を取り返すところだが、なぜか声が出なかった、そして動きも取れない。

「えっと……Hカップの谷間にきみの思いが欲しいから、ビキニ姿にブラ姿になりまくり、これでも気にしないで通り過ぎてしまうの? ってか、きみってこういう巨乳な女が好みなんだよね? おっぱい星人でないとかウソでしょう?」

 女が袋に写真集を戻して返すと、受け取る悠人は顔を赤くしつつ、はいそうです、ものすごいおっぱい星人ですと認める。

「ものすごいおっぱい星人……」

「悪いですか? ぼくはそういう星の下に生まれただけなんです」

「あぅん……ステキな言い方。感じる、感じるわ、きみって本当にすごいおっぱい星人でしょう?」

「だからなんですか? お姉さんには関係ありません、だからぼくは帰ります」

 悠人が写真集を抱えて立ち去ろうとしたら、女子がポッと顔を赤くしてつぶやく。

「わたし……おっぱい大きいよ? 巨乳だよ?」

 そう言われるとつい足を止めてドキッとしてしまう悠人だった。天才おっぱい星人の輝かしい性質がモロに出た。

「Gカップだけど、おっぱいは96cmだけど、それでもダメ? きみのハートはわたしに対して熱くなったりしないの?」

「じ、Gカップ……」

「あ、その反応と声、わたしみたいな女が好みなんだよね? おっぱいが大きくて、ふっくら、むっちりという体型の女が好みなんだよね?」

「く……そ、そうです」

「思った通りだわ、巨乳なわたしにとっては王子様という存在、それがきみなのよ、つまり運命の出会いという事なのよ。口だけじゃない、安っぽくない、本物のおっぱい星人と出会いたかった」

 女、ちょっとうれしそうな顔をした。やっと心の穴を埋められると言っているような表情だ。そして驚いたことに着物から乳を外に出そうとし始める。

「ちょ、ちょっと何を……」

「きみになら見せたい……そして甘えさせてあげたい、だから待って、すぐに出すから」
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